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【World Topics】オバマケア加入者の薬剤使用の実態

公開日時 2014/11/17 03:50

連邦政府管掌の医療保険購入サイトExchangeから保険に加入したグループの処方薬の使用実態に関する比較分析結果がニューヨークタイムズ紙に報道された。(Health Law Drug Plans Are Given A Check-Up:2014年10月8日)

http://www.nytimes.com/2014/10/08/business/health-law-drug-plans-are-given-a-check-up-.html?module=Search&mabReward=relbias%3As%2C%7B%222%22%3A%22RI%3A13%22%7D&_r=0 

薬剤ベネフィット業務大手のExpress Script社が実施した解析調査の結果で、2014年1~7月までの処方薬への支払い償還状況を、”Specialty Drug” (いわゆる高額医薬品:癌やエイズなど重篤な疾患の治療に用いられるもの)について、Exchange加入者と企業健保加入者とで比較したもの。Express Script社は全米のExchange加入者のうちおよそ30%の薬剤費の支払い業務を請け負っている。

”Specialty Drug”への支払い償還が薬剤費全体に占める割合は、Exchange加入者で38%、企業健保加入者で28%で、Exchangeが高かった。

医薬品の内訳を合計金額が占める割合の高い順にみると、Exchangeでは、HIV(56.5%)、移植関連(14.3%)、炎症性疾患(10.7%)、企業健保では、移植関連(23.0%)、炎症性疾患(21.4%)、HIV(19.8%)であった。金額の比較でみると、HIV治療薬ではExchangeが企業健保の試用額の280%を、C型肝炎では160%を支払っている。

オバマケア加入者には深刻な疾患の患者が多いことが推測されるデータであるが、結論を出すには早いというのが調査主体のExpress Script社はじめ有識者の意見である。

理由のひとつは、調査データが1月からのものであること。実際にはオバマケアがExchangeからの医療保険加入を終了したのは4月15日で、締切間際の駆け込み登録者の方が早々に登録した層よりも「若くて、健康」だったと言われていること。実際、薬剤使用の実態でこれら2つの層を比較すると、たとえば高脂血症の治療薬の使用状況では、早期加入者が13.5%であるのに対し、後期登録者では6.5%であるという。


防止に向け、ソーシャルメディアの効用が(負の影響を含め)解析される日も近いことと思われる。(医療ジャーナリスト 西村由美子)
 

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