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        <title>製薬会社におけるオペレーション志向のタレント・マネジメント</title>
        <link>https://www.mixonline.jp</link>
        <description>ミクスOnlineは、ヘルス・サイエンスの発展に欠かせない要素である医薬品業界の市場情報やヘルス・サイエンスに関わる人々の知識向上につながる情報・サービスを提供する医薬情報サイトです。</description>
        <language>ja-JP</language>
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            <title>ミクスOnline</title>
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            <title><![CDATA[製薬企業のプロフェッショナル人材マネジメント]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=38466</link>
            <description><![CDATA[はじめに　NHKのテレビ番組「プロフェッショナル　仕事の流儀」は、著者の好きな番組の1つである。この番組では、様々な分野の一線で活躍するプロフェッショナル達の仕事と生き方が、流儀という形でドキュメンタリー調に紹介されている。このような番組が持て囃されるのは、成果主義導入の影響で、企業の社員が『持ち場のプロフェッショナル』となることへの抵抗感は薄れ、企業がプロを志向する組織に転換を遂げているという背景があるように思われる。製薬企業に勤める 読者も、創薬や育薬に関してプロフェッショナル志向の強い人材も多く、上記の番組には共感を覚えるところも多いのではないだろうか。　先日、ある製薬企業の営業部門の取締役が、同社のスター営業社員について語っていた。「短期的な業績の達成－とにかく、数字を上げるだけなら彼が一番だが、彼は次の3点で害悪を撒き散らしている」という。・将来の業績への未対応－「彼は今の利益に貢献の大きな顧客での活躍は十分だが。。。」 ・他部門との連携希薄－「彼は独走をしている」　他部門の社員が助言をもらいに来ても『忙しい。時間がない』と相手にしない。「会社横断のプロジェクトチームを立ち上げたが、彼の参加率が極めて低い」等、今の利益に結びつかないことに時間を使わない・教育、人材育成への無関心－「彼と彼の腹心の部下が抜けたら何も残らない」「他の若手は鍛えられていない烏合の衆」「彼の課の従業員の満足度は極めて低い」などであるという。　プロフェッショナル志向の強い人材は、とかく独立心が強く、個人主義に走ってしまい、組織の中長期的な戦略への貢献がおろそかになってしまう例も散見されるようである。　さて、本稿では、製薬企業におけるプロフェッショナル人材の適切なマネジメントについて、プロフェッショナル人材の代表格の一つとして挙げられる企業医師の例を引用しながら述べていきたい。製薬企業に勤める医師の現状とその課題　国内の製薬企業に勤める医師によって主に構成されている、日本製薬医学会（JAPhMed）によると、2009年1月の時点で222名の会員が所属しているという。これを日本の医師数に対する割合で見ると、全医師のうち、0.13%程度が製薬企業に所属している計算となる。1,000人に1人という割合を見ると、医師が選択するキャリアパスでは、まだまだ稀な選択肢だといえるのであろう。ただ、PRTMが昨年実施した調査結果によれば、企業医師の数は今後さらに増えていく見通し（図１）なので、将来は医師にとって製薬企業で働くということが、普通の選択肢の一つになるという状況になるのかもしれない。　一方で、製薬企業で医師が働くということが徐々に増えつつある状況からか、同時に様々な問題も顕在化してきているようである。その中でも、製薬企業で一番よく耳にするのは、「賃金に対して、医師のリソースや能力が十分に活用されているとは言いがたい」という問題である。　この問題には、企業および医師の両方に原因があるようである。即ち、１．企業内の医師をどのようにマネジメントするかという方法論が十分に確立されていない。すなわち、企業医師に何を期待するかが明確になっていない上に、その業務をどのように評価するかの方法論が確立されていない。