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        <title>新プロダクトマーケティング思考</title>
        <link>https://www.mixonline.jp</link>
        <description>ミクスOnlineは、ヘルス・サイエンスの発展に欠かせない要素である医薬品業界の市場情報やヘルス・サイエンスに関わる人々の知識向上につながる情報・サービスを提供する医薬情報サイトです。</description>
        <language>ja-JP</language>
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            <title>ミクスOnline</title>
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            <title><![CDATA[プロモーションプランニング]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12482</link>
            <description><![CDATA[プロモーションプランニングを始める　今回は、これまでのマーケティングトライアルの結果を、実際のプロモーションプランに落とし込む最終段階となる。第１フェーズの「市場を動かすレバーの把握」で、マーケティングの対象である製品にとって重要なポイント、つまり購買行動（ここでは処方行動）に影響度の高い項目を見つけ出し、第２フェーズでは、その項目を中心にマーケティングトライアルを実施し、最も売上につながるメッセージ、キーチャートなどを調べた。ここまでくると、その結果を並べることで、最も処方が取れる可能性のあるベストなプロモーションプランを組むことができるようになっている（図１）。「アプローチ」から「インフルエンサー」までの各項目で１番の回答を並べてみる。そして「アプローチ」から流してみて矛盾していなければ、それがベストプロモーションパターンであり、これからMRのディテールやインターネットでのプロモーションなどで中心的に使われるプロモーションの方向性となる。流れに矛盾点があれば、「キーメッセージ」は動かさずに他を微調整していく。また、各２位、３位のものなどを合わると、セカンド、サードプライオリティのプロモーションパターンも見つかるので、同じパターンで医師が飽きないようにうまく織り交ぜていくのもよい。ただし、その場合は、必ずベストプロモーションパターンの印象が薄くならないように気を配る必要がある。　また、これらからMRのプロモーションパターンや応用した応酬話法のパターンを多く作ろうとしても、MRは人間であるので、それほど多くのパターンを記憶して活用することは難しいと意識してもらいたい。MRにはベストなものを伝え、それを徹底してもらうことに集中すべきである。個々の医師とのやり取りについては、参考のものは伝えるに留め、それ以上の力をかけていろいろと指示すると、せっかく見つけた視点がぼやけるので注意してもらいたい。サブセグメントを狙うべきかを検証する　プロモーションプランを立てる前に、今一度、検証しておく必要があるのがサブセグメントの存在である。連載の第２回でセグメントについて触れたが、ここではまた違う検証を行う。例えば、あるプロモーションプランを実施した時に市場全体で取れる最大処方シェアの予測が10％とする。しかし、軽症例だけのマーケットで、別のプロモーションプランを実施すると獲得シェア予測が50%の場合、軽症例のマーケットが全体の40％を占めているとすると、市場全体の20％を獲得できる可能性があるということになる。この場合は、別のプランを使う方がよい。　このように、サブセグメントを中心にベストプロモーションパターンを決めた方がよい場合もあるので、必ずこの点も検証してほしい。参考に、簡単に手順を示す。サブセグメント検証ステップ❖Step１：サブセグメントを探す　医師が処方を決定する要因や軽症、中等症、重症や安全性重視市場などのサブセグメントを探る（医師の意識にないもの、処方決定に絡まないものは使わない）。❖Step２：サブセグメントの市場サイズを分析する　医師が処方を決定する要因が「ガイドラインに準拠する」であれば、その回答の医師が持つ患者数を全市場で割ると市場シェアは導かれる。また、軽症、中等症なども今までの調査データから容易に分析できる。❖Step３：ポジショニング、キーメッセージなどサブセグメントからの獲得処方シェアをサブ解析する　今までの調査結果からサブセグメントだけを抽出して、そこで最も効果的であったメッセージ、そこで得られるマーケットシェアを算出する。❖Step４：サブセグメント市場サイズ×サブセグメントでの獲得処方シェアを算出　サブセグメントでのベストプロモーションパターンにより獲得できる最大売上の予想が立つので、これを全体でのベストプロモーションパターンと比較し、獲得売上が大きく、実行可能なものを選択する。チャネルごとのプロモーションプランを作成する　ベストプロモーションのパターンが決まったら、そのパターンを各プロモーションチャネルでどのように伝達するかスケジュールを作成する。各チャネルでプロモーションプランを作成したら、チャネルミックスで効果が出せるかも考えてみる。例えば、ある時期に、インターネットで○○大学××教授からのエビデンスと製品紹介を行うことが決まっているとすれば、同時期に同じコンテンツを利用したMRの宣伝資材を作るなどの工夫をしてみる。同時に複数のチャネルから同じ内容を伝達することで、メッセージの浸透効果を高める仕掛けを念頭に、各チャネルのプランを調整する。　プロモーションプランを実施する上で考えるべきチャネルは、MR、MS、インターネット、講演会、ランチョンセミナー、雑誌広告などがある。製薬業界は医師だけに限定的に情報伝達する必要があるためにプロモーションチャネルが少ないので、一つひとつの特徴（メッセージの浸透の深さと伝達できる面）を考えてプランニングしていく。高速PDCA　プランニングが終了したら実行に移すのみだが、実行途中の検証も必要である。これは、プランそのものが本当に正しかったかを調べる意味もあり、また、競合他社による市場の新規参入や、競合の戦略に大きな変更があったりするからである。つまり、プロモーションプランに対するPDCAサイクルの実施である（図２）。プロモーションをプランし、実行し、点検し、改善を加えることで、さらに戦略を強化していくのが狙いである。　ただ、多くの企業は年間プランを立て、よくて半年後の検証、長い場合は翌年のプランを立てるまでは検証もしないケースが見受けられる。現在、我々がコンサルテーションしている三十超の製品では、戦略の成功率を向上させるために、このPDCAサイクルを４ヵ月程度で回すようにしている。いわゆる高速PDCAである。これは、インターネットを利用した調査によって調査期間が１週間程度と短くなり、検証が容易にできるようになってきたため可能となった。改善期間が短いため戦略の精度が随時高くなり、サイクルの遅い企業との差は広がる一方となる。実施している企業にはその効果が見えているが、実施していない企業は全く気づかない間に差が開いているということでもあり、怖い点である。プロダクトマーケティングに携わる方には、ぜひとも意識してもらいたい重要なポイントである。勝てるマーケッターになるために　ここでプロダクトマーケティングを進めるための心掛けを示しておきたい。クライアントや面接を受けた方々など、千人近い人と会い、気がついたことでもある。これは、成功するビジネスマンの７つの心得といってもよいかもしれない。❖謙虚である　自分には足らない点があると認識していることが重要。そうでなければ、新しい情報や知識は入ってこない。学歴を意識する人は伸びない。有名大学出身者やMBAホルダーが優秀とは限らない。常に、知識を補充しなければという姿勢が必要である。❖勉強のための勉強をしない　セミナーなどで専門用語を覚えることに時間を割く人がいるが、ビジネスもマーケティングも実践から得るものの方がはるかに多い。通信教育で空手を勉強しても強くはならない。実践で痛みを体験しながら学ぶことが必要である。❖自分の業務だけを考えるのではなく、経営目線を持っている　売上、利益を上げるにはどうするべきかを常に考えている。上司の評価でなく、会社の発展を考える目線を持っている人は、成長のスピードが違う。❖正しさにこだわる、嘘をつかない　食品偽装問題等、利益を優先するがゆえに、正しさを忘れた行動事例を耳にする。他人事にせず、自分の行いは本当に正しいかを考える癖をつけよう。日常業務の小さな一つひとつから嘘をつかないことは重要である。❖努力を怠らない　成功しているビジネスマンは、読書や語学を学ぶなどしている。成長のための努力と考えると成功する理由が見える。努力した分、活躍の場も広がる。❖責任を負える　売上や日々の意思決定、動かしているビジネスの範囲に対し、自ら責任を負う。その覚悟がある人は、大きな結果につながることが多い。❖明るく健康である　実は、最も大切なこと。どんな状況下でも解決できるという心構えは、明るい心からくる。また、明るい心の持ち主は、他人の幸せを望む。これはマーケティングには欠かせないことである。また、ハードワークを乗り切るには、健康が不可欠で、有能なビジネスマンは、定期的に運動をするなどして体調をコントロールしている。最後に　今号で、この連載も最終回となる。製薬業界でのマーケティングレベル向上のために企画した連載だが、このような機会を与えてくれたミクスに感謝している。いくつかの企業から研修依頼があるなど、反響もあり嬉しく思っている。すべての相談に応じるのは難しいが、今後も可能な限り対応したいと考えている。読者に感謝するとともに、ビジネスの参考にしていただければ幸いである。ありがとうございました。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Tue, 30 Sep 2008 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        <item>
            <title><![CDATA[キーメッセージやキーチャート]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12502</link>
