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        <description>ミクスOnlineは、ヘルス・サイエンスの発展に欠かせない要素である医薬品業界の市場情報やヘルス・サイエンスに関わる人々の知識向上につながる情報・サービスを提供する医薬情報サイトです。</description>
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            <title><![CDATA[トリプルネガティブ乳がんにPARP阻害剤が有望]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=37686</link>
            <description><![CDATA[第17回 日本乳癌学会学術総会ラパチニブで個別化治療の研究が進展　７月３、４日の両日、第17回日本乳癌学会学術総会が都内で開かれた。乳がんは米欧では死亡率が減少しているものの、日本は増加し続けており、罹患ピークが若年化するなど課題が山積している。学会では、予後不良で有効な治療薬のない“トリプルネガティブ乳がん”で有望視されている新タイプの薬剤の臨床効果や、国内で臨床応用されたばかりの転移性乳がんの分子標的薬ラパチニブ（販売名：タイケルブ）の有用性、個別化医療を実現するための取り組みなどが報告された。PARP阻害剤は“一筋の光明“　　学会２日目の７月４日に講演した浜松オンコロジーセンターの渡辺亨氏（腫瘍内科）は、今年５月のASCO（米国臨床腫瘍学会）で注目されたトピックのひとつとしてトリプルネガティブ乳がん（TNBC）で有望視されている新薬候補品２剤のフェーズ２試験の結果を紹介。早期実用化に期待を示した。損傷を受けたＤＮＡを修復する能力を阻害する薬剤で、国内外の専門家からも高い期待が寄せられている。　TNBCはエストロゲン受容体（ＥＲ）、プロゲステロン受容体（ＰｇＲ）、HER2のすべてが陰性の難治性乳がんで、ホルモン療法、抗HER2療法が効かず、確立された治療法がない。国内では全乳がん患者の15.5％いるとされ、うち30％が遠隔転移を伴い、高い確率で内臓、脳転移をきたす。転移・再発後の生存期間（中央値）は13カ月と短い。　渡辺氏が報告した薬剤は「PARP（ポリＡＤＰリボースポリメラーゼ）阻害剤」で、オラパリブ（経口剤、アストラゼネカ）と「BSI-201」（静注剤、サノフィ・アベンティス）。　オラパリブの試験ではTNBC患者が50～60％含まれ、BRCA1/BRCA2に変異のある患者のみ。３～５レジメンを行うなど、再発後の一通りの治療を受けており、他に治療法のない患者が対象だった。　400mg（27例）と100mg（27例）の２つの投与量で検討が行われたが、奏功率（完全奏功〔ＣＲ〕＋部分奏功〔ＰＲ〕）は400mgで41％、100mgでは22％。渡辺氏は「内服薬の単剤で奏功率がこれほど優れており、TNBC患者に結構効くとなると、一筋二筋の光明になる」とし、期待を寄せた。　さらに、前治療がアントラサイクリン系薬剤、タキサン系薬剤、カペシタビン（ゼローダ）に耐性を示す患者でもＣＲもいたため、「日本でもフェーズ１が終了しているかという時期だが、今後注目すべき薬剤のひとつ」と述べた。　有害事象については、投与中止例は両群でほとんどおらず、一時中断したが再開、減量した症例が約３割いたとして「副作用の軽度さが物語られている」とコメントした。　　TNBC患者では、PARP1遺伝子の発現が正常な乳房組織に比べて高いとされるが、BSI-201はＤＮＡの損傷を修復する酵素であるPARP1を阻害することで、抗腫瘍効果を発揮することが期待されている。　同剤のフェーズ２は転移性TNBC患者120例に対する試験で、ゲムシタビン（Ｇ）＋カルボプラチン（Ｃ）投与群と、Ｇ＋ＣにBSI-201を併用した群で有効性などを比較した。奏功率は前者が16％に対し、後者が48％。主要評価項目とした臨床的有用率（ＣＢＲ＝ＣＲ＋ＰＲ＋ＳＤ〔病態安定〕が６カ月以上）は前者が21％に対し、後者が62％で、いずれもBSI-201併用群で大きな改善が認められた。無増悪生存期間（ＰＦＳ）は前者が3.3カ月に対し、後者が6.9カ月で、「なかなか凄いという印象を持った」と絶賛した。全生存期間（ＯＳ）は、前者5.7カ月、後者9.2カ月でBSI-201併用群で有意に延長（3.5カ月延命）しており、「今まで手がつけられなかったTNBC患者に対して、使えるかなという感じになってきた」と早期の実用化に期待を示した。ポテンシャル高いタイケルブ　　初発乳がんの２～３割にみられる「HER2陽性」の乳がんは、他の乳がんと比べて、進行が早く、再発リスクが高いなど予後が悪い。HER2陽性の乳がんの標準的治療薬としては01年に登場したトラスツズマブ（ハーセプチン）が用いられてきた。しかし、約４～５割に効かず、多くの患者では１年以内に進行するケースが多く、新たな薬剤が切望されてきた。　そうした中で、今年６月に国内初の乳がんに対する低分子の分子標的薬としてラパチニブが発売された。トラスツズマブに効果を示さない転移性HER2陽性の乳がんへの治療薬で、「アントラサイクリン系薬剤、タキサン系薬剤、トラスツズマブによる化学療法後の増悪もしくは再発例が対象」となる。カペシタビンとの併用で、１日１回投与するタイプの薬剤。　学会２日目の７月４日に講演した愛知県がんセンター中央病院の岩田広治氏（乳腺科）は、ラパチニブの国内外のエビデンスや、どのように使えば同剤の利点を最大限に発揮できるか、バイオマーカーを活用した個別化医療の実現に向けた研究の動向について解説した。　まず、岩田氏が注目したのは日本人での有効性の高さである。海外臨床試験（「EGF20008」、フェーズ２、140例を対象）では奏功率が4.3％だったのに対し、国内臨床試験（「EGF100642」、フェーズ２、45例を対象）ではラパチニブ単剤では24％（ＣＲはゼロ、ＰＲは24％）だった。臨床的有用率は36％と単剤で高いのも特徴だ（表１）。　海外臨床試験は前治療としてアントラサイクリン系薬剤、タキサン系薬剤、カペシタビン、トラスツズマブを用いるなどヘビーな治療を行った後に、ラパチニブを73週投与。国内臨床試験でも前治療で同様の薬剤を用いた後に、ラパチニブを単剤で87週投与した。　日本で優れた結果が出ていることについて、「この試験結果が発表されたとき、海外で驚きの声が挙がったのを覚えている」と説明。効果の人種差については、「遺伝子的な背景に違いがあることを想定し、研究がされているが、明確な答えが出てない」と付け加えた。　有害事象で問題になるのが下痢と皮疹。国内臨床試験では70％の患者でグレード１、２の下痢が報告された。トラスツズマブで問題になった心毒性の発現はまれという。　