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メディケア医療費の地域間格差

公開日時 2015/04/08 03:50

米国人の理想のひとつはリタイア後には暮らしの場を自由に選ぶことである。仕事場であった街を離れて故郷に帰ったり、旅で気に入った街に移ったりという転居も多いが、複数の住まいを構えて季節ごとに(避暑・避寒 ) 移動しながら暮らす、渡り鳥のようなライフスタイルも人気がある。(ジャーナリスト 西村由美子)


だが、この渡り鳥型ライフスタイルが、実は高齢者の医療費を押し上げる原因になっていることが、ダートマス大学(Dartmouth Institute of Health Policy and Clinical Practice)の研究者等による、メディケア・パートB(医師への支払い)の データ解析による高齢者の終末期医療費の地域別比較解析で明らかになった。


死亡前2年間のメディケア患者1人あたりの平均「検査」費用 は、避寒地として全米一人気のあるフロリダ州で突出して高く、全米平均の2倍以上であった。同調査研究でフロリダ州以外で検査費用が高かった州は、カリフォルニア州、アリゾナ州、ネバダ州、テキサス州等いずれもフロリダ同様に避寒地として高齢者に人気の高い州で、しかも、いずれの州でも州南部の避寒地地域の検査費用が明らかに高かった。


研究をリードしたDr. Elliott Fisherは、これらの高額医療費が、患者の重症度やアウトカムの向上との相関では説明できず、また患者の希望とも相関がなかったことが問題だと指摘し、ソリューションは原則として出来高払いとなっているメディケア・パートBの支払い方式を見直し、過剰検査を抑制するような経済的インセンティブのある支払い方式に変えるべきではないかと提言している。


 

 

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