２．製薬企業に採用される医師が、一企業人として生きることに腹をくくりきれていない。やはり、心のどこかに「だめだったら、病院に戻ればいいだろう」という考えが残っていて、企業内で責任のある役割に積極的に取り組むことをしない、などである。　１．に関して、「期待がそれほど明確ではないのに、そもそも何で医師を雇うのか」という疑問を持たれる読者も多いかもしれないが、グローバル企業では本社組織と役割を整合させるために医師を採用し始めた外資系企業が多い。即ち、本社組織では、臨床開発チームのリーダーは医師が務めることになっているので、日本の開発部門の臨床開発チームのリーダーも医師にするという企業である。この場合、本社の医師に対する期待は、詳細な職務分掌で記述されており明確のはずだが、日本の医師を採用する際には、国内の医師の現状にあった職務分掌が十分に整備されている状況にないということが多い。　さて、製薬企業が医師を正社員として雇用する理由は、単純に「医師時代の臨床経験・知識」を安全性情報管理または臨床開発に活かすということではないようである。採用された医師がこの部分にだけ注力して、あたかも社内相談役のような立場に終止をすると、他の社員から「何で正社員として雇用する必要があるのか」という不満が噴出してしまう。結局、臨床経験・知識はベースとして持ちつつも、それを製薬ビジネスの環境の中でいかすことができるとか、医科学的内容を含む計画には医科学的コンテンツに責任をもつサイエンス・リーダーの役割を担うなどという、製薬企業人としてプラスアルファの能力が求められているのだが、その部分は状況によって表現も異なれば、定義も異なるため、明文化されていないケースが殆どである。　あるいは、明文化されていたとしても、非常に抽象的な表現になっているため、特に病院から企業に初めて採用された医師などが、「製薬企業の組織とはどういうものなのか」というような基本的なことを全く理解していない場合、具体的に何をすれば企業内の医師として十分な業務をしたことになるのか分からず、右往左往している状況を何度かみてきた。　２．については、医師が製薬企業で働くということが、まだ医師のキャリアの選択肢の中で稀である以上、ある程度は致し方のないことなのかも知れない。そもそも、「腰掛的な考え方を持った医師を何で雇うのか」という疑問も当然あるかと思うが、そもそも日本では医師を雇用することが難しく、さらに、わかり難い個人の考え方を数回の面接で見極めるのは中々難しいのだろう。幾つかの企業では、採用した医師の離職率が高く、医師の多くが３年未満で辞めてしまうという状態になっている。社内医師をどのようにマネジメントすべきなのか　それでは、製薬企業は医師のような専門性の高いスタッフを、どのようにすればうまく社内組織に取り込み、順応させ、戦力としていくことが出来るのだろうか。前述の２つの原因を見る限り、やはり鍵となるのは、社内医師をどのようにマネジメントするかを明確にするということになる。それらを考慮する際に参考になるのが、いわゆるプロフェッショナル組織の管理手法である。　ロッシュとティアニー（Jay w,　Lorsch and Thomas J, Tierrey, ~ Aligring The starts, 2002 , Harvard Business school Press）は プロフェッショナルの必要十分条件について、「プロフェッショナルの必要条件は、その道の専門性で卓越した仕事能力を持っていること、十分条件は、個として自立し、組織を離れても自らの力でクライアントと対峙して食べていけることである」と定義している。また、ここで述べるプロフェッショナルには、例えば投資銀行社員、弁護士、医師、公認会計士、経営コンサルタントなどもさることながら、企業内のプロフェッショナルとして雇われているスタッフやマネジャーも含まれると考えてよい。　では、これらプロフェッショナルが集う集団組織を管理する手法とはどのようなものなのだろうか。プロフェッショナル組織のマネジメントを以下の４点から製薬企業の医師の事例を交えて概説する。（図２）・　組織の構造およびガバナンス・　組織文化・　プロセス・　人材マネジメント組織構造およびガバナンス：プロフェッショナル社員の質と生産性を維持し、若いプロフェッショナルを惹きつけ、トップが決めた戦略を独立心の強い社員に実行させるための組織構造とガバナンスとはどのようなものであろうか。　およそ指揮や命令は、独立心の強いプロフェッショナルの心理と相容れないことから、厳格な指揮命令系統を持つ典型的な大企業の伝統的な組織構造はプロフェッショナル社員には向かない。