さらに、最適な投与のタイミングについても言及。「再発した後の遅い段階で使っても、有効な効果が得られることが少ない」として、早期に用いることの重要性を強調した。表１　ラパチニブの国内臨床試験 「EGF100642」の結果 臨床効果（抗腫瘍縮小効果）抗腫瘍効果（第三者判定結果）Cohort A（HER2陽性）n=46CR（完全奏効）0PR（部分奏効）11（24％）SD（安定）20（44％）Clinical benefit＊（臨床的有用率）16（36％）PD（悪化）14（31％）NE（評価不能）0＊CR、PR、and SD≧24wk.期待される脳転移への効果　放射線とラパチニブを上手く使う　ラパチニブで大きな可能性を秘めるのが脳転移への効果。トラスツズマブで効果がないばかりか、他に有効な薬剤がないため、低分子化合物で脳関門を通りやすいと考えられているラパチニブに対する期待は大きい。背景には、薬物治療の進歩に伴い、乳がん患者の予後が改善される一方、脳転移が増える傾向にあることが挙げられる。転移の頻度に関しては様々な研究報告があるが、26％〜48％とされる。脳に転移を起こすと、頭痛・嘔吐、麻痺など様々な症状が現れる。　岩田氏は同剤の海外フェーズ２試験（「ＥＧＦ105084」、日本も参画）の結果を紹介し、そのインパクトの高さを指摘した。トラスツズマブ、パクリタキセル、ドセタキセルといった前治療が行われたうえ、放射線照射が実施された242例（日本人６例を含む）を対象に、ラパチイブを単剤で投与した。うち95％は全脳照射（脳全体に放射線をかける方法）が行われており、トラスツズマブのレジメン回数は、１回が19％、２回が37％、３回以上が44％だった。　237例を解析した結果、脳転移巣の容積縮小率（ＣＮＳ）が50％以上だった患者は８％、20％以上が21％だった（表２）。ＰＦＳが全ての患者で２カ月だったことなどを踏まえ、「脳転移にいったんは効くが、効果を持続させるのは難しい」と課題を示した。今後の対応策として、「ラパチニブの投与と脳転移への照射のタイミングが重要になってくる。今回の試験では、放射線治療が終了した後にラパチイブを投与したが、両方の治療のタイミングをどうするか今後考えていくのが課題」と発言した。　なお、日本人ではＣＮＳが50％以上が１人（17％）、20％以上が２人（33％）（表２）で、「今までは薬剤で病巣が小さくなる患者さんはいなかったが、ラパチニブは効いてくれるという印象を持った」と、今後の展開に期待を示した。これまでは手術か放射線治療しか選択肢がなかった患者に対する新たな治療選択肢として薬物治療が期待できそうだ。バイオマーカーで効果を予測　分子標的薬の使い分けのツールに　ＨＥＲ２陽性乳がんに対する分子標的薬の選択肢が２剤に増えたことで、気になるのはその使い分け。　細胞内のシグナル伝達調節で抑制的に働く分子「PTEN」（がん抑制遺伝子）や、シグナル伝達を促進する「PI3K」は、細胞内でのシグナル伝達経路の中で重要な因子といわれている。というのも、トラスツズマブに耐性を示し、抗腫瘍効果が低い患者ではPTENの発現レベルが低値（Low PTEN）や、PI3Kの変異が関係していることが確認されており、トラスツズマブではそうした患者で予後が悪いとされているためだ。　岩田氏は、昨年12月に米テキサス州サンアントニオで開催されたSan Antonio Breast Cancer Symposiumで発表されたHER2陽性患者に対するトラスツズマブとラパチニブを用いたネオアジュバント（術前化学療法）の臨床試験結果を報告。トラスツズマブを３週間投与後に、トラスツズマブ＋ドセタキセルを12週間投与した試験と、ラパチニブを６週間投与後にトラスツズマブ＋ドセタキセルを12週間投与した２つの臨床試験（ともにフェーズ２）。　病理学的完全効果（ｐＣＲ）はトラスツズマブ群で34％、ラパチニブ群で68％。Low PTENやPI3KCAの変異のある患者でみると、ｐＣＲはトラスツズマブ群が18％に対し、ラパチニブ群では87％と、後者で高い効果が得られたことが分かった。　岩田氏は「臨床的にPTENやPI3K変異を測定できれば、Low PTENやPI3K変異のある患者さんには、トラスツズマブだけで使うよりも、ラパチニブを加えるほうがいいかもしれない。ただ、残念ながら、明確に個別化する因子がないのが現状」とした。また、最近、別の重要な因子として注目されているのが、細胞外ドメインが切断された「p95蛋白」。「この蛋白が非常に多いとトラスツズマブが効かないといわれる」とし、「p95蛋白がどの程度発現しているかで、トラスツズマブとラパチニブの使い分けが将来的にできるようになればよい」と期待を示した。表２　ラパチニブの脳転移に対する抗腫瘍効果（日本人）EGF105084日本人n=6試験全体n=237　脳転移病巣容積縮小率　　≧50％ CNS：N＝1（17％）N＝19（8％）　　≧20％ CNS：N＝2（33％）†　N＝50（21％）††探索的解析ホルモン療法との併用でも有効　ラパチニブでは化学療法剤との併用による効果・安全性を検証する臨床試験が数多く行われているが、特に注目されるのがホルモン療法との併用による臨床効果の向上だ。　レトロゾール（フェマーラ、アロマターゼ阻害薬）を単独で投与した群と、ラパチニブとレトロゾールの併用群で効果を比較した試験（「EGF30008」、フェーズ３）を報告した。ＥＲもしくはＰｇＲが陽性、閉経後、HER2陽性・陰性のステージ３b/３ｃ/４の患者（1286例）が対象。　HER2陽性の患者では、ＰＦＳはラパチニブ併用群が8.2カ月に対し、レトロゾール単独群で3.0カ月で、ラパチニブ併用群で大きな有意差が得られた。HER2陰性の患者では有意差はなかった。また、奏功率、臨床的有用率ともにラパチニブ併用群で優っていた。ＯＳは「残念ながら差が出ていないが、ラパチニブ併用群のほうが優れている傾向があった（レトロゾール単独が32.3カ月、ラパチニブ併用群が 33.3カ月）として、今後の重要な治療の選択肢になる可能性を示唆した。（小沼紀子）]]></description>
            <category>Download</category>
            <pubDate>Fri, 31 Jul 2009 00:00:00 +0900</pubDate>
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            <title><![CDATA[第53回日本リウマチ学会総会・学術集会から]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=59</link>
