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米FDA 初の冠動脈疾患用生体吸収ステントを承認

公開日時 2016/07/13 03:50

米食品医薬品局(FDA)は7月5日、世界初となる冠動脈疾患用生体吸収性薬剤溶出ステント、The Absorb GT1 Bioresorbable Vascular Scaffold System (BVS)を承認した。

Absorb GT1 BVSは、冠動脈の再狭窄を抑制する、mTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質)阻害剤のエベロリムスを放出しながら、約3年で分解され、体内に吸収されるステント。ステントの材質は金属製ではなく、縫合糸と同様のPoly(L-lactide)と呼ばれる生物分解性のポリマーでできている。同ステントは、金属製ステントと同様に血管を拡張させ血流を改善させるが、時間の経過により、消失するので、血管がより自然な元の状態に戻るという。

Abbott社のDeepak Nath上級副社長(Vascular担当)は、「アボットのゴールは、どこにいる人々にも生活を改善させ十分に健康な生活を送れることを手助けすること」と述べたうえで、「Absorb GT1 BVSは、永久的な金属製ステントを埋め込むことなく、冠動脈疾患を治療できる。このことは、患者に心の平安を与え、永久的埋め込みをする心配をせずに日常生活に戻れる手助けになる。我々は、米国の患者に同ステントが希望をもたらすことにワクワクしている」とコメントした。

FDA医療機器・放射線保健センター(CDRH)のBram Zuckerman心血管製品部長は、「FDAによるAbsorb GT1 BVSの承認は、血管形成術の適格となる患者の新たな治療選択肢を提供するもので、永久的(に留置する)金属製冠動脈ステントではなく吸収性機器である」と歓迎した。

米国心肺血液研究所(NHLBI)によると、米国では、毎年約37万人が冠動脈疾患を原因として死亡しており、画期的治療法が望まれている。冠動脈疾患罹患者は1500万人に達するという。

同剤は、米Abbott Vascular社(本社:カリフォルニア州サンタクララ)が製造する。

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