富士フイルムは９月20日、経済産業省が推進する「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」の２次公募に採択されたと発表した。同社は今回の採択を受け、抗体医薬品やワクチンなどバイオ医薬品の研究開発・製造に必要な培地や培養液充填用部材の国内生産体制を、神奈川事業場足柄サイトに整備・拡充する。交付予定金額は2024年度に決定する見込み。

日本政府は、今後脅威となりうる感染症のパンデミックに備えるため、ワクチン製造に不可欠な設備や医薬品製造に必要な部材の製造設備を有する拠点を整備する事業を支援し、ワクチンの国内生産体制強化を進めている。

富士フイルムは、「今後、日本政府が主導する、ワクチンの国内生産体制強化の一翼を担い、日本国民の健康保持に貢献していく」としている。同社は現在、重点事業領域の１つであるライフサイエンス領域において、バイオ医薬品の開発・製造受託（CDMO）サービス、培地・細胞・試薬などの提供を通じた、医薬品の研究開発・製造支援を展開している。