むしろ、階層を制限したよりフラットな構造を持ち、同僚同士で組織を統治しているという意識を強化するべきである。　また、P.F.ドラッカーも『プロフェッショナルの条件』で、「知識労働者を直接あるいは細かく管理することはできない。助力を与えることができるだけである」と指摘しているように、プロフェッショナル社員を行動管理指標により細かく管理ことは難しい。プロフェッショナル人材と組織戦略の間を調和させるものは、社員間の運命共同体の意識である。このことから、プロフェッショナル企業では意思決定プロセスを全員参加にするなどの工夫をしているところもある。組織文化：前述のように、プロフェッショナル人材の仕事を細かく管理することが難しい、または業務が状況に応じて非常に分散されているため、手順や職務分掌といった手段で個人の振る舞いを規定することができないとなると、組織文化でプロフェッショナル人材の振る舞いに影響を与えることしかない。　組織文化とは、組織のメンバーが重要と感じている価値観、および価値観に合った日常を送る上で必要な行動として共通に認識しているものごとの体系ということができる。　企業内医師の組織が持っている組織文化におけるいくつかの中核的価値観を例にとると、患者第一主義－社内医師がより深い専門性を目指して努力すると同時に、お互い協力して患者に最良のサービスを提供しなければならないという意識などがある。プロセス： 独立心の強いプロフェッショナル社員には、共通のプロセスなど相容れないもののようであるが、最優先である社内外の顧客の利益を最大化し、プロフェッショナル社員同士のサービスの質を担保するための最小限の共通プロセスは重要である。　企業内医師の例では、病院の医師との経験の共有にフォーカスをおいた情報の伝達など受け手（病院の医師、または患者）にフォーカスしたコミュニケーションの方法、また、社内医師間のサービスの質のばらつきを最小限にするための共通のアプローチなどが重要である。　ある経営コンサルティング企業では、「間違った問いに正しい答えを出す」ことを避けるために、正しい視点で問題を把握し解決につなげる統合的な共通アプローチを編み出している例もある。人材マネジメント：プロフェッショナル人材を惹きつけ、つなぎとめ、育成し、動機付ける人材マネジメントでは、特に採用、育成、業績評価が重要である。採用─採用はトップの命題と認識し、厳格な採用過程を維持する。育成─オン・ザ・ジョブ・トレーニングを中心とした育成方法が重要である。育成にはプロがプロから学ぶための最適な人員配置が鍵となる。業績評価─定期的な業績評価、業績のフィードバック制度の効果的な運用が必要である。製薬企業では、医師に対する業績評価を社内外の顧客からのフィードバック以外に有効な指標を未だ見出していない。以上を参考にして、プロフェッショナル人材である企業内医師をどのようにマネジメントしていくかということを考えると、以下のような一つの形が見えてくる。・　独立心の強い個々の医師を、集団として束ねるために理念・ビジョンを共有する・　組織が求める結果については、通常の業務分掌のような「XXという業務をする」という形ではなく、「こういう結果を出して欲しい」という期待する結果を具体的に示した形で定義する・　結果を出すために必要な知識やスキルをオン・ザ・ジョブ・トレーニングする・　社内外顧客に対するサービスの最低限の質を担保するための共通アプローチを定める・　社内医師の活動は、理念・ビジョンに沿って活動した結果（成果）で評価する　上記のマネジメント手法は、唯一の絶対解ではない。ただ、マネジメント手法を定めず、曖昧にしたままにしておくよりは遥かに良く、また社内医師の管理にこの手法を適用させ、効果を挙げている企業も出始めている。　このようなマネジメント手法の取り組みが継続して行われるようになり、今後、製薬企業で働く医師の定着率が向上し、数も増えていくことで、製薬企業で働くということ自体が医師の病院以外でのキャリアオプションとして認知されるようになり、優秀な人材確保にも繋がるのではないだろうか。おわりに　日系製薬企業のトップマネジメントを眺めてみると、最近、薬剤師資格を持った社長が多くなっている。ところが世界的に見ても、ベンチャー企業を除いたある程度の規模の製薬企業において医師が社長になっているというケースは、現状では殆どない。今後、社内医師が製薬企業の中で適切なキャリアを積み上げていくということが恒常的になっていくことで、製薬企業の社長が軒並み医師になるという日もそう遠くないのかもしれない。PRTM 田畑　萬、天野　進]]></description>
