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子どもの医療用薬誤飲 年5000件超 催眠鎮静剤、精神神経用剤多く 厚労省が都道府県に対策指示

公開日時 2014/12/26 03:51

5歳以下の子どもが医薬品を誤飲する事故が2006年以降増加傾向にあることが、消費者安全委員会のまとめで分かった。2012年は06年と比べて約3000件増えて8388件に上り、うち医療用薬は5000件超を占める。医療用薬で誤飲が多かったのは、不眠症などに用いる「催眠鎮静剤・抗不安剤」や、精神疾患などに用いる「精神神経用剤」で、子どもには処方されない薬剤だった。同委の指摘を受け厚労省は12月24日付で都道府県に対し、誤飲によって重い中毒症状が現れるおそれがある医薬品を中心に、▽保護者に注意喚起する▽薬袋等に子どもの誤飲に関する注意を記載する▽処方、調剤にあたり誤飲発生時の対処法として、相談連絡先やその際に伝えるべき情報などを情報提供する--などの対策をするよう通知で指示した。

 
誤飲件数の年次推移は同委が、日本中毒情報センターの収集件数をまとめた。12年の誤飲事故のうち同委が、何らかの症状があった869件を対象に分析したところ、子ども本人の誤飲が9割近い764件で、ほとんどは自宅で起きていた。時間帯は18時~19時が最も多く、7割は1~2歳。延べ871剤のうち563剤が医療用薬だった。
 
誤飲した医療用薬で最も多いのが「催眠鎮静剤・抗不安薬」(77剤)、次いで「精神神経用剤」(68剤)、「去痰剤」(61剤)、「抗ヒスタミン剤」(55剤)などだった。同委は、特に向精神薬、気管支拡張剤、血圧降下剤、血糖降下剤は、重い中毒症状が現れるおそれがあるとして特に注意が必要だとした。
 
保護者の想像を超える方法で手にするケースも
 
同委が行った保護者のアンケート調査や誤飲発生家庭の現地調査などによると、子どもの手や目の届かない棚に置いていたにもかかわらず座椅子を2台と子供用の椅子を足場にして、子どもが医薬品を手にしたといった保護者の想像を超える方法をとったと考えられるケースもあった。ほか、子どもと一緒に昼寝しようと考え、その際に親自身が服用した精神安定剤の残りを子どもが誤飲したケースや、兄弟の怪我の手当てをしている間に、横に置いていた薬箱から子どもが取って誤飲したケースもあった。

分析結果を踏まえて同委は12月19日、厚労相と消費者庁長官に対策を求める意見書を提出した。
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