            <description><![CDATA[トシリズマブ、アダリムマブ国内エビデンスを報告インフリキシマブの休薬には課題も昨春国内で発売された生物学的製剤トシリズマブ（TCZ、商品名：アクテムラ）とアダリムマブ（ADA、ヒュミラ）の登場で関節リウマチ（RA）治療の選択肢が４製剤に広がった。03年から発売され、臨床現場に浸透しているインフリキシマブ（INF、商品名：レミケード）やエタネルセプト（ETN、エンブレル）といったTNFα阻害剤は、RA治療薬として有効性が高い半面、２～３割に効果不十分な患者がいることから、TCZやADAはそうした医療ニーズを満たす薬剤として高い期待が寄せられている。４月23～26日まで都内で開催された第53回日本リウマチ学会総会・学術集会では、臨床現場における両剤の臨床上での使用成績など最新のエビデンスが報告され、多くの参加者の注目を集めた。トシリズマブTNFα阻害剤の無効例でも有効　世界初のIL-6阻害剤として世界に先駆けて日本で承認されたTCZは、発売以前からTNFα阻害剤を凌駕することを示唆する有効性の高さが話題となった。TNFα阻害剤の寛解導入率が３～４割と治療に限界があることから、これに全く効果を示さない症例（１次無効例）や、治療後しばらく有効だったが、継続使用中に効果を維持できなくなる症例（２次無効例）に対する新たな治療の選択肢として期待されているところだ。　学会ではTCZの市販後全例調査の中間集計に加えて、多くの臨床家から臨床現場での使用成績の発表があり、改めて同剤のポテンシャルの高さがクローズアップされた。４月23〜26日まで都内で開かれた日本リウマチ学会・学術集会７割にのぼる投与継続率　東京医科歯科大学の宮坂信之教授（膠原病・リウマチ内科学）は同施設におけるRA患者61例（罹病期間は約10年）の使用実績を紹介した。　それによると、１年間の投与継続率は７割にのぼり、効果不十分例はわずか３例のみ（中止は12例）。血液検査値による炎症反応（CRP、ESR）でも、「有効性は極めて高く、TNFα阻害剤不応例にも有効であった」と説明した。さらに、腫脹関節痛や圧痛関節痛に対しても、先行発売されたTNFα阻害剤（INF、ETN）と比較すると、両剤が投与直後から効果が得られるのに対し、TCZは２～３カ月継続投与していくうちに徐々に効果が現れるなど、効き方に違いがあると解説した。　国内で実施中の市販後全例調査の中間集計結果も報告し、安全性プロファイルとして「ETNの市販後調査と同程度で、大きな違いはない」とコメントした。集計は昨年４月から12月まで集積した4182例を解析したもの。新規症例3698例を含み、そのうち生物学的製剤の前治療歴のあった患者は2478例で、67％がTNFα阻害剤の使用歴があった（ETN使用41.5％、INF36.4％、ETN＋INF18.4％）。　全副作用の発現率は17.6％で、うち重篤な副作用が21.5％。全副作用でみると感染症が多く、最も頻度が高いのが肺炎で0.7％（うち重篤例は76％）だった。これをINF、ETNと比べると、INF（全例調査）は2.2％、ETNが1.4％だったことから、宮坂氏は「TCZの使用患者で肺炎の発症率が決して高いとはいえない」と指摘。「ただし、気づいたときは重篤になっている」と懸念を示したうえで、早期発見が重症化を回避するカギになるとの考えを示した。感染症以外では重篤な間質性肺炎が８例報告されているとして、注意する必要があるとした。　一方、TCZの発売元の中外製薬が国内使用例における死亡者数（28例、TCZとの因果関係無しを含む）を公表したことに触れ、「死因のトップ３に挙げられている呼吸器疾患（25％）、心疾患（21.4％）、感染症（14.3％）に注目してほしい。問題はTCZによるものか、原疾患によるものか、合併症によって起きたのかが分からないこと。これから検討する必要がある」と課題を示した。　一方、同剤とほぼ同時期に発売された国内で３剤目のTNFα阻害剤ADAでは、約3000例の使用患者のうち死亡例はわずか３例に過ぎないと報告されている。この理由について、臨床家が先行２剤の使用経験からTNFα阻害剤の扱いに慣れてきた成果の可能性もあるとして、「TCZの使い方に今後慣れる必要があるのかもしれない」と語った。初回投与例でより優れた効果　TCZの臨床成績を多施設で検討している「福岡RA生物学的製剤治療研究会」の近藤正一氏は同研究会の使用成績を報告。全症例（92例）でDAS28（疾患活動性）スコアが投与前平均5.4から３カ月後に2.9、半年後に2.6に改善するとともに、EULAR（欧州リウマチ連盟）改善基準で著効例（64％）、有効例（33％）をあわせると、著しく高い有用性があったことを発表した。　生物学的製剤の前治療歴があった患者となかった患者で効果の比較も行っており、前治療のなかった患者で高い効果を発揮することを報告。効果判定には２つの指標が用いられ、寛解達成率（DAS28＜2.6）でみると、前治療歴あり（52例）では投与６カ月後の寛解達成率が54.8％、前治療歴なし（12例）では83.3％と、後者でより高い効果を発揮することが明らかにされた（図１）。EULAR改善基準（TCZ投与が３回以上の全症例）でみても同様に、前治療なしの患者で高い効果が得られたことが分かった。　この結果から近藤氏は、①TCZはTNFα阻害剤の無効例に多用されているが、十分にその有用性が認められた②生物学的製剤の初回投与例ではより優れた効果が認められたことで、TCZの初回投与もさらに検討すべきと考えられた――と総括。特に①の結果は、TNFα阻害剤の１次無効例や２次無効例に対するTCZへの切り替えの可能性を示唆するデータとして注目される。アダリムマブ副作用は先行２剤とほぼ同等　ADAについては市販後調査の結果を踏まえ、安全性に関してINFやETNとの共通点や相違点が明らかにされた。　報告したのは東北大学加齢医学研究所の渡辺彰氏（抗感染症薬開発研究部門）で、同剤を投与した2588例を解析し、前述した２剤と比べた結果。　今年２月22日時点の暫定値で比較（図２）すると、国内で報告された重篤な感染症の発症率は、肺炎がINF2.2％、ETN1.4％、ADA0.54％（14例）、結核はINF0.3％、ETN0.1％、ADA0.08％（２例）だった。また、間質性肺炎はINF0.5％、ETN0.6％、ADA0.27％（７例）などで、渡辺氏は「安全性プロファイルは先行発売されたINF、ETNとほぼ同等で、ADAは今のところ頻度は低めに出ている。この理由については、製剤の性格か、先行２剤から得た教訓からなのか分からない」とコメントした。　一方、使用勝手の面でもADAはETNと同様、皮下注射製剤であるため、臨床現場ではその利便性の高さが評価されている。生物学的製剤の使い分けという観点から、「病診連携の移行しやすさの面で、ADAやETNが断然有利」との考えを示したのが国立病院機構名古屋医療センターの金子敦史氏（整形外科リウマチ科）だ。　