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米FDA CAR-T療法Abecmaを承認 多発性骨髄腫適応で

公開日時 2021/04/06 04:48
米食品医薬品局(FDA)は3月27日、米ブリストルマイヤーズスクイブ社/セルジーン社のCAR-T(キメラ抗原受容体T)細胞療法Abecma(idecabtagene vicleucel)について多発性骨髄腫の適応で承認した。

適応は、少なくとも4種の前治療を受療したのち、再発あるいは奏功しなかった多発性骨髄腫患者。Abecmaは、多発性骨髄腫の治療法としては初のFDAの承認となる。同剤は、B細胞成熟抗原(BCMA)をターゲットとしたCAR-T細胞療法。Abecmaが多発性骨髄腫表面のBCMAを認識し、それに結合するとCAR-T細胞が増殖し、サイトカインを放出することにより、BCMA発現細胞を融解、殺傷するものだ。FDAは、同剤に対して、希少疾病薬および画期的新薬(BT)の指定を行った。

重篤な副作用発現の可能性があるため、ラベルに黒枠警告が記載された。同警告は、サイトカイン放出症候群(CRS)、血球貪食性リンパ組織球症/マクロファージ活性化症候群(HLH/MAS)、神経毒性などを上げ、これらは致命的で生命を脅かすと警告した。また、頻度が高く発現する副作用として、CRS、疲労感、筋骨格疼痛、免疫低下などを上げた。

FDAのPeter Marks生物製剤評価研究センター(CBER)長は、「FDAは、アンメットメディカルニーズを要する患者のため新規治療選択肢を進化させることに取り組み続けている」と述べたうえで、「希少タイプのがんを持つ患者に新規治療選択肢を提供する」と同剤への期待感を示した。

ブリストルマイヤーズスクイブのSamit Hirawatt最高医学責任者(CMO)は、「いまや、CD19およびBCMAを明確なターゲットとして2つのFDA承認CAR-T細胞療法を持った唯一の企業である。我々の2つ目のCAR-T細胞療法として、Abecmaは、有効な治療オプションが限られた悪性の進行血液がんと闘う患者の細胞療法への期待に沿うための我々の取り組みを浮き彫りにするものだ」とコメントした。

なお、CD19をターゲットとしたCAR-T療法は、Breyanji(lisocabtagene maraleucel)で、ブリストルマイヤーズスクイブ社は、今年2月5日、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)などの適応でFDA承認を取得している。
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