ファイザー PARP阻害薬・ターゼナを発売 乳がん、前立腺がんの新たな治療選択肢に
公開日時 2024/04/24 04:48
ファイザーは4月23日、乳がん及び前立腺がんを対象疾患とするPARP阻害薬・ターゼナカプセル0.1mg、同0.25mg、同1mg(一般名:タラゾパリブトシル酸塩)を発売した。両疾患とも1日1回の経口投与で用いる。薬価は0.1mg1カプセルが3920.70円、0.25mg1カプセルが9576.00円、1mg1カプセルが2万1547.10円。
ターゼナはDNA修復で重要な役割を果たしているPARP1とPARP2の阻害薬。PARPとDNAの複合体の解離を阻害することにより、DNA複製の過程で二本鎖切断を生じさせる。BRCA遺伝子の変異等の相同組換え修復関連遺伝子の変異等により、相同組換え修復機能を欠損した腫瘍細胞では、本薬の投与により生じた二本鎖切断が修復されずに蓄積し、細胞死が誘導されることで腫瘍の増殖が抑制されると考えられている。
効能・効果は、0.1mgカプセル及び0.25mgカプセルが「BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん」。0.25mgカプセル及び1mgカプセルは「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳がん」となる。
用法・用量は、去勢抵抗性前立腺がんに対しては「エンザルタミドとの併用において、通常、成人にはタラゾパリブとして1日1回0.5mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。乳がんに対しては「通常、成人にはタラゾパリブとして1日1回1mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。