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サノフィパスツール 世界初のHIVワクチンの予防効果に「科学的に重要な第一歩」

公開日時 2009/09/29 04:02

タイ保健省と米陸軍などが協力して実施したHIVワクチンのフェーズ3試験で、HIV感染率を3割減少させたとする世界初の予防効果のエビデンスが出た。これを受けて、このワクチンの製造元サノフィパスツール(サノフィ・アベンティスグループのワクチン事業部門)は9月28日、日本法人を通じて、「科学的に重要な第一歩」とのコメントを発表した。一般的なワクチンの予防効果と比べると「控えめな結果」(サノフィパスツール)だったが、これまで予防効果が確認されていないHIVでの効果のため、意義深い重要なものとしている。

試験はタイで6年間にわたって実施されたもので、18~30歳の健常の被験者1万6402人が参加した。被験者を▽サノフィパスツールの「ALVAC HIVワクチン」と、VaxGen社(企業再建中)が開発して現在はNPOのGSIDがライセンサーの「AIDSVAX B/Eワクチン」を併用接種した群▽2剤ともプラセボ接種群――に半数ずつ振り分け、HIV感染率を比較した。その結果、併用接種群はプラセボ接種群に比べて感染率を有意に31.2%減少させた。試験結果の詳細は10月20日にパリで開催される「AIDS Vaccine 2009」で公表される。

この結果を受けてサノフィパスツールのミシェル・ドウィルド研究開発部門シニア・バイスプレジデントは、「この結果は、1983年にこのウイルスが発見されて以来、HIVを予防するワクチンが将来、実現可能であることを示す初の具体的なエビデンス」などとコメント。サノフィ・アベンティスのクリストファー・A・ヴィーバッハーCEOは、「HIVはそれぞれの企業や国が単独で対応できるものではない」とした上で、「今後も専門家、各国政府、NPO、他のワクチンメーカーと協力して研究を進め、必要としている人々に将来的にHIVワクチンを接種できるようにしたい」との考えを示した。

今回のタイでのHIVワクチン試験は、タイと米国の研究者チームが参加し、タイ保健省によって実施された。米国陸軍が公式スポンサーを務め、米国国立衛生研究所(NIH)などが資金を提供。タイ保健省とサノフィパスツールも様々な物質などで支援した。

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