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米FDA オラパリブ、転移乳がんの適応拡大承認

公開日時 2018/01/19 03:50

米食品医薬品局(FDA)は1月12日、抗がん剤Lynparza錠(オラパリブ)についてBRCA遺伝子変異を持つHER-2陰性の転移乳がんに対する適応拡大を承認した。また、併せて、BRCA遺伝子検出に使用されるコンパニオン診断薬BRACAnalysis CDxについても、乳がんの適応拡大を承認した。

同剤は、PARP(ポリADP-リボース ポリメラーゼ)阻害剤ですでに、卵巣がんの治療薬として承認されている。PARP阻害剤としては初めて、乳がんの適応を取得した。FDAは、同剤を6か月以内で審査を完了する優先審査の対象とした。

同剤は、英アストラゼネカ(AZ)社が製造する。AZ社のDave Fredrickson上級副社長兼腫瘍ビジネス部門長は、「この承認は、(同剤について)ホルモン受容体およびHER2に加えBRCAの確認をすることが疾患管理における重要なステップとなり得る。乳がん患者にとって非常に有意義である」と話した。コンパニオン診断薬のBRACAnalysis CDxは、米Myriad Genetics Laboratoriesが製造する。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur腫瘍研究拠点部長兼血液・腫瘍製品部長代理は、「このクラスの薬剤は、BRCA変異を持つ進行卵巣がんに使用されてきたが、今や、BRCA変異を持つ一定の乳がん患者に有効なことを示している」とした。「本日の承認は、しばしば、癌種を超えて見られ、根本的に潜在する遺伝子的病因を標的として薬剤を開発するという現在のパラダイムを浮き彫りにしている」と述べ、同剤が新たな医薬品開発法によるものであることを歓迎した。

国立がん研究所(NCI)によると、2018年には、米国で25万2710人が乳がんと診断され、4万610人が乳がんで死亡すると見込まれている。乳がん患者の20-25%程度は遺伝性のもので、あらゆるタイプの乳がんの5-10%はBRCA変異を持っている。

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