            <description><![CDATA[キーメッセージ＆キーチャートのトライアル　今回は実際のプロモーションやディテール活動に最も影響を及ぼす『キーメッセージ＆キーチャート』を見つけ出すプロセスを紹介する。　第１フェーズでの調査項目から「Finding」を整理し、「とるべき方向性の仮説」は既に決めてある（第10回参照）。これに即した形でキーメッセージやキーチャートとして考えられる選択肢を作り、どれが最も効果的かを医師に確認していく形で進める。　例えば、ARBの戦略を考える場合を想定する。第１フェーズで「24時間降圧効果が持続する」ということが薬剤選択上、最も重要なファクターであり、自社製品にはその点でデータなどが十分にあるが、医師の認識が低いことが分かったとする（図１）。現実的にはこのような簡単なケースはほとんど存在しないが、あくまで進め方の理解を容易にするための例と考えてほしい。この場合は、キーメッセージやキーチャートを作成する際、「24時間降圧効果」がテーマになるわけである。第１フェーズのFindingがあってこそのトライアルなので、このケースだけで考えるものではない。キーメッセージのトライアル　トライアルを実施するにあたっては、先ほども述べたように、第１フェーズでのFindingをもとに、そのポイントについて効果的なメッセージを探すことになる。以下に進め方をStepごとに紹介していく。❖Step１：Finding・仮説の方向性に合わせたメッセージのアイデアを出す・ポイントに沿ったメッセージのアイデアをできる限り出していく。「24時間降圧効果」がポイントだとすると、それを表現したメッセージのアイデアを考える・この時点では、とにかく多くのアイデアを出すことに主眼を置く❖Step２：プロモーションコードに合わないアイデアを削除、修正していく・社内のプロモーションコードに合わないものをマークして、修正すれば使えるものは残し、修正しても使えないものは削除する・この時点で社内プロモーションコード委員会のメンバーに確認できるなら確認したほうがよい。調査実施後に使えないと判明すると、コストも時間も無駄になる❖Step３：調査票にメッセージのアイデアを並べる・調査票にメッセージのアイデアを並べるが、このときの注意点として、すべてのメッセージのアイデアが別々の薬剤に見えるように表記する。違う薬剤の中で、どれを使いたいかを聞くことで、最も効果的なメッセージを見つけることができる・第１フェーズで特別なセグメントに市場があり、狙うべきところが分かっている場合は、それに応じた状況説明を設問に入れる（例：糖尿病を合併した高血圧に対し自社製品に優位な点がある、または、そこをとることが優先課題だと第１フェーズで発見されている場合などは、「糖尿病を合併した高血圧患者さんに対して、以下の薬剤の中で最も処方したいと思われるものはどれですか？」などの状況説明を設問に含める）　以上がプロセスである。また、我々の経験で面白い事例があるが、第１フェーズと第２フェーズの調査前に、薬剤の特徴を説明した設問を作成し、医師にフリーアンサーでメッセージのアイデアを募集したことがある。大半はプロモーションコードに違反したもので使えないが、面白いアイデアを数百と集めることができるので、余裕があれば試していただきたい。キーチャートのトライアル　キーチャート、つまりエビデンスデータのグラフチャートで最も医師の処方を動かすものを探すのだが、基本はキーメッセージと同じである。ここでも第１フェーズでのFindingに沿ったデータから効果的なキーチャートを見つける形となる。❖Step１：Finding・仮説の方向性に合わせたグラフチャートを探す・ポイントになるテーマを表現しているグラフチャートをさまざまなエビデンスから集める。「24時間降圧効果」がテーマの場合、これに合わせた24時間血中濃度を示したものや、24時間降圧効果をプラセボと比較したデータ、朝方のイベント抑制効果を示したものなどのグラフチャートを集める作業を行う❖Step２：グラフチャートをマスクする・薬剤名を消し、製品A、製品Bなどそれぞれのチャートが違う薬剤に見えるように工夫する・既に活用されているグラフチャートなどは、薬剤名を消しても製品名が分かってしまうケースがあるので、その場合はグラフチャートのイメージそのものも変化させるように気を配る❖Step３：調査票を作成する・キーチャートの候補を４〜５程度に絞り込み、すべてが別々の薬剤に見えるように配置する・それぞれの候補チャートについてのワンポイント解説をグラフチャートの上部か下部に入れ込む。さらに、必要に応じて、キーメッセージの場合と同じように患者を限定するなどの特別なセグメントを設問に入れ込む・具体的にある競合薬剤のポジションに入り込み、そこからシェアを奪う必要がある場合は、「○○カプセルを処方されている患者さんのうち、何％の患者さんを製品Ａに切り替えたいと思いますか？」などと聞いてみる（図２）。サーベイ結果を後ほど分析し、最もシェアを獲得できたものをキーチャートとする　競合からのシェア獲得型の調査であれ、全体に対しての調査であれ、このトライアルで見つかったチャートはキーチャートとなる。ここでは１位を見つけるが、２位や３位になったものでも効果的であるという結果が出れば、それらも必ずプロモーションに混ぜるようにする。ただし、あまり手持ちのグラフチャートが多くなると、伝えたいことが伝わらない場合もあるので、３つ程度にとどめておくようにしたい。その他に、この調査結果を細かく分析すれば、キーチャートをディテールで見せたときの反応に対する切り返しのディテールチャートを見つけたりすることも可能である。それには、第２フェーズの設問全体に事前に答えがとれるような仕掛けを加える必要がある。その他のトライアル　第２フェーズの調査はアプローチとキーメッセージ、キーチャートに限らない。状況に応じてだが、プロモーションチャネルとして講演会が有効であれば、講演会の企画を並べて、どの講演会なら参加したいかを調べることもある。以下に講演会を例にした質問ポイントの事例を挙げるが、それぞれに対しアイデアを選択肢にして、トライアルする形で調査する。質問ポイントの事例・どのようなテーマなら参加したいか？・MRの案内がどのような形だと参加したくなるか？・どのストーリーの流れなら分かりやすいか？・スポンサーの製品情報はどの形でインプットされると納得できるか？・どのような形式の講演会なら参加したいか？（通常のものに限らず、全国放送で実施するタイプや視聴者も参加するタイプなど）・どの医師から聴きたいか？　対談形式ならどの医師か？　その他に必要なエビデンスデータが不足している場合は、どのような試験データがあればよいかを聞くなどして、効果的なデータビルディングのラフなプロトコールまで調べることもある。いずれにしろ、第１フェーズの結果により、その他のトライアルの内容は決まるので、第１フェーズのFindingはかなり重要だと再認識してもらいたい。　次回はここまで集めてきた解をもとにプロモーションに落としていく。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Sun, 31 Aug 2008 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        <item>
            <title><![CDATA[コンタクト成功率向上]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12522</link>
            <description><![CDATA[マーケティングトライアルを実施する　今回より第２フェーズに入る（図１）。前回も述べたが、このフェーズでは、第１フェーズでのFinding（発見）をもとに、その製品の処方に最も影響を与えるポイントを中心にマーケティングのトライアル調査を実施する。つまり、何を聞くかは、第１フェーズの結果によって左右されることになる。どんな製品でも必ずマーケティングトライアル調査の項目に入れておくべきポイントがいくつか存在する。　そのポイントとは、「コンタクト成功率向上」と「キーメッセージ＆キーチャート（データ）」の２点である。MRのディテールであれ、インターネットを通じたプロモーションであれ、医師に「接触」して、「プロモーション」をするわけである。まずコンタクトできる確率を上昇させなければ、プロモーションの機会を減少させてしまう。また、たとえ会えても処方につながる効果的なプロモーションができなければ意味がない。今回は、２点のポイントのうち、コンタクト成功率向上について詳しく話を進めていく。コンタクト成功率向上のための調査項目　いつもこのパターンを使うわけではないが、代表的なフレームワークとなる調査項目を紹介する。ここでは、ディテールやプロモーションへ持ち込む前に、こちらに興味を持たせることが重要なポイントとなる。第１フェーズの「最適な医師へのアプローチ」において、どのテーマに興味があるか絞れているので、より具体的なアクションレベルにまで落とし込んだ調査を実施する必要がある。以下に代表的な調査項目例を示しておくので参考にしてもらいたい。❖アプローチになる最適な話題　質問は第１フェーズと同じように、MRが廊下を歩いている医師に話しかけた時に、最も医師の足を止めることができる話題は何かと投げかけ、より細かいアクション例から選ばせる。この質問から得られる答えは、インターネットによるプロモーションの場合にも有効で、バナー広告のタイトルやメールマガジンの件名に入れるなどして活用する。❖効果的なサービス品　上記と異なり、これはMRにのみ有効なアプローチ手段の調査になる。いずれにしろボールペン、クリアファイルやメモなどのサービス品を配るのであれば、この機会に、ターゲットとなる医師セグメントが最も欲しいと思っているものを聞き、それを配ることは面会確率をわずかでも上昇させる。また、ただ品物を渡すだけでなく、効果的にするために、フリーアンサーで最も喜ばれる仕掛けについても調査しておくとよい。❖アプローチからディテールまでの最適なストーリー　アプローチの話題がいかに医師にとって魅力的であっても、その後すぐにディテールへ持って行くには無理な場合もある。そのために、アプローチからディテールまでのつなぎをどのような流れで持っていくと聞きやすいか、またはどのように表現すればディテールの内容に信頼度が増すのかなど、いくつかの具体的なサンプルを並べて聞いてみる。実際のMRがアプローチを覚え、つなぎを覚え、ディテールを覚え、ということになると指示が複雑になるので、これはインターネットのコンテンツ製作で、全体の流れを作る際の有効な手段であると考えてもらいたい。ここでも第１フェーズで絞れた回答をより細かく具体的なアクションレベルまで落とし込んだ選択肢で聞くことが重要である。調査の進め方　次に、具体的な調査の進め方について説明したい。図２は、調査票の１例である。第１フェーズの「最適な医師へのアプローチ」と同様に、この例でも「先生がMRから話しかけられた時に、以下のどの話題であれば時間をとって聞いてみたいと思われますか？」という実際の状態をイメージできるように使うケースが多い。「MRから･･････」と聞いてはいるが、要は医師が興味のある話題を探っているのであり、先述したようにインターネットでのアプローチにも使えるわけである。　くどいようだが第１フェーズでおよその興味ある話題に絞れているので、ここでは必ずアクションに落とし込んだ選択肢を作る必要がある。また、この選択肢は、すぐにアクションに移せるものでないといけない。　選択肢を考えるためのポイントを説明しよう。