同氏によると、点滴製剤であるINFやTCZは、①疾患活動性に応じ、または安全性に留意して投与量の調節が可能②利便性がよい（投与回数は４週か８週に１回、皮下注射製剤に比べ通院回数が少なくて済む）――などの魅力がある一方で、①場所の確保が困難②外来の看護師の負担が増える③静脈ラインの確保困難例がある④手間と診療報酬の面からクリニックへの普及は困難で、病診連携は不可能に近い――などの問題点を指摘した。TNFα阻害剤で最も進化した薬　一方、皮下注射製剤については、①投与量の調節が困難②効果減弱時の対応法が少ない③通院投与なら週２回、２週1回通院④自己注射指導の必要性⑤患者側の自己注射投与への躊躇――などの問題も挙げつつ、「これらの課題を改良したのが皮下注射製剤である」と評価した。　実際、同施設におけるADAの使用成績は、INF、ETNと比べて比較的投与継続率が高く、有害事象が少ないことが予想されることなどから、「TNFα阻害剤の中では一番進んだ薬」と指摘。そのうえで、「MTX（メトトレキサート）不応例の生物学的製剤の第一選択薬として位置づけられてよいのではないか」との考えを示し、皮下注射という点からも「将来的には病診連携の強力なツールとして期待したい」と語った。薬剤フリー寛解6割がINFを休薬可能に　生物製剤のエビデンスの蓄積が進む中で、究極の治療目標として期待されるのが寛解導入後に薬剤投与を休薬したり、あるいは中止する「薬剤フリー寛解」の実現だ。　INFによる治療を中止できるか否かを検証するために国内で「RRR試験」が進行中だが、その最新データが試験の世話人を務める産業医科大学の田中良哉氏（第一内科学講座）から報告された。　試験はINFで治療後、低活動性（DAS28＜3.2）が24週以上維持されている患者で休薬し、１年後、２年後における症状の維持、関節破壊の進行を評価するのが目的。発表されたのは途中経過（09年３月１日集計）の結果で、登録例126例のうち、脱落６例を除き、評価可能だった103例（罹病期間は約６年で、疾患活動性の高い患者）で検討された。休薬しても進行抑制、RRR試験で　INFを休薬できた患者は61％（63例）にのぼり、１年以上休薬が可能だった患者は53％（55例）もいた。そのうち２年以上休薬を持続しているのが17％（18例）だった。休薬期間の平均値は18.5±6.6カ月で、最長例は33カ月、最短で８カ月。　一方、試験を中止（再燃してINFの再投与を必要とした）した患者は39％（40例、半数以上は６カ月以内に再燃）で、その後INFを再投与しても、大きな有害事象はなく、薬剤がよく効いていたという。　関節破壊の進行度をみるTotal Sharpスコアは投与継続例では、試験スタート時11.2ポイントだったが、休薬時は0.9ポイント、１年後には0.2ポイントとなり、関節破壊をみても「休薬しても進行を抑えることが示唆された」と評価した。　さらに、休薬を１年間維持するにはどのような条件が必要かを検討したところ、INF中止時（０週時）のDAS28がかなり低値の必要があることが分かり、「休薬を維持するにはかなり敷居が高いことを実感した」とコメントした。そのうえで、RAの新たな治療目標の展望として「単に寛解を目指せばよいのではなく、臨床的寛解を第一関門とした関節破壊・機能的寛解、生命予後までの到達を考えれば、発症早期からMTXを初めとする抗リウマチ薬と生物学的製剤を用いた厳格な管理が重要。そのうえで、薬剤フリー寛解を目指す必要がある」との考えを示した。（小沼紀子）]]></description>
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            <pubDate>Sun, 31 May 2009 00:00:00 +0900</pubDate>
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            <title><![CDATA[日本糖尿病学会年次学術集会]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12549</link>
            <description><![CDATA[脚光浴びるGLP-1作動薬、DPP4阻害薬新クラスの糖尿病治療薬、優れた潜在力日本糖尿病学会年次学術集会ではインクレチン療法の国内外の第一人者が集い、活発に討論が行われた　近年、２型糖尿病の新たな治療薬として、GLP-1作動薬やDPP4（GLP-1分解酵素）阻害薬といった“インクレチン療法”が注目されている。次世代の糖尿病治療薬として世界的にも開発競争が繰り広げられており、国内製薬企業も武田薬品や田辺三菱製薬、杏林製薬が開発に参戦し、しのぎを削っている。５月22日から24日まで都内で開かれた日本糖尿病学会年次学術集会では、インクレチン療法の国内外の第一人者により、臨床試験の最新データが報告され、新たな治療の選択肢としての可能性が示された。薬剤の副作用軽減が大きな課題　厚労省の糖尿病実態調査（2002年度）によると、国内の糖尿病患者および予備軍は1620万人で、成人の６人に１人が糖尿病か予備軍と推定される。現状では薬物治療でも長期にわたる血糖コントロールが困難な場合が多いため、病気の発症の積極的な予防が求められている。　米ジョージタウン大医学部のロバート・E・ラトナー氏が発表した米国の６年間（97－03年）にわたる糖尿病患者に対する大規模追跡研究によると、血糖値が十分コントロールできている患者（HbA1cが７％以下）は97年で25％だったが、03年には46％となり、改善が見られた。しかし、使用できる薬剤に様々な副作用があることもあり、半数でしか目標達成できていないのが実態だ。　血糖が下がり過ぎる低血糖や体重増加などの副作用が問題となっており、中でもスルホニル尿素薬（SU剤）では相対的に高い頻度で低血糖を発症。仮に低血糖が高頻度で発症しなくても、メトホルミン（ビグアナイド薬）以外の全ての薬剤で体重増加などの課題が指摘されている。変わる糖尿病治療熾烈な開発競争　そこで、新たに脚光を浴びているのがGLP-1作動薬とDPP4阻害薬。欧米では既に製品化されたものも存在する。　２型糖尿病は血糖調整因子であるインクレチン作用の減弱が食後高血糖の一因となり、引き起こされる。主要なインクレチンであるGIPおよびGLP-1（グルカゴン様ペプチド-1）は消化管ホルモンのひとつで、それぞれ腸管上部のK細胞および腸管下部のL細胞から分泌される。膵臓のβ細胞を刺激し、インスリン分泌を増強（インクレチン効果）するとともに、膵臓のα細胞からの余分なグルカゴン分泌を抑制して肝臓での糖産生を抑制する。　