医療保険大手のThe Blue Cross and Blue Shield Association (BCBSA) が1月21日に発表した調査報告書が米国の医療費価格のあまりにも大きい地域格差を明らかにしたと注目されている 。（医療ジャーナリスト　西村由美子）

調査は、同社が全米64カ所で実施した膝関節・股関節の置換手術の地域平均価格に関するもの。

http://www.bcbs.com/healthofamerica/BCBS_BHI_Report-Jan-_21_Final.pdf　

最大価格格差は313%とかなり大きいことを明らかにした同調査では、たとえば膝関節置換手術価格は、ダラス（テキサス州）では医療機関によって$16,772.02 tから$61,584.86までの価格差があり、平均価格は$39,622.96、最高額と最低額の差は267%であった。ボストン（マサチューセッツ州）では $17,910.25から$73,987.05の価格差があり、平均価格は$26,591.55で価格差は 313%であった。

報告書は実態調査レポートであり政治的な意図の下に編集されたものではないが、明らかになった価格格差の大きさに、結語に「保険会社は手持ちのデータを消費者および保険者である企業のために公開し、ケアの質とコストについて考える手だてとして有効活用すべきである」と明記された。

ウォールストリート・ジャーナル紙はじめ、この調査結果を報じたメディアはこぞって不透明な 価格付けが改善されるべきこと、価格情報の公開似寄る消費者のエンパワーメントの重要性さらに、価格にはケアの質が評価・反映されるべきことされるべきことなどを論じている。

http://blogs.wsj.com/washwire/2015/01/27/why-data-on-health-care-price-variation-doesnt-itself-solve-the-problem/