①実際のアクションのトライアルなので、アプローチとしてこれからやる可能性のあるアイデアが選択肢になっている必要性がある　単なる理想や予算的に合わない実現性の低いアクションなどは選択肢から除外する。②選択肢となるアクションのアイデアは、できる限りMECE（Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive）に考える　つまり、それぞれの選択肢の内容が重複しておらず、全体としてみてモレがないことが重要である。ここは、しっかりと時間をとって考えてもらいたいところである。③選択肢となる具体的なアクションがどうしても浮かばない場合などは、第１フェーズと第２フェーズの間に、アプローチになりそうなアクションを医師に求めてみる　小規模の調査を実施して、医師からアイデアを募集してみる。聞き方としては、「先生がMRから話しかけられた時、どんな話題であれば時間をとって聞いてみたいと思われますか？」と自由回答で質問してみたり、「今までMRから話しかけられて、これは聞いてみたいなと思い、話を聞いたことがあれば、その内容やエピソードをお聞かせください」など、過去の良い例を探りヒントにするのもよい。トライアルの結果分析　トライアル調査を実施し、その回答を分析すれば、どのアクションが有効なのか分かる。分析方法は、全体としてどのアプローチアクションがコンタクト成功率を向上させるかを見つけることは当然であるが、この第２フェーズの調査票にも前段で、「現在のメイン処方薬剤」や「MRのディテール状況」などの第１フェーズと同じ質問を入れておき、必要に応じてクロス分析を行ってみるのもよい。　例えば、「現在のメイン処方薬剤」を聞いた場合では、競合製品をメインにしている医師が選んだアクションだけを実施に移すことで、競合製品ユーザーへのコンタクト成功率を向上させることができるであろう。また、「MRのディテール状況」の結果から自社MRがカバーしていない医師やディテール数の足りない医師の回答にあったアクションを実施することが効果的な場合もある。決して全体だけをとらえるのではなく、状況に応じたクロスをかけて、より効果的なアクションを導き出してもらいたい。　また、このトライアルから得られた回答で導き出されたアクションである「アプローチ」や「アプローチからディテールまでの最適なストーリー」などの項目を組み合わせてみて、全体的な矛盾や不具合を微調整する必要もある。「アプローチ」と「アプローチからディテールまでの最適なストーリー」でおのおの１位になったアクション間の組み合わせが悪いようであれば１位と２位を組み合わせるなどの微調整を最後に行うのである。ただし、これは、あくまで誰が見ても不自然であったり、組み合わせるとアクションとして成り立たない場合だけであり、基本的には結果を受け入れて実施すべきである。　この結果をWebコンテンツに落とし込む場合を例にとると、「アプローチ」は、バナーのタイトルやコンテンツのオープニングの内容になるであろうし、「アプローチからディテールまでの最適なストーリー」は、次回解説する「キーメッセージ＆キーチャート」までのストーリー展開に使うことになる。MRの宣伝だけでなく、インターネットコンテンツなども製作側の思いつきでなく、このようなファクトを持って作ると視聴される確率が上昇するので、ぜひ試してもらいたい。　次回は、処方に影響の強い「キーメッセージ＆キーチャート」のトライアルの実施について解説する。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Thu, 31 Jul 2008 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
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            <title><![CDATA[第１フェーズ：市場を動かすレバーの把握　マーケティングトライアル準備]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12543</link>
            <description><![CDATA[第２フェーズに進む前に　さて、ここまで第１フェーズの「市場を動かすレバーの把握」の調査方法や、そこからどんな重要な情報が得られるかを説明してきた。ここまでを実践すると、マーケティング戦略を考えるべき製品について、重要なことのいくつかが目の前にある状態になっているはずである。次に進むべきは、第２フェーズの「マーケティングトライアル」である（図１）。　まず、第２フェーズはどういうものなのかを十分理解し、その上で第１フェーズから得た内容の整理、そして第２フェーズの準備というプロセスについて説明をしていきたい。実は、このステップをしっかりと行うかどうかが、得られる戦略の結果に大きく影響する。また、これまでの全体を理解する上でも今回の内容は非常に重要なものだと考えてもらいたい。マーケティングトライアルとは？　第１フェーズの情報を整理する前に、第２フェーズのマーケティングトライアルで何をするのかを簡単に説明しておきたい。マーケティングトライアルでは、実際にキーメッセージやエビデンスデータの候補を見せて、どれが効果的に作用するかを調査する。この場合、一般消費者向けのマーケティングケースと同様に製品名をマスクして調査を行う。例えば、効果的なキーメッセージを見つけたいとすると、その製品のキーメッセージになりそうな候補のフレーズを４、５個用意して、それぞれを製品A、製品B、製品C･･･と全て違う製品に見せ、「どの製品を一番処方したいと思いますか？」などと質問することで、最も効果的なメッセージを選び出すというように進めていく（図２）。　次の章から第１フェーズで知り得た内容をもとに、どの項目でどのようにトライアルするかを事前に準備することについて、詳しく説明していきたい。マーケティングトライアルの前にすべきことSTEP1　第１フェーズの各項目の「Finding」を書き出す　ここまでのステップで、各項目について検証結果を得ているはずである（もちろん、状況に応じて、これ以外の項目についても調査し、結果を得ているケースもあるが、あくまでも基本的なものとして今まで紹介したものに絞ってお話ししたい）。これらの結果から、注意すべき項目やそれほど注意する必要のない項目、または項目内でも「もっと詳細に掘り下げないとアクションに落とせない」などのポイントが分かっているものもあるはずだ。第２フェーズに行く前にまずすべきことは、第１フェーズでの結果から項目ごとに得たFindingを箇条書きにしていくことである。　以下に各項目で見つけられたであろう内容を示すが、あくまでも例で、領域、製品、製品の置かれている状況などでは、もっとFindingが存在する場合もある。また、ここに書かれているような発見がない場合もある。単なるチェック項目だと思って利用してもらいたい。　ここでもう一度注意しておきたいのが、第１フェーズの調査自体もある程度の仮説をもとに実施しているということである。ここでのFindingは、仮説の検証結果から明確に見えているもので、決して調査に対する個人の感想ではないことを忘れずに行ってもらいたい。くどいようだが単なる調査と仮説検証をはき違えるだけで、この後の戦略を完全に無力化することもあり得る。注意して実施してほしい。❖Findingの内容例ターゲットとなるセグメントの発見－潜在患者数が多い医師に、特別な行動特性を見つけられたか？－自社製品の処方が多い医師に、特別な行動特性を見つけられたか？医師の処方行動にあるボトルネック－自社製品に適した医師の認知・処方行動プロセスのフローで、どこにボトルネックがあるかを見つけられたか？－そのボトルネックは、何が原因で、何があればそのステップからより多くの医師が抜け出せるかを見つけられたか？薬剤選択基準－自社製品の戦う領域での薬剤選択基準の項目のプライオリティは理解できたか？－選択基準の項目ごとでの自社製品の評価は、選択基準のプライオリティが高いほど、評価されているのか？ それは薬剤特性から考えて妥当な結果なのか？－自社製品が市場ナンバーワンでない場合、自社製品ロイヤルユーザーとトップ製品ロイヤルユーザーでは薬剤選択基準に違いがないか（つまり、一部のニッチな考えの人にだけ愛用される薬剤になっていないか）？自社製品の処方されない理由－自社製品が処方されない理由は分かったか？－それが不認知なのか、誤解されているからなのかが見えたか？－MRなどのプロモーションの量・内容が不認知・誤解の原因と結びついたか？ゲームルール設定者－ゲームルールを設定している企業の存在の有無を把握したか？－そのルールは、どのチャネルを中心に広げられているかを把握したか？－現状で、そのルールは自社製品に有益なのか、不利益なのかを把握したか？効果的なチャネルのチェック－５つのチャネルが自社製品の市場で処方にどの程度影響したか知り、チャネル間での優先度は見えたか？－主に使われるチャネルとしてMRがあるが、MRのターゲット医師へのカバーと頻度を他社状況とともに把握し、自社の宣伝量がどの位置にあるかを理解したか？－MRの宣伝内容として、強調しているものはあるのか（キーメッセージがなく、バラバラな内容を話していないか）？ 強調している内容は、ここまでのFindingから、マーケティング上の観点で正しいものか？－各社の講演会の状況とキーメッセージの訴求状況を知り、自社の講演会のあり方を変えるべきベンチマーク企業を見つけられたか？インフルエンサー－対象市場で最も処方に影響する医師を発見できたか？－その医師をプロモーションに活用する場合の適したチャネルを見つけられたか？最適な医師へのアプローチ－話しかけられると医師が最も足を止める可能性の高い話題は何かを見つけられたか？－その話題からキーメッセージにまで誘導する最適なストーリーラインを見つけられたか？－インターネットの場合、最も医師が見たくなるコンテンツの番組構成を見つけられたか？（インターネットの場合、単なる説明会的な内容のコンテンツだと視聴される確率が下がるので、これを把握しておくべきである）STEP2　とるべき方向性の仮説を立てる　次に、調査した各項目の中で、Findingのあった項目の内容に対して、何をすべきか仮説を立てる。つまり、マーケティングのトライアルをどの項目でかけると効果的なのか分かったので、それに対してどのような手を打てば、最も処方が動くのか、方向性を考えるということである。いくつかの方向性を試すことになる場合もあれば、ある方向に対して個別の回答を見つけなければならない場合もある。例えば、「競合製品のメインユーザーは、自社製品のメインユーザーが最も認識している『強い腎保護作用』への認識が浅い」がFindingだとすると、とるべき方向性の仮説は、「競合製品のメインユーザーには、どのエビデンスだと自社製品の『強い腎保護作用』を認識させることができるかを検証する必要がある」とするなど、必ずFindingに対して、どうするかを並べてみる。この並んだものが次の第２フェーズで調査される項目となるのである。　次回より、いよいよ第２フェーズについて解説する。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Mon, 30 Jun 2008 00:00:00 +0900</pubDate>