開発の初期段階では、GLP-1を注射する方法が試みられたが、分解酵素であるDPP4（ジペプチジルペプチダーゼ-4）によって短時間のうちに不活性化されてしまうため、DPP4の作用を受けにくい構造のGLP-1作動薬（アナログ）や、分解酵素DPP4の作用そのものを阻害して、GLP-1の血中レベルを上げるDPP4阻害薬の開発が進められてきた。　海外では、GLP-1受容体アゴニストのエクセナチドが欧米で市販（製品名：BYETTA、イーライリリー、国内はフェーズ３）され、臨床応用されている。インクレチン・ミメティクスとして知られる新規化合物では初の薬剤で、GLP-1と同様の作用を示すことで、抗糖尿病作用・血糖降下作用を示す。これに続き、ヒトGLP-1アナログ製剤のリラグルチドが欧米で申請中（ノボノルディスク、国内はフェーズ３）。　エクセナチドは１日２回、リラグルチドは１日１回投与の皮下注射剤。前者はメトホルミンやSU剤、チアゾリジン誘導体（TZD）で血糖コントロールが不良な患者に追加治療として承認された。後者は単剤、SU剤もしくはメトホルミンなどとの併用による使用で申請中。　両剤とも長時間作用型（LAR、週１回投与型）の開発も進められており、６月に開催された米国糖尿病協会年次学術集会（ADA）では、エクセナチドLARのフェーズ３の結果が発表され、１年後も血糖コントロールと体重の持続的な改善効果が得られたと報告されている。DPP4阻害薬　国内外で13品目が臨床入り　一方、DPP4阻害薬はGLP-1やGIPを分解するDPP4という酵素を阻害し、GLP-1の不活化を防ぎ、GIPとともに血中濃度を維持することで血糖値を下げる効果を有する。　海外ではシタグリプチン（製品名：Januvia、メルク、国内は万有・小野薬品が申請中）やビルダグリプチン（製品名：Galvus、ノバルティス、国内は申請中）が市販されている（表１）。　両剤とも経口剤で、前者が100mgを１日１回、後者が50mgを１日１回もしくは２回投与する。前者は単剤での使用（米国のみ）に加え、メトホルミン、TZD、SU剤との併用、後者はメトホルミン、TZD、SU剤との併用が承認されている。　さらに、これらに続く新薬候補品として、アログリプチン（開発コード：SYR-322、武田薬品）が米国で申請中のほか、サクサグリプチン（製品名：ONGLYZA、ブリストル・マイヤーズ スクイブ）が海外でフェーズ３（日本の開発・販売権は大塚製薬が取得）。公表ベースで国内外で13品目が臨床入りするなど、早くも激戦市場の様相を呈している。GLP-1作動薬　体重減少効果も発症早期での使用を推奨　学会のシンポジウムでGLP-1作動薬の海外での臨床試験結果を報告したラトナー氏によると、リラグルチドの単剤での血糖コントロール効果は、1.25mg/日の投与でHbA1c（血糖降下作用）7.0％未満の達成率は48％だった。　また、エクセナチドをメトホルミンの効果不十分例に併用するとHbA1c7.0％以下の患者が44％、SU剤の効果不十分例に上乗せすると40％前後だった。メトホルミン、SU剤併用の効果不十分例への上乗せでも約30％の効果が得られたという（図１）。一方、副作用で最も高頻度にみられるのは下痢などの消化管の症状（発症率は20％強）で、「治療開始直後に最も多く発症するが、治療の継続に伴って症状は消失する」と解説した。　さらに、エクセナチドLAR（週１回投与型）では、0.8mgを15週投与した群でHbA1ｃが8.6％から7.2％、2.0mg投与群では8.3％から6.6％に低減し、プラセボに比べ有意に低下した。単剤で用いると、低血糖のリスクは「ゼロに近かった」という。　体重の抑制効果が注目されるが、リラグルチドの15週間投与で確実な減少が確認されたほか、エクセナチドでも同様の結果が報告された。後者ではメトホルミンとの併用で抑制率が最も大きいことが分かった。　リラグルチドの承認申請（08年５月）には約6500人を対象に実施した大規模臨床開発プログラム（LEAD１～５）の成績が提出されたが、ラトナー氏は他剤との併用で顕著な結果が得られたことを紹介した。SU剤、TZD、基礎インスリン製剤との比較で、主要エンドポイントの血糖降下作用（HbA1c）、および副次的エンドポイントである体重減少を３剤で比較し、統計的有意差をもって効果が確認されたという。　同氏はGLP-1作動薬２剤の臨床試験を比較したうえで、「効果のパターンは同じ。単剤でも他剤との併用でも、従来薬より有効性、理論的な長所があった」とコメントした。さらに、「２型糖尿病ではβ細胞が崩壊した場合、回復させることはできない。そのため、従来薬の治療が失敗してからGLP-1作動薬を使うのではなく、疾患の早期に使うことが大事」と付け加えた。食後のGLP-1濃度が上昇　一方、DPP4阻害薬の海外での臨床試験結果を報告したスウェーデン・ルンド大のボー・アーレン氏によると、シタグリプチンやビルダグリプチンを糖尿病患者に投与した結果、食後の活性化GLP-1の濃度を２～３倍に上昇させることが確認された。高い親和性でDPP4に結合し、その活性を90％阻害するためで、効率よく選択的にDPP4を阻害する薬剤であることが証明された。　GLP-1の活性を上げる作用以外にも、①インスリンの分泌を上げる②グルカゴンの分泌を抑制する（肝内の糖産生の低減にも関係）③空腹時、食後の血糖を下げる④動物モデルではβ細胞を増加させる――といった作用を有するとされる。実際の臨床試験でも、この効果を実証するような結果が得られた。　シタグリプチンを単剤で６ヵ月間、247人に投与し、プラセボ（244人）と比較した試験では、HbA1cはプラセボ群で8.0％にとどまっていたのに対し、シタグリプチン群では投与５～６週間で7.2％まで低下した。また、ビルダグリプチンを単剤で６ヵ月（519人）、もしくは13ヵ月（526人）投与した試験では、HbA1cは8.7％から、投与10週目で7.5％に低下した。１年間の試験の間、効果は持続し、安定していたことも報告された。　また、シタグリプチンを投与した試験ではHbA1cが高値の患者ほど顕著な低減効果が確認された。8.5％以上では1.13ポイント、7.0～8.5％では0.64ポイント、7.0％未満は0.3ポイント低下した。メトホルミンと併用で血糖値を１％強下げる効果も　さらに、他剤との併用効果をみると、投与24週でメトホルミン＋プラセボ群ではHbA1cに変化はなかったが、メトホルミンにシタグリプチンを上乗せすると8.0％から7.2％に低減。ビルダグリプチンでもメトホルミンに上乗せすると、HbA1cが8.4％から7.3％と1.1ポイントも低下させることが分かった。　アーレン氏はメトホルミンの追加併用でHbA1cを効率よくコントロールする理由について「重要な相乗効果がメトホルミンとDPP4の阻害にあるのではないか。メトホルミンは恐らくGLP-1の分泌を腸から促進するのではないか。