            <category>製薬会社におけるオペレーション志向のタレント・マネジメント</category>
            <pubDate>Thu, 28 Jan 2010 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        <item>
            <title><![CDATA[オペレーション改善プロジェクトの事例から学ぶ失敗の原因と対策]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=38115</link>
            <description><![CDATA[インターネット出現＝企業規模の戦いから知恵の戦いへ　企業にとって、付加価値の高い製品・サービスを開発し、顧客に提供していくという一連の業務オペレーションをいかに効率化するかは、市場における競合との競争優劣を築きあげる上で重要な課題である。オペレーションが規制で比較的強く制約され、また研究開発から上市までのサイクルタイムが非常に長い製薬産業では、まさに「規制で決められたことを、いかに早く、効率的に実施するか」がまさに重要な競争要因である。さて、製薬企業各社は業務オペレーションの効率化を達成するために様々なアプローチを取り組んでいるのだが、昨今、それらの効率化の取り組みが、社内のタレント・マネジメント とうまく連動していないため、最大の効果が得られていないというような例が見られる。今回は、タレント・マネジメントを考慮しなかったためにうまくいかなかったオペレーション改善プロジェクトの事例をあげ、その失敗の原因と対策のポイントを解説する。効率化したはずなのに、なぜ成果が出ない!?　製薬企業各社では、オペレーションの効率化を図るために、各機能部門でで改善の取り組みが行われている。外資系企業の中には、この改善の取り組みを専門とする「シックス・シグマ」グループを持つところもあり、オペレーションの効率化が日常的に実施されている。ところが、各社とも数年前と比べてオペレーションの効率が飛躍的に向上しているとは必ずしも言えず、投入したコストの割に成果があがっていない例も多い。そこには様々な原因があるのだが、効率化がタレント・マネジメントを考慮していなかったために、うまくいかなかったという例もある。人材の採用、評価および育成が現場のオペレーションと噛み合わなくなると、スタッフのモチベーションが低下してしまい、「効率化をしたけど、かえって効率が下がった」ということになってしまうのである。さらに深くこの点を解説するために、タレント・マネジメントを考慮せずに、オペレーションの効率化を実施したが、うまくいかなかった2つの具体的な事例を紹介する。失敗事例に見る、タレント・マネジメントの重要性事例１:業務範囲の明確化と整理に失敗した資系企業の安全性情報管理部門の例　外資系企業Aの安全性情報管理部門は、海外本社の同部門や国内の経営陣からのコスト低減圧力もあり、オペレーションの効率化に取り組まざるを得ない状況に置かれていた。そこで部門長がリーダーとなり、各機能グループ長を中心としたメンバーで構成されたプロジェクトチームがさっそく立ち上げられ、効率化の検討が始められた。さまざまな検討の結果、非効率の根本的な課題は、部門のスタッフが余りに多くの業務を行い、リソースが分散してしまっているということだと結論づけられた。そこで早速、部門の業務をコア業務とノンコア業務に分けて整理し、社内のスタッフはコア業務を担当し、ノンコア業務については、社外に委託するか、あるいは派遣社員を採用するという体制が構築され、実行に移された。社内のスタッフが付加価値の高い業務を集中して行うというコンセプトは非常に明確で、当初は賞賛の声が上がっていたのだが、しばらくすると、スタッフのモチベーションが低してしまい、優秀な若手社員が離職し始めた。、結果として組織力は以前と比べると低下してしまい、業務の効率はかえってマイナスに転じてしまった。事例２:組織のフラット化に失敗した外資系企業の臨床開発部門の例　外資系企業Bの臨床開発部門では、従来から指摘されていた情報伝達と意思決定の遅れを克服するため、海外本社の臨床開発グループが採用しているフラットな組織構造の採用が決定された。その決定はすぐさま実行に移され、臨床開発部門の各機能（データ・マネジメント、臨床統計、モニタリング等）に組織長が配され、それまでに数人の部下を持っていたマネージャー・クラスのスタッフは、部下を持たない専門管理職となった。