サノフィ 糖尿病領域のMR増強へ GLP-1受容体作動薬など新薬上市見据え
公開日時 2013/03/13 04:02

サノフィ日本法人は3月12日、都内で記者会見を開き、今後の事業展開について説明した。この中でジェズ・モールディング社長(写真左)は、主力の糖尿病領域について、13年上市予定のGLP-1受容体作動薬リキシセナチドなどで弾みをつけ「リーダーの地位を拡大することになるだろう」と述べ、次なる新薬も投入し同領域の強化を進める姿勢を示した。
同社の糖尿病領域では、13年には1月にはSU剤のアマリールOD錠0.5mgを発売し、リキシセナチドの上市も見込む。それに続く新薬としてSGLT-2阻害薬トホグリフロジンの申請を予定している。
これら新薬の上市を見据え、同社は糖尿病領域の営業体制を強化する。会見に同席した取締役副社長の柏木隆医薬事業統括部門長は、約1500人のMR体制の中で糖尿病専門医担当のMRを増強する方針を明らかにした。
リキシセナチドは、インクレチン薬の注射剤で、経口糖尿病薬やインスリンへの上乗せで血糖降下のほか体重減少が見込めるという。ノボのビクトーザとイーライリリーのバイエッタが既に発売されているが、常務執行役員の生沼斉研究開発部門長は、「国際治験プログラムGetGoalに加えてアジア地域の治験で蓄積された5000例あまりのエビデンスから他社製品との差別化を図っていきたい」とした。
それに続く新薬トホグリフロジンは、腎における糖の再吸収を阻害する新規クラス薬として期待されるSGLT-2阻害薬で、すでに6製品の参入が予定されており、同社はファーストインクラスを目指す。生沼氏は、他剤と比べ「トホグリフロジンが優れたプロファイルを有する」とした。承認されれば同剤は中外製薬が製造、サノフィと興和が別ブランドで販売することになっている。