これにDPP4阻害薬を併用すると、活性化GLP-1の濃度が上がるためだろう」と分析する。　同氏は、DPP4阻害薬をSU剤やTZDに追加併用しても、血糖コントロールの改善が確認されたことも報告した。DPP4阻害薬、体重に変化なし　一方、副作用の発症率をシタグリプチンとプラセボで比較すると、前者が55.0％、後者が55.5％で、低血糖の発症率は前者が1.2％、後者が0.9％で差はなかった。　ビルダグリプチンを単剤で投与した試験（1530人）でも63.6％と、プラセボ群60.0％と同等。主な副作用として鼻咽頭炎（7.6％）、頭痛（7.1％）、目まい（5.8％）、上部気道感染症（4.6％）、下痢（3.1％）などが確認された（表２）。　これらの結果を受けて、アーレン氏は「DPP4阻害薬は忍容性が高く、低血糖の問題があまりない。血糖コントロールが改善しても、体重が増加しないことが多くの臨床試験で確認されている」と述べた。さらに、「単剤でも併用でも使用可能だが、欧州ではメトホルミンで血糖コントロールの不十分な患者に上乗せして使用されている。二次的にはTZDかSU剤との組み合わせも考えられる」とした。日本人は白人より高い効果　　日本のインクレチンの研究および臨床の第一人者である関西電力病院の清野裕病院長は、国内の臨床試験データを公表。GLP-1作動薬、DPP4阻害薬ともに、白人に比べ、日本人を含むアジア人で血糖コントロールや体重抑制などの効果が優れていたことを明らかにした。　ビルダグリプチン、シタグリプチンともに日本人で用量依存性をもってHbA1cを低減し、シタグリプチンの12週間投与では1.05ポイント低下したのに対し、白人は24週間投与で0.79ポイントの低下にとどまった。　食後の血糖、インスリン分泌も有意差をもって改善した。体重も変化せず、増加することはなかった。清野氏はこの理由について、「DPP4阻害薬を投与していったん血糖値が改善すると、GIPとGLP-1の両方が活性化する。GIPは体重の増加を刺激するが、GLP-1は体重減少を刺激するので、それにより相殺され体重が増えないのだろう」と説明した。　一方、GLP-1製剤のエクセナチドは国内臨床試験データが公表されていないことから、リラグルチドの結果が報告され、投与量が白人の半量にもかかわらず高い効果が得られたことが明らかにされた。　日本人に14週にわたりリラグルチド0.1、0.3、0.6、0.9mgを投与した結果、用量依存性をもってHbA1cを低下することを確認。最高用量の0.9mgでの低減は1.7ポイントだった。白人を対象にした試験では0.65、1.25、1.90mgが14週投与されたが、用量依存性をもった低減はみられなかった。最高用量の1.90mgでも1.2ポイントの低下にすぎず、日本人よりも高用量であるにもかかわらず血糖値改善効果は低かった（図２）。　同氏は「日本人では高用量で８割の患者がHbA1c７％未満を実現できたが、白人では最大でも５割に届かなかった」と総括した。　さらに、メタアナリシス解析の結果から、日本人でGLP-1作動薬が有効な背景には、①半数がインスリン抵抗性のため、インスリンの分泌が少ない人種である②大多数が肥満ではなく、インスリン分泌の発症以前に起きていると考えられる－－と分析。日本人のみならず、アジア人全体を見ても、β細胞が白人に比べてかなり減っていることからも、アジア人でこれらの薬剤が有効との見方を示した。GIPやGLP-1が骨代謝においても、重要な役割を果たしているとも指摘した。肥満患者にはGLP-1作動薬を　シンポジウムではDPP4阻害薬とGLP-1作動薬の治療上のポジショニングについて討論が行われた。使い分けに関しては、①体重②剤型（経口剤か注射剤か）③膵臓β細胞の機能維持の効果④副作用――などがポイントになるとの指摘がなされた。　ラトナー氏は「（米国では）より体重の重い患者ではエクセナチドでより体重を顕著に減らした」とし、アーレン氏も「体重が差別化の要因になるかもしれない。スウェーデンでは医師は体重の重い患者にエクセナチドをシタグリプチンより優先して処方している」とした。清野氏も「リラグルチドの日本人を対象にした試験では、最高投与量が海外の半量と少ないためか、投与14週で体重に変化はなかった。しかし、長く継続して投与すれば、低用量でも体重が減少する傾向が確認された」と報告。DPP4阻害薬は欧米人でも日本人でも体重減少効果は認められていないことから、肥満患者にはGLP-1作動薬を使うことを推奨した。経口剤 vs 注射剤注目される直接比較試験の行方　また、GLP-1作動薬は注射剤、DPP4阻害薬は経口剤という違いがあるが、アーレン氏は「GLP-1作動薬は注射そのものの問題があまりにも強調され過ぎている。現在使用できる唯一のGLP-1作動薬であるエクセナチドは１日２回注射が必要だが、患者が注射であることを了解してくれれば早い段階から治療に使えるし、メトホルミンとの併用で用いることができる」とした。ラトナー氏も、「まもなく１日１回投与型のリラグルチドが市場に出てくる。その後には１週間製剤のエクセナチドLARが登場し、今後は月１回製剤も出てくるだろう。GLP-1作動薬で週１回、月２回、月１回というように投与間隔を短縮できれば、DPP4阻害薬よりもGLP-1作動薬のほうにいくだろう」と語った。　清野氏は標準的な経口治療薬との併用療法では「DPP4阻害薬が経口剤同士でよい」としたが、「思い切って発症早期の段階から、GLP-1作動薬を単剤で導入してみたい」と話した。また、ラトナー氏は「先行して発売されたエクセナチドの使用頻度はかなり高いものの、その後のシタグリプチンの登場でフラットになってしまった」と米国の現状を紹介。注射剤と経口剤のどちらが優れているかについて結論は出ていないが、DPP4阻害薬とGLP-1作動薬の効果を比較（シタグリプチンとリラグルチド）する直接比較試験（フェーズ３）が進行中で、１年半後に予定されている最終結果により使い分けの情報が新たに得られると期待を示した。　その一方で、GLP-1作動薬同士の直接比較試験（LEAD６）も進められている。６月に開催されたADAでは、リラグルチドがエクセナチドを上回る有効性を示したことが発表され、話題となった。　２型糖尿病患者464人を対象に26週間にわたり、HbA1cの低減効果、体重減少効果、有害事象などを調べた。患者はメトホルミンやSU剤といった既存の治療を継続していた。結果をみると、血糖値の改善効果（HbA1c）はリラグルチドが1.1％改善したのに対し、エクセナチドは0.8％改善。ADAが目標とするHbA1c7.0％以下を達成したのは、リラグルチドで55％、エクセナチドで45％と両剤で10％近く差があり、リラグルチドで統計的に有意差があったことを示した。体重減少は両剤とも３kg低下した。有害事象（主な症状は吐き気や悪心など）は投与８～10週後にリラグルチドで発症率が１桁前後になるのに対し、エクセナチドでは10％程度だった。　今回の試験結果はリラグルチドに戦略上優位になりそうだが、並行して開発が進められている長時間作用型製剤の行方にも注目が集まっているのも確か。エクセナチドLARの開発が先行していることから、リラグルチドに勝る特性が得られれば、長期的に使用する製剤としてエクセナチドが優位な地位を確立する可能性も出てくるだろう。]]></description>
