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米FDA バイオシミラー 添付文書記載要領ガイダンス案をまとめる

公開日時 2016/04/12 03:50

米食品医薬品局(FDA)は3月31日、バイオシミラー(BS)製品における添付文書記載要領を示した医薬品業界向けガイダンス案をまとめた。ガイダンス案では、BSの販売承認申請者が添付文書を作成する際の記載事項についての要領を示している。

BS開発の目的は、BS製品における独自の安全性や有効性を確立することではなく、先発生物製剤(参照品)に対するBiosimilarity(生物学的類似性)を示すことにあるとした上で、添付文書において生物学的類似性を明示することが必須とした。生物学的類似性を明示することは、FDAが参照品とBSについて安全性、純度、有効性などの観点から臨床的に相違がないと確認したことを意味すると説明した。

さらに、承認済みの参照品の処方情報として反映される安全性および有効性についてのFDAの知見は、医療関係者にBSへの処方決定を促す基本的情報を提供するものとして信頼されるとした。以上のような観点から、FDAは、BSの添付文書においては、参照品の関連データおよび情報を組み入れた記載を推奨するとした。そのうえで、医師らによるBSの安全かつ有効な使用のために伝達する必要がある場合には当該BS独自の臨床試験情報やデータを記載すべきことを推奨した。

また、FDAは生物学的類似性を示す目的で、添付文書に参照品とBSの生物学的類似性を示す比較データを組み入れることを推奨しないと説明した。その理由は、医療関係者における比較データについての混乱や解釈の相違を回避するためだとした。

米国ジェネリック医薬品協会(GPhA)および傘下のバイオシミラー協議会(Biosimilars Council:BC)は、4月1日、FDAのBS添付文書記載要領ガイダンス案発表を受け、同案を歓迎する内容の声明を発表した。

GPhAおよびBCは、ガイダンス案がBSの安全性および有効性について混乱を引き起こすことや不必要な問題を生じさせることを回避していることを特に歓迎すると話した。さらに、「ガイダンス案は、BSがブランド品(参照品)のカウンターパートとして、安全かつ有効な製品であることを患者、医療供給者らに保証する前向きな一歩である」と評価した。
 

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