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            <title><![CDATA[第１フェーズ：市場を動かすレバーの把握　最適な医師へのアプローチ]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12565</link>
            <description><![CDATA[「アプローチ」とは？　今回のテーマは、「最適な医師へのアプローチ」である（図１）。ここでいうアプローチとは、「宣伝を行う前に、医師に話しかける話題」を指す。つまり、病院の廊下を歩いている医師に声をかけた時、医師が最も足を止めたくなる話題のことである。　どんなに正確なキーメッセージを持っていても、アプローチがしっかりしていないとそれを伝えることができない。これは、MRのディテールだけではない。インターネットでのプロモーションではもっとシビアに状況が見える。見たいと思うテーマがサイトやメールのタイトルになければ、医師はクリックをしないで通り過ぎていく。苦労して準備したコンテンツがどれだけ素晴らしくても、そこにはたどり着かない。つまり、プロモーション効果はないということである。そのほか、雑誌の記事広告等々においても同じことがいえる。「こちらが伝えたい製品情報イコール医師が知りたい情報」である可能性は低い。逆にいうと、最適なアプローチを持っていればプロモーションが実行される確率は高くなるのである。アプローチは重要検討課題である　アプローチの重要性について、もう少し実感を持てるように説明したい（図２）。なぜなら、多くのマーケッターやプロダクトマネージャーが、この点についてあまり重要に考えていない場面を見るからである。しかし、先ほども述べたが、話を聞こうという医師の態勢を作ることができなければ、どんなに素晴らしいマーケティングプランも水の泡なのである。　MRのディテールを事例に説明してみよう。例えば、１人のMRが１日に20人の医師と会える可能性があるとする。月の外勤日が15日とすると月間300ディテールとなり、これを年に換算すると3600ディテールとなる。つまり、キーメッセージを伝え、エビデンスを見せるという詳細なディテールを行える可能性は、年間3600回あるといえる。　しかし、医師がMRの話を聞く可能性が高いアプローチがなく、MRレベルでの人間関係や個人の話法に頼ることで、詳細なディテールにたどり着く可能性が50％になったとする。そうすると日報での報告レベルとは異なり、個人のディテールは年間1800回となる。もし、1000人のMRを有する企業であれば、180万回のディテール機会を失っていることとなり、MR１人のディテールコスト（業界平均１万円といわれている）を乗じると、180億円の損失となる。MRの数を増加させるよりも、既存のMRが医師に話しかけて、話を聞いてもらえる確率を上昇させることの方が重要であると分かる。これはMR以外のチャネルにおいても同様で、ここまで説明してきたマーケティング課題をクリアにして、最適なプロモーションプランを作っても、チャネルのパワーを活かしきれず、ある程度の金額の損失を生んでしまうのである。最適なアプローチを知る　次に、実際どのようにアプローチを調べるのか解説したい（図３）。Step1　アプローチとして考えられる仮説のアイデアを出す　まずは、対象となる製品について、アプローチに使えそうな素材や、これがあれば医師は話を聞きたくなるのではないかという仮説をできる限り挙げてみる。挙げられた仮説は可能な限り調査の選択肢に使いたいが、あまりにも現実的でないものは、この時点で落としておく。Step2　調査票に落とし込む　いよいよ調査票に落とし込む。我々が戦略立案を行うときによく活用する質問文を例に取り上げる。「MRから○○治療剤について話しかけられた時に、以下のどんな話だとMRの話を聞こうと思われますか？」というものである。ストレートな質問であるが、Step１で挙げた内容（仮説）のどれに興味を持つかを知るには適していると考えられる。　プロモーションがMRというチャネルを使う場合でなく、インターネット中心に行う場合でも上記と同様に「MRから○○治療剤について…」という質問を利用する。つまり、医師がわざわざ足を止めてまで聞いてみたいと思われる情報であれば、インターネットを通じてもクリックされる可能性が高いと考えられるからである。また、この質問をしておけば、知り得た結果はMRでのプロモーションプランにも利用可能となる。Step3　アプローチからメッセージにまでつなげるストーリー展開の仮説も加える　これにもう１問を加えるのだが、アプローチからディテール、またはプロモーション展開に持ち込む最適な流れについての質問項目である。　具体的な例を挙げると、アプローチ後のプロモーションを起承転結にしたいくつかの仮説を並べてみて、どれなら聞きやすいか、受け入れやすいかを聞いてみるのである。もちろん、どのアプローチが選ばれるかは分からない段階なので、Step１で列挙した選択肢が多種に及ぶようであれば、この質問は第２フェーズにまわすのも手である。結果を実行に移すために　調査の結果から最適だと思われるアプローチが見つかり、そして、それを実行に移す。ここで重要となってくるのは、実行プランの立て方である。医師の回答が１番多かったものは、医師が話を聞いてくれる可能性も１番高いのだが、そればかりを繰り返しているとマンネリ化して最適なアプローチではなくなる。そうなると２番目、３番目に選ばれたものを活用する必要性が出てくる。この調査結果を実行に移していくには、以下の点に注意をする必要がある。❖実行に移すための注意点まず１番多かった回答にフォーカスして考える。MRが活用する場合は、そのアプローチでどの程度の資材を作ることができるか、インターネットの場合は、コンテンツ展開をどの程度行えるかを年間のプロモーションプランにラフに落とし込む上記を考える場合、アプローチの話題は正しいので話を聞いてもらえる可能性は高いが、さらにその確率を上げるために、内容以外にも医師が見たくなる工夫を一つひとつの展開について考えてみるMRが使う場合、７～８割のMRがその資材を使って説明できる程度の学術レベルか、資材の構成や内容が説明しやすいものかを事前にチェックする仕組みをつくる1番多かった回答について、先ほどの注意点を加味してプランするが、数が不足している場合は２番目、それでも足りない場合は３番目に多かった回答というように、年間52週の中でプロモーションできる機会をできる限り細かく捉えてプランに落とし込む　アプローチからの資材展開に関しては、広告代理店に丸投げして企画をもらい、競合企業と同じような資材を作るようなことをしている限り、MRがディテールを有効に行えなくなる可能性が高いことを強く認識するべきである。そのような資材は、おそらくMRがそれを使って宣伝したいと思わず、医師の机に置いてくるだけという状況に陥りやすい。　我々のケースで、MRが訪問しているが詳細なプロモーションを実施できてない企業から依頼があり、アプローチの成功率を上昇させることを目的に、資材の内容、情報の配列、表紙デザインに工夫を加えたプランの実施をサポートしたことがある。結果、MRのコンタクトの確率を上げることができた。その後、それを真似ようとした代理店があったが、決して良い結果は出せていない。理由は簡単である。今回のようなプロセスを踏んで作っていないからである。資材もアプローチには重要なツールなので、このようなプロセスで実行されていないようであれば、是非トライしてもらいたい。　ここまでで、第１フェーズの調査結果は集まり、各項目に対していろいろなことが見えてきているはずである。次回は、第２フェーズに入る前の「マーケティングトライアル準備」について紹介したい。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Sat, 31 May 2008 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        <item>
            <title><![CDATA[第１フェーズ：市場を動かすレバーの把握 インフルエンサー]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12584</link>
            <description><![CDATA[「インフルエンサー」とは？　今回のテーマは、「インフルエンサー」である。製薬業界におけるインフルエンサーとは、ある薬剤やある薬効群の処方に関して、大きな影響力を持つ医師を指す。「オピニオンリーダー（OL）」、または、「ソートリーダー」などと企業によって呼び方は変わるが、処方動向に大きな影響を与えることができる医師という概念に変わりはない。また、インフルエンサーは、全国規模で影響を与える「ナショナル・オピニオンリーダー」、地域でのみ影響力を持つ「ローカル・オピニオンリーダー」にタイプ分けされて、状況に応じて使い分けている企業もある。　最近のマーケティング分野では、ハブと呼ばれるケースもあるが、これは主に口コミ伝達のインフルエンサーである。ハブは直接の人間関係の中で多くの知り合いがおり、人脈の中心になっている人で、その人を起点に多くの人へ情報が伝達するため、ハブにまず情報を伝えることでキーメッセージの伝達スピードを速めることなどに利用される。世界中の人間は、６人程度の間さえあれば、誰もが知り合いであるという理論などもある。そこには、ハブの存在があるからといわれ、数学的な研究の対象にもなっている（興味のある方は、『新ネットワーク思考――世界のしくみを読み解く』（アルバート・ラズロ・バラバシ著、青木薫訳）を参照）。インフルエンサー活用についての落とし穴　前回解説したチャネルについての内容で、プロモーション対象となる製品において、どのチャネルが有効かを見つけられる。そして、多くのケースで、情報発信元としてインフルエンサーとなりえる著名医師が選ばれる。しかし、インフルエンサーの活用について陥りやすい落とし穴があり、そこに落ちているケースをよく見かけるので、注意すべき点をいくつかの例で説明してみよう。❖著名だが影響力がない医師を選んでいるケース学会での重鎮であったり、海外でも認められていたりするが、処方に対する影響力を持たない医師を選んでいる❖開業医などを対象とする製品で、臨床から離れた話題をする医師を選んでいるケース臨床でも著名な医師であるが、自分の研究内容である細胞レベルなどの高度な話を中心に講演する医師を選んでしまい、視聴するターゲット医師が話そのものに興味を持てず、処方にも影響しない❖インフルエンサーとマッチしたチャネルを使っていないケース全てのインフルエンサーが、話上手で講演会を通じて影響力を発揮するわけではない。中には、雑誌の取材などで話した内容を記者がまとめる方が処方に影響を与える医師もいる。