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            <pubDate>Mon, 30 Jun 2008 00:00:00 +0900</pubDate>
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            <title><![CDATA[日本癌治療学会総会ハイライト]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12712</link>
            <description><![CDATA[学会初の「利益相反」指針公表へネクサバール、スーテントの最新知見を報告　近年のがん治療の進歩は目覚しく、それを支えているのが分子標的薬といった画期的な薬剤の登場だ。10月24～26日まで京都で開催された日本癌治療学会総会では、新たな腎細胞がん治療薬として来年にも上市が期待されるネクサバールやスーテントなどの優れた効果と併せて、これら分子標的薬に特徴的な有害事象に関する報告が行われた。また、インフルエンザ治療薬タミフルの研究者と企業との関係で顕在化した「利益相反」問題について、医師が透明性や中立性を担保に適正に臨床研究を実施するため、国内で学会初となる「がん臨床研究と利益相反に関する指針」が公表された。分子標的薬の報告相次ぐ九州大学大学院医学研究院内藤誠二氏　進行腎細胞がん治療薬として承認が間近に迫るネクサバール（一般名：ソラフェニブ）について、九州大学大学院医学研究院の内藤誠二氏（泌尿器科学分野）は「国内では海外臨床試験成績に比べて効果が高い一方で、有害事象の発生率が高い」として、投与量に関して注意が必要との見解を示した。同剤は12月の薬事分科会を経て、正式承認される見通しだ。　内藤氏は国内のフェーズ２試験の結果を発表。試験では腎摘除術の既往歴があり、サイトカイン治療歴を有する131人に対し、同剤400mg/日（１日２回）を投与した。　第１次評価項目は奏功率、第２次評価項目は無増悪生存期間（PFS）および生存期間。有効性はCR（完全寛解）、PR（部分寛解）、SD（安定状態）を含めて86.8％。CRは０％、PRは14.7％、SDは72.1％だった。また、80.5％の患者で腫瘍増殖抑制効果が確認された。腎細胞がん治療薬ネクサバール手足皮膚反応は早期に発症　一方、有害事象としては従来の抗がん剤ではみられなかった手足皮膚反応や高血圧などを発症するのが特徴。手足皮膚反応は55.0％（グレード３以上が9.2％）、リパーゼ上昇が55.7％（同24.4％）、アミラーゼ上昇が38.2％（同5.3％）、下痢が34.4％（同0.8％）、高血圧が27.5％（同12.2％）などだった。中でも手足皮膚反応は投与後早期（６～９週間後）に発症し、高血圧も投与後初期（６週間後）に発症するという。ただ、発症後の対応については「通常の降圧剤で対応できる」と説明した。　この結果を踏まえ、安全性面での課題として、①内服薬のため十分な知識がないまま安易に使用される危険性がある②これまでに経験のない副作用が生じる可能性がある――と指摘。後者については、海外と比較すると手足皮膚反応、高血圧、リパーゼ上昇とも発生頻度やグレード３/４の発現率が高いと報告した。その理由として、日本と欧米では体表面積や体重が異なる点など人種差が関係している可能性があるとし、400mg/日が日本人では過剰投与の可能性があり、今後日本人での臨床データを集積することの重要性を挙げた。　山形大学医学部の冨田善彦氏は「腎細胞がん治療のNew Epoch」というテーマで講演。ネクサバールを投与した患者では、「時に歩けなくなることもある。減量を余儀なくされた患者さんもおり、手を打たなくてはいけない」と話し、服用中は患者の皮膚の確認が必要との見方を示した。スーテント投与中は慎重にモニタリングを　腎細胞がん治療薬としては、国内ではネクサバールのほかにスーテント（一般名：スニチニブ）やトリセル（テムシロリムス）、アキシチニブ（AG-013736）などの開発が進行中だ（表）。　腎細胞がんやGIST（消化管間質腫瘍）の治療薬として欧米で認可されているスーテントは、ネクサバールとともに期待の高い分子標的薬で、国内では来年の発売が見込まれる。先述の冨田氏はその適正使用に向け、留意すべき有害事象について解説した。　ネクサバールと同様の副作用として手足皮膚反応のほか、同剤特有の有害事象として甲状腺機能低下、骨髄抑制を挙げた。冨田氏は「定期的なラボチェックが必要。甲状腺機能については甲状腺刺激ホルモン（TSH）を測ってほしい」と解説した。さらに、心機能障害の発症が確認されていることを踏まえ、「虚血性心疾患のエピソードがなかった患者でも、時に心機能障害を起こすことがあり、投与中は心電図を測定する必要がある」とした。グリベック耐性GISTスーテントで有望な臨床効果愛知県がんセンター澤木明氏　GISTに対する分子標的薬で有望な臨床結果も報告された。GISTに対しては、03年に分子標的薬グリベック（一般名：イマチニブ）が承認・発売され、高い効果が得られる一方で、40％以上の患者で投与後２年以内に薬剤耐性が出ることが報告されている。そのため、グリベック耐性患者に対する新たな治療薬への期待が高い。　愛知県がんセンターの澤木明氏は、グリベックの６ヵ月以上の投与で効果が得られなかった転移性GIST患者８例に対し、スーテントの有効性と安全性に関するレトロスペクティブ試験の結果を発表。１例で病態コントロール（PR＋SD＝安定化状態）が得られ、２例で臨床症状（腹満と不全麻痺）の改善を認めたという。　安全性に関しては、好中球、血小板、ヘモグロビンの低下や手足皮膚反応、倦怠感、下痢、腹痛が見られたものの重篤な有害事象は認めなかった。この結果を踏まえ、澤木氏は「グリベック耐性GISTに対する二次治療薬として期待される」と話した。FOLFOX療法神経毒性の発症を抑制　結腸直腸がんに対する標準化学療法として普及しているFOLFOX療法（ロイコボリン／５-FU／オキサリプラチン）だが、オキサリプラチン特有の末梢神経症状（しびれ＝PSN）による治療中止が問題となっている。治療中止の理由の約２割がPSNという報告もあるが、その効果的な治療法やケアは確立されておらず、悪化すると患者の日常生活を大きく阻害する。