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米FDA 真性赤血球増加症の適応でJakafiを承認

公開日時 2014/12/09 03:50

米食品医薬品局(FDA)は、JAK阻害剤Jakafi(一般名:ルキソリチニブ)について、骨髄疾患の1種である真性赤血球増加症(PV)の適応追加を承認した。同適応は、FDA初。PVは、骨髄で赤血球が過剰に産生され、脾臓の腫脹、出血および静脈炎などを引き起こすほか、脳卒中や心臓発作のリスクを増す生命を脅かす疾患。適応追加は、赤血球数および血小板数を減少させる薬剤であるヒドロウキシウレアが効果不十分、忍容性がない場合の治療を目的としている。


同剤の安全性および有効性は、少なくともPVと診断されてから24週間経過した222例で、瀉血を施行されたか、脾臓腫脹をきたした患者を対象とした。Jakafi投与群と利用可能な最適治療群とに割り付けられた。主要評価項目は、脾臓の大きさの縮小と瀉血実施の減少。試験結果では、瀉血の減少および脾臓の大きさの減少は、最適治療群で1%、Jakafi投与群では21%だった。主な副作用は、貧血、血小板減少症で、血液非関連の症状では、眩暈、便秘、帯状疱疹など。


Jakafiは、同疾患が重篤なため優先審査の対象となった。また、希少疾病薬の指定も受けた。米国では、PV患者は約10万人といわれる。


FDAは、同剤については、2011年に、原発性骨髄線維症、真性赤血球増加症後の骨髄線維症および本態性血小板減少症後の線維症を含む中等度もしくは高度の骨髄線維症の治療薬として承認されている。Jakafiは、米Incyte Corp社(本社:デラウエア州ウィルミントン)が販売する。


テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのSrdan Verstovsek博士(白血病学部)は、「Jakafiの承認は、管理が難しいPV患者に対する重要な(治療法の)進歩をもたらすものだ。我々は、初めて、PV患者に有効性と持続的に血球数のコントロールと脾臓の大きさを縮小させることを示した治療法を提供できる」と同剤の登場を歓迎した。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur血液・腫瘍製品部長は、「Jakafiの承認は、PVについての作用機序の我々の知識が増えてきたことにマッチする薬剤が開発されたことを強調するものだ」と同剤を評価した。その上で、「臨床試験の結果から、同疾患を管理するために脾臓の大きさや瀉血の必要性を臨床的に有意に減少させた」とコメントした。

 

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