インフルエンサーとチャネルがアンマッチになり、影響度を下げていることもある「処方ハブマーケティング」でみるインフルエンサー探しのケーススタディ　ソネット・エムスリーで行った「処方ハブマーケティング」の調査を事例に、インフルエンサーをどう探すのか、どう考えるのかを簡単に説明したい（図１）。Step1　回答者の患者数を聞く　回答する医師の対象疾患の患者数を聞いておく。インフルエンサーを指名してもらった後に推薦した回答医師数でなく、“回答医師の患者数”を“指名された医師”の投票数とする。これにより対象疾患市場に最も影響を及ぼせる医師を探し出すことができる。Step2　回答者の処方開始時期を聞く　回答者の対象疾患での新薬が発売された場合の処方開始タイミングを計る。これを参考に、影響の起こるスピードを計ることができる。Step１で患者をより多く持つ医師から指名されていても、影響を受けた医師の多くが即座に処方に影響しない場合は、早期に結果を得ることができない。影響拡大のスピードという側面からも分析をする必要がある。　図２は高血圧症領域での実際の例である（事例は全集計であり、本来は個々のインフルエンサーごとに確認する）。このデータでは、アーリーアダプター（初期採用者）の二次伝達の可能性まで調べている。Step3　影響を受ける医師を聞く　インフルエンサーの名前を自由記入で書いてもらう。我々が行うケースでは、「直接顔見知りで影響を与える医師」と「顔見知りでないが影響を与える医師」の両方の名前を聞く。これにより前者は地域のインフルエンサー、後者は全国区のインフルエンサーとして、２つのタイプが見えてくる。このタイプは、違う利用方法があると考え、戦略に落としていく必要がある。　地域のインフルエンサーを調べる場合の注意点としては、相当数の回答者を募らないと地域ごとの医師名がクリアに見えてこないので、１社での調査ではコスト高になる可能性が高い。Step4　どのチャネルから影響を受けるかを聞く　インフルエンサーが情報を発信するチャネルを調べる。「最も影響を受けた人は誰ですか？」の質問の後に、「その人からの情報をどこから得ましたか？」と聞くことにより、各インフルエンサーに適したチャネルが見つかる。また、地域のインフルエンサーを調べる場合は、伝達チャネルが直接の口コミである場合が多いので、会話が行われる場所を選択肢として用意する必要がある。データから次のステップの仮説を考える　先述のように調査をしていくと、図３、図４のような回答を手にすることができる。図３にある「影響患者数」は、「回答した医師の患者数」を厚生労働省などが出している「その領域の全国患者数」との比率を算出し、拡大計数化して全国への影響を予想したものである。❖誰をインフルエンサーとするかこのデータでは、１位の品川大学病院の鈴木医師をインフルエンサーにすることで、約180万人の患者を持つ医師に影響を与える可能性があることが分かる紙幅の都合上データは割愛するが、勤務医、開業医ごとに支持されている比率を算出し、講演会などの視聴ターゲット医師ごとに適したインフルエンサーを選べるように分析しておく❖どのプロモーションチャネルを使うか図４は、医師による伝達チャネルの適正を比較したものである。最終的に１人のインフルエンサーしか活用しないということは考え難いので、上位数名から講演会で伝達してもらう医師、雑誌で話してもらう医師などを認識して、プロモーションプランの仮説に落としていく必要がある　これまでの戦略策定フローの第１フェーズで進めてきた「薬剤選択基準」や「ゲームルール」などで伝えるべきことを、ここで分かったインフルエンサーに発言してもらうわけである。どのようなテーマで、どのような内容で伝達することが有効かなどの仮説を考えておき、第２フェーズのマーケティングトライアルで答えを見つけることになる。　次回は、MRが医師に話しかける場合やインターネットで情報を伝える場合などで、まず必要となる“医師を立ち止まらせる”ためにもっとも確率の高い方法を探る「最適な医師へのアプローチ」をテーマとしたい。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Wed, 30 Apr 2008 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        <item>
            <title><![CDATA[第１フェーズ：市場を動かすレバーの把握 効果的なチャネルのチェック]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12605</link>
            <description><![CDATA[「製薬業界におけるプロモーションチャネル」　今回のテーマは「効果的なチャネルのチェック」である。この場合のチャネルとはプロモーションを行う窓口を指す。　他業界のマーケティング戦略と比較して、製薬業界のプロモーションチャネルは極めて少ない。製品名でプロモーションが行える対象が医師か薬剤師に限定されるので、テレビやラジオなど利用できるチャネルは限られている。講演会、MR、MS、医学雑誌広告、そして近年追加されたインターネットを含め主なチャネルは５つである。　この状況をみると、製薬業界でMRという人的チャネルが重要視され、プロモーションにパワーがあると信じられているのも無理はないと思われる。特に、IMS社のJDIというディテール数を計る指標があり、その指標がMR数の増減の目安にすらなっている。インターネットの出現以来、JDIにおいてはeディテール数も同時にカウントされるようになり、評価指標にしている企業も多く、インターネットのチャネルパワーも大きな力を得ている。プロモーションチャネルの特徴　先述したプロモーションチャネルにも各々特徴がある。マーケティング戦略のコンサルテーションをする中で、何度リサーチしても高く評価されるのが講演会である（図１）。　講演会は著名な医師が話をするので信頼度は高いが、一度の開催で影響を及ぼせる医師数が200人程度と限りがある。つまり、各々のチャネルには信頼度と接触頻度とカバーできる範囲がある。今までのあらゆる調査をもとに各チャネルの特徴を下表に示してみた。　あくまで一般的な比較であり、製品や状況により評価は変わることがあるので、その都度のリサーチ実施をお勧めする。参考までに図２は、薬効群毎にインターネットとMRの最適情報ルート比率を示したものである。がん、免疫抑制剤は、MRからの情報伝達比率を希望する回答が多く、インターネット比率の高い不眠症、骨粗鬆症とは違うチャネル戦略を取る必要があることが分かる。状況により、強いチャネルが異なることを念頭に調査してもらいたい。効果的なチャネルを見つける　基本的にはマーケティング戦略のプロジェクト毎に効果的なプロモーションチャネルを見つける必要がある。方法は主に２つあり、全プロモーションチャネルから今の処方パターンに影響を及ぼしたものを知ること（製品により異なる可能性があるので、講演会が絶対と思わず調査する必要がある：図３）と主なプロモーションチャネルの競合状況を知ることである。主なチャネルはMRと講演会で、大半の市場で処方への影響度で上位に位置づけられるので調査しておくとよい。　MRのカバーに関しては、連載第５回の図４（抗生剤について、MRから処方されない理由の原因を探る場合の例）を参考にしてもらいたい。　MRのチャネルについて我々が戦略をサポートする中で多く経験するケースは、カバー率の低い場合と宣伝内容がズレている場合である。現状が悪いと考えて戦略の変更を検討する前に、現時点でのメッセージの訴求状況について確認するべきである。　その他の項目であるが、各企業ともほとんどリサーチの項目に入れていないのが、講演会に関する詳細な項目である。前回の記事のテーマで挙げた「ゲームのルール」は、講演会を通じて作られているケースが多い。勧誘の回数、出席率、メッセージの浸透度を調べた上で、次の仮説検証フェーズに進むべきである（図４）。　調査の過程で「製品のキーメッセージの強調」と「疾患・治療に関する中立的な医学情報」の適切な比率を調べる必要があり、「製品のキーメッセージの強調」が弱いようであれば、講演会内容の変更を検討する必要もある（連載第６回の図３「講演会をチャネルとしたケースでのルール普及状況」を参照）。　前回も触れたが、講演会を行うと自社製品に関するゲームのルールをインプットしやすい。影響範囲は200人程度と少数だが、どの企業も力を入れているチャネルであることを考えると、現状の把握と効果的なチャネル利用を考えるべき重要課題だと言える（スピーカーになってもらう著名医師については、次回のテーマである「インフルエンサー」で詳しく述べていく）。　効果的なチャネルについての検討方法についてまとめてみた。Step1：５つのチャネルが現在の処方にどの程度影響したかを調べるStep2：MRの宣伝状況を調べるStep3：講演会の状況とキーメッセージの訴求状況を知るStep4：上記の調査結果を見て、対象製品市場でどのチャネルが影響力を持ち、どのような打ち手があるのか仮説を考える（MR、講演会以外のチャネルが強い場合は、マーケティングトライアルでの詳細な仮説のトライアルをする）　以上が効果的なチャネルのチェック方法である。この業界にはMRというチャネルしかないと考えて、マーケティング戦略を策定する企業が多い。しかし、マーケティングの基本は伝えるべきメッセージを多くの有効なチャネルを通じて伝達することである。インターネットというツールの特質も知ることができ、かつ医師に限定的に伝えることができる新たなチャネルが出現した現在、ゼロベースでどのチャネルを使うべきかを考えることは大きな課題と言える。　次回はチャネルから伝達するメッセージを発信する医師である「インフルエンサー」の見つけ方や効果的な活用方法等について説明したい。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Mon, 31 Mar 2008 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        <item>
            <title><![CDATA[第１フェーズ：市場を動かすレバーの把握 ゲームルール設定者]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12629</link>