また、組織の変更にともない、職務分掌も併せて変更された。組織長以下の組織構造がフラットになったことで、組織長の判断で開発プロジェクト間のリソース配分を柔軟に調整できるようになり、確かにリソース活用の効率は向上したのだが、しばらくすると、最初の事例同様、次世代を担う優秀な人材の流出が相次ぎ、結果的に組織力が低下してしまった。これら2つの事例に共通する問題は、効率化を優先するあまり、組織変更に伴うタレント・マネジメントを適切に行わなかったという点にある。事例1で取られた効率化は、簡単に言うと部門の業務を細分化して担当を割り振る「分業」というものだが、それぞれの業務の担当者が一人ではなく複数いたため、問題が生じてしまった。同じような業務を行っているスタッフのグループに対して、新たに業務量と範囲を設定するときに、グループの中で平均的なスキル・能力を持つスタッフを基準にして設定したため、平均的なスキル・能力を持つスタッフよりも優秀なスタッフも同じ業務を担当することとなり、もの足りなさを感じるようになってしまったのである。さらに、その業務量と範囲では業績に差が生じにくくなり、処遇に対しても不満を抱くようになった。それは、さながら「落ちこぼれ」ならぬ「浮きこぼれ」の状態で、優秀なスタッフほど組織に対する貢献を実感できなくなり、自身の今後のキャリアを考え会社を去ってしまった。事例1では、もう一つ問題があった。それは、業務を分担する際、非常に単純な作業だけをするグループを作ってしまったことである。つまり、この単純な作業をどのぐらいまでこなし、次にどのようなステップアップがあるのかを示さなかったため、このグループのスタッフは、当然のことながら仕事にやりがいと将来性を見出せず、新たなキャリアを求めて会社を去ってしまったのである。事例2で行われた「組織のフラット化」は、確かに意思決定のスピードを向上させ、組織内の情報伝達がある程度改善された。ただ、ここで問題となったのは、所属長以外のスタッフの職務分掌を同じにしたにもかかわらず、処遇は従来どおりのままということだった。この組織の報酬体系は、近年の外資系企業では珍しく、年功序列の色彩が色濃いものになっていたため、極端な話、入社1年目の新人と入社３年以上のベテランが同じ部署であれば、業務分掌は同じにも関わらず、給与は数倍の開きがあるということだった。当然のことながら、優秀な若手スタッフから反発が起こり、しばらくして多くの離職者が出てしまった。オペレーションで勝つためのタレント・マネジメントとは　前述のような状況を生み出してしまう原因は、現場の部門長やミドル・マネージャーが、日頃からタレント・マネジメントを意識して対処していないという問題がある。現場の部門長やミドルマネージャーの多くは、タレント・マネジメントに関する仕組みや方法論、例えばパフォーマンス評価手法などは人事部門から与えられるものであって、変えようがないものと考えている。そして、それらの方法論が現場の状況にあっていないとき、「うちの人事は現場を理解していない」と不満を漏らしている。そうではなく、人事部門は、あくまでも人事のスペシャリストなので、現場の細かいところまで理解できないのは当然であり、また人事部門が提供するツールはあらゆる機能部門で使われることが前提になっているため、ある程度一般化されているということを現場の部門長は理解していなければならない。人事部門が提供する方法論と現場のオペレーションの現状とのギャップを埋めて整合させるのは、他の誰でもなく、部門長やミドルマネージャーであると認識する必要がある。そのような理解と認識があって、はじめてオペレーション効率化の際に、どのように人材をマネジメントをするべきかを考えられるようになる。オペレーションの現場で行うべきタレント・マネジメントの方法論の具体例として、オペレーション・スキル・マネジメントの手法について、スタッフの能力を管理する手法として導入されているコンピテンシー・モデルと対比させて紹介したいと思う。最近、コンピテンシー・モデルを導入する企業の人事部門が増えてきている。コンピテンシー・モデルでは、業務を実施するために必要なコアスキルを抽出し、コンピテンシーとして管理することで、組織の能力をある程度定量的に可視化できることを目指している。一方でオペレーション・スキル・マネジメントは、機能部門の個々の業務と、個々のスタッフをマトリクスにして、誰が、どの業務をどの程度こなせるかを管理するものである。（図１）一見すると、両者にそれほど差が無いように見受けられるが、実はオペレーション・スキル・マネジメントの手法とコンピテンシー・モデルでは、見ている部門の業務遂行能力に時間的な差異がある。