日医工は1月17日の取締役会で、前サンド代表取締役社長の岩本紳吾氏を新任の代表取締役社長に選任させることを決議した。経営再建中の日医工は、田村友一代表取締役社長が第三者割当増資の払込完了日をもって退任することが決まっており、岩本氏はその後任となる。このため異動日は第三者割当増資の払込完了日を予定としており、3月中となる見通しだ。

岩本紳吾氏は、1983年４月に山之内製薬（現アステラス製薬）に入社。2004年10月にAstellas Pharma Philippines, Inc. 代表取締役社長、11年10月 アステラス製薬営業戦略部管理グループ部長、12年４月同社メディカルアフェアーズ部長を歴任した。その後、14年４月からテバ製薬営業本部長を経て、16年５月にアスペンジャパンの代表取締役社長に就任。20年４月にサンドの代表取締役社長を務め、昨年末に同社を退任していた。

◎新役員は現10人から12人に　厚労省出身の白神誠氏（日本大学名誉教授）が独立社外取締役監査等委員に

このほか取締役会では、メディパルホールディングスの長福恭弘取締役副社長が社外取締役会長に、ジェイ・ウィル・コーポレーションの新名孝至取締役が独立社外取締役に、厚労省出身で日本大学名誉教授の白神誠氏が独立社外取締役監査等委員にそれぞれ選任された。なお、現在の日医工役員のうち新体制に残るのは4人。田村友一社長など6人の退任も決まった。これにより新体制の取締役は、これまでの10人が12人に増員される。

◎臨時株主総会を2月17日に開催

なお、日医工は同日開催の取締役会で、臨時株主総会を2月17日午前10時から富山市で開催することを決議した。すでにジェイ・ウィル・パートナーズが管理・運営する合同会社ジェイ・エス・ディーを割当先とする払込金額の総額 200 億円の第三者割当を行うことが決まっている。臨時株主総会では、第三者割当増資による募集株式の発行、発行可能株式総数の増加のための定款一部変更、資本金の額の減少、資本準備金の額の減少の件などを付議議案とする。また、取締役、監査等委員の選任も含まれる。