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【World Topics】これも医療費?:救命救急ヘリコプター

公開日時 2015/06/18 03:50

アリゾナ州の農場主ケンドール氏が、高く積み上げた飼料用の干し草の上での作業中に誤って転落し、下に停めてあったトラックの荷台で頭部を強打して緊急搬送されたのは一昨年の秋のことだ。だが「意識が戻って『ああ、助かった』と喜んだのもほんのつかの間だった」というケンドール氏。救急ヘリコプター会社から届いた請求書を見て「今度は心臓マヒをおこしそうだった」という。 (医療ジャーナリスト 西村由美子)


全米最大の救急ヘリ運営会社Air Methods 社(2014年度売り上げ総額1ビリオンドル)のケンドール氏への請求額は$47,182であった。ケンドール氏の医療保険会社がヘリでの搬送費用の支払いを拒否したために、請求書がケンドール氏個人に送付されたものだ。


米国で救命救急ヘリコプターが一般に普及し始めたのは1980年代後半以降のことである。ともなってヘリコプターに乗り組む救命救急専門のナース・プラクティショナーが登場し「フライング・ナース」と呼ばれて話題となった。以来30年、救命救急ヘリ・サービスは右肩上がりに急成長を続けている。


だが、問題は価格。命にはかえられないとはいえ一度の搬送で5万ドルである。 とても支払えないと主張するケンドール氏と係争中のAir Methods 社は請求額を$33,000に割り引くと言っているが、ケンドール氏は「払えても1万ドルまで」と主張している。


ちなみに米国では救急車も有料だ。一度の搬送で1000ドル程度の請求書が届くのはふつうのことだと経験者は口を揃える。救急車は言うに及ばず、救命救急ヘリコプターまで無償の日本からは想像のつかない米国の実態である。

 



 

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