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日薬連 新会長に大日本住友の多田氏 医療費効率化と産業競争力強化のバランス必要

公開日時 2016/05/27 03:50

日本製薬団体連合会は5月26日、任期満了に伴う役員改選で、新会長に大日本住友製薬社長の多田正世氏(写真)を選出した。任期は2年。多田氏は、日本製薬工業協会の前会長。選出後に、評議員会であいさつし、医療費の効率化と産業競争力の強化のバランスのとれた産業政策が進められるよう、その実現に努力すると表明した。

多田新会長は、2016年度薬価制度改革に触れ、「大変厳しい面が強いものであった。社会保障関係費の伸長に対し、薬剤費の引き下げだけによって財源を捻出することは限界であり、こういうことを続けていると医薬品産業自体が疲弊し、良質な医薬品の安定供給や産業の競争力の確保ができなくなる」と指摘。医薬品のイノベーションを後押しすることも加味した産業政策が必要だと強調した。

野木森前会長 研究開発税制の維持に注力を

前会長の野木森雅郁氏(アステラス製薬会長)は退任のあいさつをし、多田新会長に対し重要課題として▽研究開発税制の維持▽高額薬剤問題への対応▽開発途上国の疾患対応--を挙げた。研究開発税制について「法人税引き下げの代替財源として真っ先に挙がる。また既存の暫定的な措置は期限が切れるとご破算にされる」としつつ、「(上乗せ措置がなくなると)本当に厳しいという声を聞く」と述べ、注力するよう求めた。

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