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臨床医が選ぶ乳がんKOLランキング 同数トップに中村清吾氏と渡辺亨氏

公開日時 2011/11/30 04:02

現在、乳がん治療にかかわる医師の間でキー・オピニオン・リーダー(KOL)と考えられている医師のトップが、昭和大学医学部乳腺外科教授の中村清吾氏と浜松オンコロジーセンター長の渡辺亨氏であることが、エムスリーが行った簡易処方ハブマーケティングシステムよるアンケート結果から明らかになった。

同社のハブマーケティングシステムは、m3.com会員医師数千人への調査から、各疾患領域で自身の医薬品処方に影響力の高い医師(KOL)を抽出するもの。簡易版として乳がん治療にかかわる医師310人を対象に調査を実施した。

支持医師数が29人でランキングトップだった中村氏は、長らく聖路加国際病院で勤務し、2005年に同病院ブレストセンター長に就任。10年6月から昭和大医学部教授となり、日本乳癌学会の理事も務めている。同数得票で同じくランキングトップだった渡辺氏は、国立がんセンター中央病院勤務などを経た腫瘍内科医。現在は浜松オンコロジーセンターを拠点に患者啓発活動やがん治療でのセカンドオピニオン制にも積極的に取り組んでいる。

ランキング3位は京都大学医学部乳腺外科教授の戸井雅和氏。支持医師数は15人。戸井氏は東京都立駒込病院外科部長、東京理科大学DDSセンター教授などを経て07年から現職にある。

◎講演会で話を聞きたい医師とは 臨床経験豊富な人が人気 論文執筆活発な人は敬遠がち

一方、エムスリーが今回のアンケート以前に、医師100人を対象に製薬会社主催の講演会で話を聞きたいと思う医師のファクターを調査したところ、トップは「説明がわかりやすい」71%で、次いで「臨床経験が豊富」59%、「幅広い知織が豊富」50%となり、従来から医師同士の評価基準としてスタンダードと言われてきた「論文の執筆活動等が活発」は16%にとどまった。

また、こうした講演会での演者に対する不満点について尋ねた結果では、「実際の臨床上のエビデンスに基づく話が少ない」「臨床試験、研究のデーターでの講演が多い」といった声が多く挙げられた。

今回の乳がんでのKOL調査でも同様の内容のアンケートを行ったが、その結果では「臨床経験が豊富」54%、「説明が分かりやすい」36%、「講演会での活動が活発である」33%の順となり、「論文の執筆活動等が活発」は13%程度で、実地臨床経験に基づくより分かりやすい解説を行う医師が求められている実態が浮き彫りとなった。

エムスリーでは、今回の結果について「乳がんというニッチな領域でも講演会のスピーカーに求める医師のニーズは同様であり、従来のようにオピニオンリーダーを文献執筆の多さから選出するだけでは、臨床医が本当に支持する影響力の高い医師の選出には不十分である」との見解を表明している。



臨床医が選ぶ乳がんKOLランキング  
順位 医師名 所属 支持医師数
1 中村 清吾 昭和大学 29
1 渡辺 亨 浜松オンコロジーセンター 29
3 戸井 雅和 京都大学 15
4 岩田 広治 愛知腺がんセンター中央病院 非開示
5 大内 憲明 東北大学 非開示
6 野口 眞三郎 大阪大学 非開示
7 霞富 士雄 順天堂大学 非開示
7 大野 真司 九州がんセンター 非開示
7 岩瀬 弘敬 熊本大学 非開示
10 西村 令喜 熊本市民病院 非開示
回答医師は乳がん治療に関わる臨床医310人  


 

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