例を挙げると、ある部門に2人のスタッフがいて、一方のAさんは10年以上の部門業務経験があるものの、コンピテンシー・スコアが低く、もう一方のBさんは部門業務経験が全くないが、コンピテンシー・スコアが高いというケースである。短期的に見たとき、部門の業務を処理していくためには、当然業務経験のあるAさんのほうが戦力になるのだが、中長期的に見たときには、コンピテンシー・レベルの高いBさんのほうが戦力になりうる、というようなことである。オペレーション・スキル・マネジメントの手法の最大の利点は、この収集されたデータテーブルを縦に見るか、横に見るかで部門のオペレーションの状況と、スタッフのスキルレベルの状況について一度に理解できるという点である。例えば、業務毎に「一人で当該業務が出来る」人数を集計することで、部門オペレーションの中でボトルネックとなる業務を見出すことができ（図２）、またスタッフ毎に「どの業務がどのぐらい出来るレベルにあるか」を集計することで、それぞれのスタッフのオペレーションスキルレベルを把握することができる。（図１)このオペレーション・スキル・マネジメントの手法を導入し、継続的にスタッフのスキルを管理していけば、オペレーションの効率化とタレント・マネジメントの不整合の問題はかなり避けられる。つまり、各スタッフの業務遂行能力を個別の業務レベルで定期的に明らかにしておくことで、前述の事例にあるような業務配分の見直しの際、新たな業務配分が各個人の能力に対してどのぐらいチャレンジングなものなのかが明らかになるので、適宜人材配置の見直し、あるいは業績評価指標の調整を行うことができる。また、この手法をスタッフのキャリア・プランに持ち込むことで、各個人の業務ならびにキャリアの志向性について、上司とスタッフが共通のフォーマットで客観的かつ具体的に議論することができる。例えば上記の事例2のような例は、所属部門長がスタッフのスキルを正確に把握していないために起こることが多い。そこで部門長がオペレーション・スキル・マネジメントの手法を定期的に導入していれば、同じ職務分掌の中でスタッフ間のスキルレベルの差が明らかになる。スキルの差異に応じて業務量と範囲を変更すれば、スタッフも処遇の違いについても納得される可能性がたかい。また、この手法は「業務に人がくっつく」というような問題を浮き彫りにするため、オペレーションの効率化を検討する際にも非常に多くの示唆を与える。オペレーションの効率化が期待に反して進まないという状況に苦慮しているということであれば、前述のようなタレント・マネジメントの課題が背景にあるのではないかと考えてはいかがだろうか。おわりに　本稿では、オペレーションの効率化に傾注しすぎて、タレント・マネジメントをおろそかにすると、スタッフのモチベーションが下がるということについて例をあげて述べてきた。機能部門のオペレーションにとって一番影響が大きいのは、何と言っても部門のエース級の人材が流出することである。反復的な業務についてはプロセスやツールで補うことができるが、エース級の人材が担っている業務は、プロセスではまかないきれない。オペレーションの効率化を考える際には、こうしたエース級人材の処遇についての考慮が、まず必要なのだろう。PRTM 田畑　萬、天野　進◎タレント・マネジメント人材マネジメント協会SHRMによると、タレント・マネジメントは「人材の採用、選抜、適材適所、リーダーの育成・開発、評価、報酬、後継者養成等の人材マネジメントのプロセス改善を通して、職場の生産性を改善し、必要なスキルを持つ人材の意欲を増進させ、現在と将来のビジネスニーズの違いを見極め、優秀人材の維持、能力開発を統合的、戦略的に進める取り組みやシステムデザインを導入すること」と定義される。◎PRTMのプロファイル「PRTMは1976年に米国で設立されたグローバルな経営コンサルティングファーム。現在は事業戦略と実務をつなぐ、実務戦略(Operational Strategy)の重要性を提唱し、戦略、イノベーションにおける先駆的経営コンサルティングファームとして国際的に認められている。」]]></description>
            <category>製薬会社におけるオペレーション志向のタレント・マネジメント</category>
            <pubDate>Fri, 30 Oct 2009 00:00:00 +0900</pubDate>
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