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ロシュD 免疫抑制薬エベロリムス投与時のモニタリング用試薬 14日に新発売

公開日時 2016/03/14 03:50

ロシュ・ダイアグノスティックスは3月11日、免疫抑制薬エベロリムス(一般名)投与時に重要となる血中薬物濃度を測定するための「エクルーシス試薬 エベロリムス」を14日に発売すると発表した。

検査の測定時間は18分。感度が高く、0.5~30ng/mLとの広範囲で血中薬物量の測定ができることが特長のひとつ。また、既存試薬では2種類必要となる前処理工程で使用する溶液(=前処理液)が今回発売するエクルーシス試薬は1種類ですむほか、この前処理液はシクロスポリンなど他の免疫抑制薬に用いる血中薬物測定試薬と共通で使用できる。このため同社は、「(前処理液の)管理が簡便で、作業の煩雑さも低減し、効率化に貢献できる」としている。

エベロリムスはmTOR阻害薬で、腎臓や心臓の移植手術時に移植臓器への拒絶反応を抑制するために投与する。ノバルティスが製品名サーティカン錠として販売している。

免疫抑制薬は、治療に有効かつ安全な最小有効量と最大耐用量の幅(=治療血中濃度域)と副作用発現域が近接し、また薬効や副作用には個人差がある。このため、投与の際は継続して血中薬物濃度を測定する治療薬物モニタリングが重要となる。作用機序の異なるいくつかの免疫抑制薬を組み合わせて投与されることが多く、各薬剤の血中薬物濃度を測定しながら患者ごとに最適な投与量を調節する必要がある。

新発売する「エクルーシス試薬 エベロリムス」の希望販売価格は100テスト用で14万円(税抜き)。

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