そのため、神経毒性の発症抑制は同療法の継続に向けた最も大きな課題のひとつである。　自治医科大学臨床腫瘍科の長瀬通隆氏は、PSNの発症抑制を目的として、FOLFOX療法を受けている患者にCa/Mg製剤を投与したフェーズ２試験の結果を発表。PSN発現の遅延または程度の軽減効果を確認したと報告した。　試験では切除不能進行再発結腸直腸がん（初回治療例）を対象に７施設、50例が登録され、39例のPSNの発症抑制効果について評価を行った。Ca/Mg製剤（グルコン酸Ca、硫酸Mg各１ｇ）をFOLFOX投与前に１回、30分かけて点滴静注し、投与量が500mg/ｍ2を超えた時点のPSNの頻度、程度を検討した。　PSNの発現率は48.7％（19例、グレード１が38.4％、同２が10.3％、同３の発現は認めなかった）で、従来の50～70％という発現率に比べて低く、発現頻度を抑制できることを確認したという。奏功率は47.5％で、従来のFOLFOX療法で報告されている35～54％とほぼ同等であることも分かった。長瀬氏は「オキサリプラチン投与前にCa/Mg製剤を追加することで神経症状の発現頻度は抑制された」と総括した。　FOLFOX療法については、北里大学病院薬剤部臨床腫瘍グループが「FOLFOX６施行患者の治療中止あるいは減量にいたった要因の調査」結果を発表。06年１月から07年４月までに同療法を行った28症例中、24症例でPSNが見られ、うち10症例でレジメン変更か投与中止を余儀なくされた（図）。海外では感覚性の機能障害が累積投与量850mg/ｍ2で出現頻度10％との報告があるが、今回のレジメンで変更または中止となった症例では、主に患者からの訴えによることが多く、さらに累積投与量850mg/ｍ2に満たない症例が70％（10症例中７症例）と多かった。PSNに関しては患者の主観的要素が入ることが多く、客観的評価が困難な面があるとして、「日本人における累積投与量とPSNについて検討する必要がある」と課題を示した。化学療法の患者負担額増加約６％が治療を変更　昨今の分子標的薬をはじめとする高額な抗がん剤の登場や長い臨床経過などにより、がん患者の治療費の自己負担の増加が問題となっている。こうした実態を踏まえ、東北大学大学院医学系研究科の濃沼信夫氏は、がん化学療法における患者自己負担の実態調査を実施し、その結果を発表した。　同調査は化学療法に必要となる自己負担の実態を明らかにし、経済的な負担を最小化するための方策を検討するのが狙い。患者の5.9％で経済的理由が治療に影響し、治療薬の変更や中止などを余儀なくされている実態が明らかになった。　調査は全国35施設で04年10月から開始し、３年間かけて化学療法を受けている955人（回答率54.6％）を対象に行った。交通費など間接費用を含む治療費の１年間の自己負担額は102.7万円で、外来治療に要した治療費は04年から06年までの２年間で1.5倍に増加したことが分かった（04年：24.2万円、06年：36.3万円）。そのため、経済的理由でやむを得ず治療を変更した患者のうち、治療薬の変更を行った患者は26.7％、延期が20.0％、治療中止は16.7％だった。　一方、経済的負担について医師から「十分な説明を受けた」と回答した患者は26.5％、「説明は受けたが分からなかった」が5.3％、「説明はなかった」が58.2％。濃沼氏は経済面に関する医師の説明は不十分な状況にあるとして、「データベースの整備、ナビゲーションの開発など経済的負担にかかわる情報提供システムの構築が急務」と訴えた。　調査結果を踏まえたうえで、濃沼氏は「がん罹患による仕事や家計への影響は大きく、分子標的薬など高額な化学療法では、支払いに貯蓄の取り崩しや民間保険の給付金を充てる患者が少なくない」状況だと説明した。そのうえで、「民間保険の通院給付は退院後フォローアップが要件となる、外来治療が十分カバーされないなどの課題がある」と指摘。さらに、がん医療の進歩を患者にあまねく届けるには、①負担額の説明、検査・投薬・入院の適正化など現場での配慮②保険適用の迅速化など運用上の問題③がん医療への予算の重点配分など制度の改革――が重要と主張した。利益相反で指針策定200万円の研究費は報告義務に公表された「がん臨床研究と利益相反に関する指針」　タミフルの研究に端を発した「利益相反（COI）」問題。欧米ではルール化されているが、国内では立ち遅れている課題だ。同問題をめぐっては厚生労働省の薬事・食品衛生審議会や厚生科学審議会が委員会を設置し、ガイドライン（GL）の策定を進めており、今後の動向が注目される。　近年、がんの予防、診断、治療法に関する研究・開発活動が積極的に展開される中で、日本癌治療学会と日本臨床腫瘍学会は共同で、臨床研究に携わる医師が透明性や中立性を担保に適正に実施するために「がん臨床研究と利益相反に関する指針」を策定し、公表した。08年４月から施行するが、学会で利益相反に関する指針を策定したのは初めて。指針に違反した場合は、学会会員の除名や会員になることの禁止といった厳しい措置を取るなどのルールが盛り込まれた。　がん治療薬の臨床開発では、企業主導や医師主導の治験だけでなく、自主的な臨床研究・臨床試験が極めて多く、それらは製薬企業からの財政的な支援に頼ることが多いのが現状。臨床研究成果の発表（学会、講演会、雑誌など）に企業が関与することも多い。　こうした産学連携に伴い、学術的・倫理的責任を担保に、得られた研究成果を社会に還元（公的利益）することが求められるなかで、研究者には金銭・地位・利権など（私的利益）の発生が必然的に起こる。しかし、これら２つの利益が対立する「利益相反」が深刻な状態になると、データの解析や結果が歪められる問題が生じる可能性がある。そのため、両学会では臨床研究の実施に際して、公平性や科学性、倫理性を保証するための仕組みとして指針を作成し、がん臨床研究を推進するための基盤整備の構築を図るとしている。　指針では研究の推進に向けて情報の公開が必要として、学会会員や配偶者、一親等以内の親族に対し、役員・顧問職の就任、株の保有、特許権使用料、研究費などで一定の金額を超えて受領した場合は、学会への自己申告と論文への発表が義務づけられる。対象となるのが、年間100万円以上の研究費、株の配当・売却益、特許権使用料、50万円以上の講演料や原稿料、200万円以上の研究費などとしている。]]></description>
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            <pubDate>Fri, 30 Nov 2007 00:00:00 +0900</pubDate>
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