厚労省 未承認薬の開発支援12品目を決定、「粛々と進める」
公開日時 2009/10/02 04:00
厚生労働省の未承認薬使用問題検討会議は10月1日、未承認薬等開発支援センターが資金管理をする未承認薬開発支援事業について、対象となる12品目を決めた。与党によって凍結された09年度補正予算事業に含まれているが、厚労省は「バツとは言われていないので粛々と進めている」としている。
これまで同会議で検討された44品目のうち、すでに開発が終了したものと既存の支援制度のもとで開発が進行しているものを除いた14品目が検討対象となり、うち12品目が採用となった。支援品目はストレプトゾシン(対象疾病:膵島細胞がん)、クロファラビン(小児急性リンパ性白血病)、ペグアスパラガーゼ(急性リンパ芽球性白血病)、アレムツズマブ(B細胞性慢性リンパ性白血病)、タルク(悪性胸水)、スチリペントール(乳児重症ミオクロニーてんかん)、ルフィナマイド(レノックス・ガストー症候群)、メサドン(がん性疼痛)、ヒトヘミン(ポルフィリン症)、テトラベナジン(ハンチントン舞踏病)、システアミン(シスチノーシス(シスチン蓄積症))、経口リン酸塩製剤(原発性低リン血症性クル病)――。
対象範囲から漏れたのはフェニル酪酸ナトリウム(尿素サイクル異常症)とベタイン(ホモシスチン尿症)の2品目。フェニル酪酸ナトリウムは、企業側が今後の開発に消極的であり、支援を希望しなかった。ベタインは企業が開発意志を表明できるほどの段階ではなかったという。
対象となった品目については、医薬品医療機器総合機構での治験相談を経て損益収支計算を行い、再び未承認薬使用問題検討会議で開発計画書の策定と額の見積もりを実施、正式に支援額を決定するとしている。