塩野義製薬は４月27日、経口セフェム系抗菌薬フロモックス（一般名＝セフカペンピボキシル塩酸塩）の後発品に関する特許係争で、15日の大阪地裁で敗訴したことを不服として、知財高裁に26日付で控訴したと発表した。これはフロモックスを販売する塩野義が09年８月、沢井製薬の同成分の後発品の結晶形が特許に抵触するとして大阪地裁に提訴していたもの。大阪地裁は15日に塩野義の請求を棄却する旨の判決を言い渡していた。

塩野義は、「知的財産を極めて重要な経営資源と捉えており、（今回の）結晶特許は、フロモックスの開発において品質の安定性確保のために必要なものと考えている」とコメントしている。