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EFPIA RCTでのリアルワールドデータのメリット強調 Adaptive Pathway試行報告書を歓迎

公開日時 2016/09/09 03:50

欧州製薬団体連合会(EFPIA)は、このほど、欧州医薬品庁(EMA)が承認迅速化を目的としたAdaptive Pathway(AP)の試行が順調に進んだとする内容の報告書(本誌8月31日付け既報)を歓迎するとの声明を発表した。

EFPIAは、APの試行により、規制当局、関係HTA(医療技術評価)機関、医療専門家および患者間の対話を促進するばかりでなく、必要なエビデンスを生むためにプロスペクティブなアプローチが関係者の間で合意されたことを評価するとした。さらにEFPIAは、APによって最も恩恵を受ける医薬品のアクセスを加速する手段としてのAPモデルにもっと患者参加を促すことを支持する考えを示した。

EFPIAは、APを推進する上での問題点として、リアルワールドのエビデンスを収集するための方法論的な戦略を立てる上での問題点は以下の通りだと指摘した。


▽データは同一の基準を満たすように作成されていないので必ずしも比較できない

▽e-ヘルスシステムは病院間、あるいは国ごとに互換性がない

▽患者は必ずしも1か所にデータを蓄積する単一のヘルスレコード(健康情報)を持っているわけではない

▽データは異なった目的で収集されているので必ずしもリンクできない―など。


EFPIAのRichard Bergstrom事務局長は、「EFPIAは、APについて我々の経験に基づいた評価を行うつもりである。しかし、すでに我々は、開発戦略を選択する際により良い患者の関与が必要だというEMAの新たな方法論には賛成する。さらに、無作為化臨床試験(RCT)に加えてリアルワールドのエビデンスを使用する基準およびアプローチに直ちに合意する必要があると考える」と述べた上で、「リアルワールドでは、併用療法、小児用薬および複数疾病を持つ高齢者ではしばしば、RCT(無作為化臨床試験)よりも良い研究が行われる」とリアルワールドでの患者関与のメリットを訴えた。さらに、保険支払者との関連について、「すでに早期に支払者との対話を進めているが、これをさらに拡大し、関与する国々も増やさなければならない」と保険財政面で対応の必要性にも言及した。

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