            <description><![CDATA[「ゲームルール設定者」とは　今回のテーマは、この後の「市場を動かすレバーの把握」の残りのすべてのテーマに影響する内容なので話題として取り上げてみた。幾つかの製品戦略のコンサルテーションを行っていて、時折見かけることとして多くのマーケティング担当者があまり意識していないことがある。それは、製薬業界の多くの製品分野に時々であるが、『ゲームルール設定者』が存在するということである（図１）。端的にいえば、自社製品に有利なように薬剤選択理由を設定しているプレーヤー（製薬企業）がいるということである。強く意識してルール設定をしたのか、それとも日々のMRのディテール活動の結果そうなったのかは不明であるが、明らかにそのようなプレーヤーの存在があり、そのプレーヤーの薬剤は高い売上を示している。薬剤選択基準に対する調査結果は、そのプレーヤーの薬剤のスペックに合ったものが上位に位置する。　他のプレーヤーはそのルールに合わせた展開を行うことになり、ルール設定者と異なるスペックの薬剤はかなり不利な戦いを強いられる。また、実際の現場では競合企業がルールを設定したことに強い確信を持てないケースが多いのも事実である。ゲームルール設定者は、本当は存在せず結果論かもしれない。ただ、疑いの仮説を持つことで市場把握は断然やりやすくなる。今回はここにフォーカスをあててみたい。存在を疑うことで市場が把握しやすい事例　以下の例題は、本当にそのようなプレーヤーがいるというわけではない。ただ、そう考えた方が分かりやすいという代表事例である（図２）。高血圧治療で臓器保護作用は重要である　降圧剤における薬剤選択基準を調べると必ずトップレベルに重要とされているという結果が出る項目が「臓器保護作用」である。しかし、よく考えてみると、本来の高血圧治療の目的は心筋梗塞や脳梗塞などの死に至る疾患を発症させる可能性が高いので血圧を下げることである。本来なら「降圧効果の強さ」と「安全性」が上位にくるはずだが、医師は臓器保護作用を高いレベルで重要視しているのである。これはゲームルールの設定が行われたと考えると非常に理解しやすい話である。　さらにいうと、保護される臓器が心臓であったり（心不全）、腎臓であったりとさらに細かいゲームルール設定も行われたようで、それがリサーチの結果に出てくることもあった。しかし、そこまで細かくなると広く浸透するまでには至らなかった。最近では、メタボリックシンドロームへの影響が新しいルール設定として定着されようとしている傾向も見てとれる。　上記は、ほんのイメージの一例なのである。自社製品について誰かにゲームルールを設定されてしまっているという仮説を持って検証してもらいたい。もし、競合にゲームルールを設定されていると考えた方が分かりやすいようなら、マーケティング担当者やプロダクトマネージャーは、すぐにカウンターとなる対応策を打たなければならない。そのためには事前に次のようなことを知っておくべきである。特徴　存在の見えない「ゲームルール設定者」を理解するために、幾つかの特徴を挙げてみよう。イメージを持つことで、この後の市場把握のための調査等が行いやすくなる。以下が彼らの特徴である。著名医師が手がけたエビデンスがある（効果等で他剤より優れているものでなく、自社製品に特有の作用が証明されたもの）自社製品特有の特徴や作用機序に覚えやすい名前が付いている（ない場合もある）このエビデンスを中心とした講演会、雑誌記事広告（日経メディカル等）の露出が他を圧倒するレベルで行われているMRのディテール数が多く、宣伝に対する医師の信用度も高い（決して自社製品に有利な情報提供をしているように感じられていない）　これをみて気づく方も多いと思うが、かなりのパワープレーである。エビデンスの存在を広げるために、自社のMRも大量に動かすが、講演会、記事広告など自社以外の中立的なチャネルを通じて多くの医師が論じるようにすることで、世の中のルールのレベルにまで伝達情報レベルを向上させるのがひとつのパターンといえる。調べるべき項目　ゲームルール設定者を調べる場合には、まず「薬剤選択基準」についての調査で、効果、安全性を超えるか、それらに迫るくらいに「重要なポイント」で高く評価されている薬剤を見つけ、次のような点を調べてみるとよい。＊「重要なポイント」で評価される薬剤を持つMRのコンタクトレベルを知る製薬業界においては、プロモーションチャネルとしてはMRが高いポジションを占めるので、その活動を調べておく必要がある内容としては評価している医師へのカバー率や訪問回数を調べる訪問時に宣伝している内容と「重要ポイント」がリンクしているかを調べる＊｢重要なポイント」で評価される薬剤を持つ企業の講演会からの伝達レベルを調べる（図３）講演会はMRより接触レベルは低いが、影響させるインパクトは高いのでその活動を知る内容としては開催頻度、テーマ、特に「重要なポイント」とリンクしたテーマかを調べる参考のためにどのオピニオンリーダーが使っているのかも聞いておく製品についてどの程度でその「重要なポイント」と関連させたかを調べる＊自社製品が使われるかにつながる打ち手の方向性を調べる最終的にはマーケティングトライアルで調査するが、この時点では方向性を確認できるまでにしておく（この点については、以下に詳しく述べる）打ち手の方向性を決める　ゲームルールを設定されていると考えたほうが市場を把握しやすい場合、プロダクトマネージャーやマーケティング担当者にとっては、このゲームを制するためにどう対応するべきかを考えなくてはならない。このルールで戦うのか、それとも自社が新たなルール設定者になるのかの大きな方向性の決断からチャネル利用まで、どちらに突破口があるかの軸の例を少し挙げてみよう既存ルールで戦えるか現在の薬剤評価基準のルールとして定着している特定の評価軸で、自社製品の評価も高いのか（同じ特徴があり、できれば既にエビデンスがある）自社に有利なルールは受け入れられるか自社に有利なルールとなる新しい薬剤評価基準を示し、現在のトップの製品から切り替えができるか調べてみる新しい薬剤評価基準は誰から聞けば受け入れられるかを調べる（著名医師、臨床経験豊富な医師などで可能な限り具体例まで調べる）医師がプロダクトマネージャーなら何をするかを自由記入で聞いてみるいろいろな意見が出て自社では気づかなかった方向性を見出せる可能性もある　以上、今回はかなり概念的な話になったが、極めて重要なテーマであると認識してもらいたい。「ゲームルール設定者」は結果論かもしれない。しかし、市場を動かすレバーを把握するうえでは「ゲームルール設定者」がいるのでは、という仮説を持って動くと見えなかったことが見えてくるケースが多いことも確かである。マーケティング戦略を立てるうえで是非一考してもらいたいと思う。　次回は「効果的なチャネルのチェック」ついて論じたい。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Fri, 29 Feb 2008 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        <item>
            <title><![CDATA[第１フェーズ：市場を動かすレバーの把握　自社製品の処方されない理由]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12651</link>
            <description><![CDATA[「自社製品の処方されない理由」を知る意味　今回のテーマは、「自社製品の処方されない理由」を知り、その打ち手の考え方についてである（図１）。前回は対象になる薬剤市場全体で、薬剤の選択に何が重視されているのかや、項目ごとで薬剤の評価を知り、自社製品のポジションを知ることを紹介した。市場全体に対する薬剤の方向性を決めることがゴールである。　しかし、全体も大事だが、別の側面から考えると、まだ自社製品を処方していない医師を対象に「なぜ自社製品を処方しないのか」を知ることも重要である。実際のプロモーション活動は、競合製品をメイン処方にしている医師に対し、自社製品への切り替えを目指すケースが多い。つまり、「自社製品の処方されない理由」についても調査を行い、自社製品が拡大していかない原因を知ることでマーケティングの精度を上げようというのが今回のゴールである。実施のプロセスStep1　医師のメイン処方薬を調べる　まず、医師のメイン処方薬を知ることである。市場調査実施時に、競合する製品を並べて、その中からメイン処方薬を聞くことが簡易に行える方法である（図２）。その他には、マーケット全体を100とした場合に各薬剤の処方比率を答えてもらい、その最も大きな回答を得た薬剤をメインとする方法もある。Step２　メイン処方薬を選択している理由を調べる　いくつか方法があるが、メインとして選んだ薬剤について、選択理由を複数回答で答えてもらう方法が分かりやすい。実際の調査では他の設問も多数あるので、問題数の増加につながり回答の質を落とす可能性も考えられる。その場合は、「医師の薬剤選択理由」を市場全体に聞いておき（前回のテーマで得た答え）、これがメイン処方薬に反映されていると考えて、利用する方法もある。Step３　各薬剤をメインで処方しない理由を調べる　自社製品を処方しない理由を知りたいのだが、自社製品のみ聞くとバイアスがかかる。比較対象も必要なので、調査対象となる競合製品を絞り込む（図２）。市場を獲得していくために、崩すべき製品は限られている場合が多いので、できれば自社品も含めて調査対象にするのは３製品にしたいところである。　次に選択肢を並べる。ここで重要なのは、自社製品が処方されない理由の仮説をしっかり持つことである。以下に、選択肢を挙げるときの注意点を記すので参考にして頂きたい。自社製品が処方されない理由を知った後に、カウンターとなるアクションが取れそうなものを中心に選ぶ。後でアクションとつながっていないと知って終わるだけになる自社製品が特徴として力を入れているポイントの反対を挙げてみる。例えば、「効果が強い」が特徴だとすると、「効果が他剤より低い」とする。 意外に回答として挙がるケースがある他剤の弱点になっているポイントも漏らさず挙げる。自社製品がメインではない医師の場合には、他剤の弱点を自社製品の弱点と誤解している場合があるStep４　分析する　調査を行い、回答データを入手したら、メイン処方別にデータをグループ分けしてみる。“自社製品をメイン処方とする医師群のデータ”“競合製品Ａをメイン処方とする医師群のデータ”“競合製品Ｂをメイン処方とする医師群のデータ”などと分け、メインとしない薬剤の「メイン処方としない理由」を分析していく（図３）。結果からのFindingとNext Step　結果から何が見えるか、例を紹介する。我々の経験では、ここで意外な結果を発見することも多く、仮説が大きく外れることもある。ここでは代表的なケースを紹介する。このような結果を予想して、調査の選択肢の仮説やアクションを想定してもらえればと思う。❖不認知　自社製品の特徴を知らないケース。これは回答として、Step３の例で製品の特徴が不満点に挙がっているケースである。エビデンスとして競合よりも優れているなら、医師の処方経験からの不満ではなく、イメージによるところが大きいわけである。この場合は、メイン処方していない医師に、このポイントに力点をおいて宣伝する必要があるということになる。❖誤解　競合製品の欠点を自社製品の欠点と誤解されているケースである。これも処方経験からでなくイメージによるところが大きい。また、最近では「○○世代」「ＸＸ型」などの薬剤のサブグループが存在する場合も市場には多く、自社製品が属していないグループの特徴と自社製品のイメージが紐付けられているケースもあり、それが処方されない原因となっている可能性もある。