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製薬各社の業務、供給にも影響

公開日時 2011/03/15 04:00

東北地方太平洋沖地震で、被災地域の工場、営業所の業務に影響が出ている。透析関連製品を扱う扶桑薬品が3月14日に明らかにしたところによると、茨城工場が一部損傷、余震と停電で詳細な被害状況が確認できないという。同工場のみで製造しているサブラッド血液ろ過用補充液BSG1010mL、同2020mLは、工場立体倉庫が「稼働できるまで市中在庫のみとなり、ひっぱくしている」という。当面は、慢性腎不全患者へのHDF治療よりも急性期の患者の治療に優先使用するよう求めた。同工場でも製造しているキンダリー透析剤は、岡山工場からの出荷を開始し、需要には応えられるという。

日本透析医会は、同会の災害情報ネットワークhttp://www.saigai-touseki.net/index.php に透析医療機関リストを掲載し、透析の可否、被災の有無、透析室貸出可能病床、透析受入可能状況の提供を始めた。一般も閲覧できる。

日本ケミファは同日、一定期間に対応できる在庫は保有していることから「直ちに影響が出ることはない」と発表した。ただ、仙台支店、盛岡営業所、水戸営業所では、ライフラインの完全復旧のめどがたたず、業務にも「少なからず影響が出る見込み」という。つくぱ工場、茨城工場は一時操業停止している。

ジェネリック(GE)の東和薬品は12日、山形第一工場が停止、生産活動再開のめどは立っていないという、山形配送センターは、被害はないものの、停電や通信状態、交通事情の悪化で、出荷に影響が出る可能性があるとしている。仙台営業所、ほか販売代理店は安定供給、情報提供の影響について確認中。1カ月程度の在庫を確保してあるというが、「交通事情等の影響により安定供給への影響が出る可能性がある」としている。

GEの沢井製薬は3月14日、工場、物流センター、卸・販売会社様の物流センター内に一定期間の対応が可能な在庫を保有しているとして「ただちに影響が出ることはない」としている。日医工は同日、山形と埼玉の工場が一部損傷したものの、「製品の安定供給には支障ない」と発表した。

被災したとの報道があった杏林製薬の能代工場(秋田県)、岡谷工場(長野県)については、14日に「人的、物損的被害はない」との発表があった。糖尿病治療に用いるインスリン製剤などを扱う日本イーライリリーは13日、保冷が必要なインスリン製剤、GLP-1受容体作動薬ほか、成長ホルモン製剤、副甲状腺ホルモン製剤が停電や破損、水没などで使用できなくなった場合は「無償交換する」と発表した。問い合わせ電話は0120-245-970(インスリン製剤、GLP-1受容体作動薬、成長ホルモン製剤)、0120-52-10-52(副甲状腺ホルモン製剤)。

一方、日本糖尿病学会は14日、被災者の中で主治医との連絡が困難な場合のインスリン入手相談先として、連絡先をウェブサイトに掲載した。http://www.jds.or.jp/

厚生労働省は14日、医薬品・医療機器を被災地に輸送する車両に対し、「緊急通行車両確認標章」が最寄りの警察署から速やかに発給されるよう通知したことを明らかにした。
 

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