❖選択基準が市場全体と異なる　自社製品をメイン処方としていない医師の薬剤選択基準そのものが、市場全体と異なる場合である。例えば、自社製品は効果が強いのが特徴で、市場全体も効果の強い薬剤を高く評価するが、自社製品をメイン処方としていない医師群では、安全性を第一プライオリティにしている場合などである。この場合は、薬剤の特徴により対策が変わってくるが（自社製品も安全性が高い場合、それほど特徴として訴求できない場合で異なってくる）、次のステップでは、市場全体への攻め口と、自社製品をメイン処方としていない医師への攻め口を、変えることも念頭に置く必要がある。　また、他の現象として見かけるのが、特定の競合製品に都合の良いように、選択基準が変わっている場合である。市場トップ薬剤をメインとする医師は、市場トップ薬剤に都合が良いように選択基準が変わっており、自社製品の不満点には問題がないケースである。市場トップ薬剤のプロモーション内容と量を調査し、今後も拡大傾向にあるようであり、影響が予想されれば対策を打つ必要がある。この点については、次回でさらに詳しく述べたい。　これらの結果を得た後にチェックすべき内容は、何がこの結果を導いたかである。後の「効果的なチャネルのチェック」の項目でも紹介するが、例としては、自社製品をメイン処方としていない医師にMRが訪問していたのか、もし訪問していたとするとどのような内容のプロモーションをしていたのか、あるいは競合企業のMRはどうか、講演会の数や質はどうなのか、などの調査結果と並べてみると、原因と思われる仮説が浮かんでくる。　図４はその原因をMR活動から調べたものである。この事例では、トップと比べて医師のカバー率が10％も低く、図３で一番不満点を感じている「安全性」について、メインで訴求していないことが分かる。製品の特性を考えて、次のステップでこれを改善できるアクションを調査し、マーケティングの実行策に反映させていくのである。　次回は、重要であるが意外と認識されていない「ゲームルール設定者」ついて論じたい。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Thu, 31 Jan 2008 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        <item>
            <title><![CDATA[第１フェーズ：市場を動かすレバーの把握 薬剤選択基準]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12675</link>
            <description><![CDATA[ニーズごとの評価を知る　今回のテーマは、「薬剤選択基準」についてである（図１）。ここでのゴールは、医師が薬剤を処方する場合にどのポイントを重視して選んでいるのか、それぞれのポイントについて自社製品、競合製品をどのように評価しているのか、自社製品の市場でのポジションなどを知ることである。つまり、「薬剤選択基準」イコール「薬剤に対するニーズ」であり、そのニーズごとに各薬剤がどのように評価されているかを知ることである。　例として、図２を見てもらいたい。左側のグラフチャートが「薬剤選択基準」である。ここでは、「臓器保護作用」が薬剤選択上、最も重要視されていることが分かる。　次に、右側のグラフチャートを見てもらいたい。これが「項目ごとの薬剤評価」である。この場合は、医師が薬剤を選択するうえで最も重要視する「臓器保護作用」で、Ｂ製品を高く評価していることが分かる。また、２番目の項目である「１日を通して血圧をコントロールできる」という部分でもＢ製品は評価が高く、強いポジションを取っていることが分かる。しかし、自社製品がいつも良いポジションを取れているわけではない。まずは、この状況を分析し、その結果に応じて左の薬剤選択基準のニーズを変化させるか、右の上位項目で高く評価されるようにするかのアクションを考えていくのである。今回は、この分析を行うプロセスにフォーカスして紹介する。現状のポジショニング分析　現状のポジションニングを分析するためのリサーチの方法について紹介する（図３）。STEP1 調査をデザインする　まず、医師は対象とする製品群の薬剤を処方する際に、何を重視して選択しているのかを調べる。この際に、薬剤選択基準の項目を漏れなく、重複させずに挙げることが重要である。また、逆にこの項目に、「MRがよく来る」など、薬剤そのものから得る価値以外の項目は含めないことも重要である。そのような項目はここでは外し、別のセクションで考える。　評価は５段階や10段階などに設定して、分析を行う。分析に際しては、回答の数字の平均をとり、医師全体を狙うケースと、回答者の持つ患者数を掛けて計算し、患者数の多いところでのニーズを探り、最終的に得られるであろう患者数が多いセグメントをターゲットとして狙うケースなどがある。❖項目例＊喘息吸入薬：　・発作回数の減少、症状やQOLの改善効果、安全性の高さ、抗炎症作用の強さ、末梢までの薬剤到達、吸入方法が簡便 etc.＊感染症薬：　・抗菌力の強さ、抗菌スペクトルの広さ、安全性の高さ、組織移行性の高さ、効果持続時間の長さ、耐性の少なさ etc.＊胃炎・胃潰瘍治療薬：　・胃酸分泌抑制効果、胃粘膜保護作用、抗炎症効果、粘液の増加作用、胃の運動機能改善効果、安全性 etc.❖項目に入れない方がよいものの例・MRがよく訪問してくる、会社が気に入っている、定期刊行物がよい、講演会の内容が優れる　etc.STEP2 「項目ごとの薬剤評価」の調査をデザインする　「薬剤選択基準」の項目を列挙できたなら、次に、その項目ごとに対象市場の薬剤を評価してもらうように作成する。自社製品と競合製品で５製品程度を対象に、項目ごとに評価してもらう（図４）。この場合、この５製品はよほどのことがない限り、同じカテゴリーの薬剤を選ぶようにする。ブロプレス、ニューロタン、ディオバン、オルメテック、ミカルディス、アムロジンのようにARBにCa拮抗剤が混ざるような形にしないことである。しかし、異なるカテゴリーの薬剤でも同じタイミングで処方されていて、選択基準が変わらないケースで市場を取り合っている場合は、互いを同じように評価させる必要があるため調査表に載せるべきである。　評価、分析に関しては、Step１と同じである。調査表作成にあたっての注意点は、Step１での項目が多くなればなるほどStep２での質問数も増えるので、Step１を適切な項目数にすることへの配慮も重要である。結果からのFindingとNext Step　結果全体をみて何かを見つける場合について、図２を使って説明してみる。自社製品がＤ製品だったとして考えてみる。「薬剤選択基準」で最も重視される「臓器保護作用」については問題ないが、２番手の「１日を通して血圧をコントロールできる」が他剤に比べて大きく劣っている。この場合は２つの仮説が生まれる。❖仮説１：Ｄ製品に24時間の降圧作用が証明されたエビデンスがしっかりとある場合。この場合はプロモーションが上手くいっておらず、医師にこの点が伝わっていないということが仮説になる。適切なプロモーション量が投下されているか、医師のカバー率は十分か、キーメッセージにこの内容が含まれているかなど、原因として考えられる点を調べる。これらの内容は、「第１フェーズ：市場を動かすレバーの把握」の調査に含まれているので（必ずそのように設計しておく）、結果をチェックしながら、仮説を検証する。❖仮説２：Ｄ製品に24時間の降圧作用が期待できない場合。この場合は、「薬剤選択基準」の順位付けを変えるように働くことである。Ｄ製品は「薬剤に関する各種EBMデータが充実している」という３番目の項目での評価が高い。この考えがARBの薬剤を選ぶ折に、極めて重要なポイントであることを広げていくことが仮説となる。「第２フェーズ：マーケティングトライアル」で、様々なアクションパターンを考えて、本当に順位を動かすほど効果的なものがあるのか、もしあるとしたら、何が一番効果的なのかを検証していくことになる。　追加として、このプロセスを進めるうえで重要な分析方法も載せておく。それは、ここでの質問以外に「先生がメインに処方される薬剤は何ですか？」と聞いておき、その回答で競合製品の中で市場に最も力を持つ薬剤をメイン処方と答えた医師群だけ抜き出し、「薬剤選択基準」と「項目ごとの薬剤評価」の両グラフチャートを作成してみる。市場全体のグラフチャートと異なっている箇所を探ると発見があるかもしれない。　また、自社製品をメインと答えた医師群と比較してみると、その差異からは大きな発見があるはずである。エムスリーが携わったケースでは、ここで市場分析上の発見をすることが多いので、是非ともトライしてもらいたい。　次回は、「自社製品の処方されない理由」の切り口について論じたい。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Mon, 31 Dec 2007 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        <item>
            <title><![CDATA[第１フェーズ：市場を動かすレバーの把握 医師の処方行動にあるボトルネック]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12702</link>
            <description><![CDATA[医師の処方行動にあるボトルネック　今回のテーマは、「医師の処方行動にあるボトルネック」を探し、なぜそこに詰まりがあるのか原因を見つけ出す方法を取り上げる（図１）。まず、ボトルネックを探す方法としては、プロモーションの対象製品を医師が「不認知」の状態から「ロイヤルユーザー」になるまでの購買行動プロセス（医薬マーケティングでは処方プロセス）をステップ化することから始める（図２）。そして、それぞれのステップに存在する医師の割合を調査で割り出してみる。全ステップを見てみると、あるステップに存在する医師の割合が減っている場所を発見することがある。その点は、まさに瓶の首がくびれているのに似ている図になり、そのステップを「ボトルネック」と呼ぶわけである。マーケティング上で何かのアクションを打つのは、まさにこの「ボトルネック」で、医師の割合が減っていることを改善する必要がある。それにより最終的な解（ロイヤルユーザーになっている医師の割合）も高くなり、多くの処方を獲得できることになる。　医師の認識・処方行動をステップ化するためのフロー　マーケティングの課題や製品の置かれている市場によっても医師の認識・処方行動プロセスをステップ化する切り口は変わってくる。ここで重要なことは、ある製品で使えたという理由で、そのステップのフローを万能のように考えないことである。毎回ゼロになって考えてみることが必要である。「医師が全く製品のことを知らない状態からどうやって高処方医になっていくのか」や「潜在患者が全く病識のない状態からどうやって定期的の処方をするようになるのか」など考える切り口は様々である。先入観を持たずに、そのステップを分解していくことが重要である。とはいえ、プロダクトマーケティングの世界では、パターン化されたビジネスフローが存在している。参考までに紹介するので、状況に合わせて利用してもらいたい（図３）。＊フロー例①「AIDMA」　マーケティングの世界では、購買決定プロセスを分解して考えるために最もよく用いられる切り口のひとつ。その製品に対して全く知らないところからスタートし、知って、興味を持ち、購買に至るまでをプロセス化したものだ。主に購買させるところまでのプロセスに重点を置いた状況で使われる。＊フロー例②「AMTUL」　「AIDMA」と似たような切り口に見えるが、「AMTUL」は購買した後に、その製品の利用を固定化させようというロイヤルユーザー化までを考えた切り口である。医薬品マーケティングでの親和性を考えると、ARBなどが分かりやすい例である。医師は一応、どの薬剤も知って試している状態で、メイン処方薬のポジションの取り合いを実施しているケースである。このようなケースを検討する際の切り口としては一考に値する。＊フロー例③「ペーシェントフロー」　「ペーシェントフロー」は、文字通り患者視点で考えており、患者が病識を持ち、病院で診断され、自社製品が処方されるまでのプロセスをフローにしたものだ。DTCの対象になる薬剤や従来にないカテゴリーの薬剤でのマーケティングなどでの切り口に使われるケースが多い。分析する際の注意点としては、前段のフェーズでは患者調査が必要であり、後段は医師に対しての調査になる。実際のアクションに関しても同様なので、患者と医師のそれぞれに対して対策を考える必要がある。フローによるボトルネック発見のイメージ　ここで実際の事例イメージを見て感覚をつかんでもらいたい。図４は、COPDに関する医師の認知・処方行動プロセスをフロー化したものである。それぞれのステップごとに「COPDを知っているか？」、「COPDを診断・治療しているか」などの質問をしており、薬剤治療をしている医師は全体の62.3%であることが分かった。このフローだけを見た場合、「COPDを本格的に治療している」ところで医師の割合が減っており、ここにボトルネックがあることが分かる。調査を行った際に、同時に各ステップともに該当しない場合は、その理由を聞いている。このフローのボトルネックに関しても同様で、「COPDを本格的に治療しているか？」の質問に対してNoと答えた医師だけに、「なぜ本格的に治療をしないのか？」と質問している。その結果、「専門医に紹介、または専門医が治療すべきものと考える」という回答が、COPDを本格的に治療していない医師を100とした場合に61.4％もあり、これにカウンターを打つためのアクションの仮説を考える必要があることが分かる。まとめると以下が分かったことになる。＊「COPD治療における処方プロセスでのファインディング」（ケースイメージ）&gt; ボトルネックポイント：COPDを本格的に治療している—20％以上の医師がここで落ちている&gt; ボトルネックの発生理由：専門医に紹介、または専門医が治療すべきものと考える—COPDを本格的に治療していない医師を100とした場合の61.4％がこの理由を挙げている　これが第２フェーズのマーケティングトライアルで調査すべきポイントであり、いかに一般的な医師でも治療できるという意識変化を起こせるかという仮説をいくつか挙げて、効果的なものを調査する必要がある。フロー上のボトルネックの見つけ方（調査方法）　各フローのボトルネックを見つける調査方法についても解説しておこう。まずは、フローを決定することである。これは、対象製品の置かれている状況に応じて、自ら処方行動をプロセス化するのも良いし、前述のAIDMAなどを使っても良い。そして、そのフローの各ステップに医師がどの比率でいるのかを聞く質問を作る。次のステップに進める医師だけが次の質問に答えるように仕掛けを施しておくことも重要である。例を使って説明すると、図５にあるようにＱ１に対して「はい」と答えた医師のみがＱ２の質問に答える設定をしておくことである。また、Ｑ１に対して「いいえ」と答えた医師には、なぜ「いいえ」なのか、または、何があれば「はい」になるのかを聞く質問に飛ばし、状況の確認と対策を怠らないようにしておく必要がある。もし、ここがボトルネックだった場合には、そこで得た回答は非常に重要になってくるからである。　次回は、「薬剤選択基準」について論じたい。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Fri, 30 Nov 2007 00:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        <item>
            <title><![CDATA[第１フェーズ：市場を動かすレバーの把握　ターゲットとなるセグメントの発見]]></title>
            <link>/tabid55.html?artid=12748</link>
            <description><![CDATA[最も効果的な場所を探す　今回からプロダクトマーケティングを実践する一般的な順序に沿って進めていく。最初のステップは、「ターゲットとなるセグメントの発見」である（図１）。　ここでいう「ターゲット」とは、患者数の多い医師を中心に攻めていくターゲットマーケティングの「ターゲット」とは意味が異なる。端的にいうと、「ターゲットセグメント」＝「製品を訴求するにあたり、最も効果的な場所」という意味である。場所は、時にはある薬剤選択基準を持つ医師群であったり、時にはガイドラインを熟知している医師群であったり、または患者の側面から見て自社製品が特異的に受け入れられる症状群であったりと、対象製品の売上を上げるために最も市場性があるセグメント群を指す。　セグメントは、様々な切り口があり案件ごとに異なる場合がほとんどで、これを発見するために、どういうくくりでみると処方と相関性があるのかの仮説を立てて、検証していくのがこのステップである。テコの原理を利かせる　新しく出たエビデンスを広げる、または支店の優秀MRの日報報告をナレッジとして全社の戦略とするというケースなどをよく見かけるが、この方法で決まった戦略が処方に結びつくという検証がされていなければ、MRがディテールをしても無駄打ちに終わ ってしまう。逆に、「疾患のガイドラインをＡ製薬から教えてもらったという医師は、Ａ製薬の薬剤を使う確率が平均の３倍である」という事実を見つけたとするとどうだろう？ ガイドラインを教えるという行為と薬剤処方に相関性が見出されれば、これは立派なターゲットセグメントとなる。　もし、このＡ製薬が競合他社だった場合は、「その内容が自社品にも応用できるのか」「まだガイドラインを知らない医師に自社が広げれば処方が増えるのか」など、もう少し深堀をする方向性が見えてくる。前号でも書いたが、１回の宣伝で最も処方を取ることができる切り口になるセグメントを探すことで、テコの原理を利かせるのである。具体事例から学ぶ　手法を説明する前に、事例を紹介してみよう。＜背景＞　Ｘ社の喘息治療剤は、喘息治療のガイドラインで早い段階から処方をするよう位置付けられている。ガイドラインで推奨されている点を説明できるエビデンスも複数出ていた。そこでガイドラインを広げれば、必然的に自社製品の市場シェアが高まると考え、それにフォーカスした活動を行い、数年が経過していた。＜X社の仮説＞ガイドラインを広げると自社製品は処方される。＜検証すること＞喘息治療ガイドラインを認知している医師は、認知していない医師と比べて、Ｘ社の製品の処方割合が多いのか。もし、喘息治療ガイドラインを認知している医師とＸ社の製品の処方に相関性がない場合、他に処方量を多く取ることができるセグメントはないのか（別途、処方量と考え方等との相関性を探る）。＜結果＞　実際、喘息治療ガイドライン認知と処方に相関性はなかった。つまり、ガイドラインを認知している群もしていない群もX社の製品の処方シェアは同じだったのである。引き続きその点を訴求することで得られる売上よりも、他を狙った方が市場を取ることができると考えた。患者さんの主訴の側面から見てみると、別のところにマーケットサイズが大きいセグメントがあることが分かり、その主訴を取り除けると宣伝した場合に、マーケットサイズ×成功率で考えると高い売上が望めることが分かった。その点でもプロモーションできるエビデンスは揃っているので、そちらを戦略とすることとした。ターゲットセグメントの見つけ方　先ほどの事例を図解して、どのように見つけるかを説明してみる。実際は調査して確認を行う。図２を見ていただくと分かると思うが、質問①「喘息に使う薬剤」と、質問②「喘息ガイドラインの認知」の２つの質問から導いている。今回の場合は、質問②で認知している群の薬剤比率が、認知していない群の薬剤比率と大きな差異がなかったので（この場合は両群とも質問①の全体での薬剤シェアと同じ）、この喘息治療ガイドラインを広げても意味がないとの結論に達した。　更に、この質問の構造をどの薬剤でも使えるように図解したのが図３である。質問Ａ「薬剤の市場シェア」と質問Ｂ「認知・行動パターンでの分類」の２つの質問で回答を得て、質問Ｂの回答グループごとで質問Ａの全体の回答との差を見るのが一般的な考え方である。　もう少し実務的に、調査の作成方法についても言及してみる。図４に示したように、Q1で聞いているのが「市場内の薬剤シェア」で、Q2以降に幾つもの「認知・行動パターン」と思われるものの仮説を配置している。それぞれと市場シェアをクロスしてみて、市場全体のグラフチャートとずれる箇所を見つけていくことで仮説を検証していく。　つまり、Q2に置いた仮説で全市場シェアとずれたグラフチャートが出て、自社製品を多く使っている箇所を見つけたら、その認知・行動パターンを取る医師群は自社品を多く処方をしているということになる。もし、その認知・行動パターンを市場全体に広げることができたら、自社品の処方は増加することになる（このケースはセグメントの拡大を狙うパターン）。　この他にもセグメントを見つけてそこを狙う方法は幾つかあるが、今回はエムスリーが受けたマーケティングケースの中で最も多く、汎用的なパターンのものをあげたので、ぜひとも参考にしてもらいたい。　発見する過程において、一つ注意点がある。それは市場シェアを各医師の市場シェアの平均で出すのでなく、一度患者数にして、それをマーケット全体としてみることである。この方法であれば患者数を多く持つ医師の影響度を大きく反映させられるので、処方への影響度も実際のマーケットから取れるものに近くなる。これには、別の質問で医師ごとの患者数を聞いておく必要がある。　　　次回は、「医師の処方行動にあるボトルネック」について論じたい。]]></description>
            <category>新プロダクトマーケティング思考</category>
            <pubDate>Wed, 31 Oct 2007 00:00:00 +0900</pubDate>
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