バクスター アルツハイマーの免疫グロブリン療法薬でフェーズ3 日本も参加
公開日時 2012/01/27 04:02
バクスターの日本法人は1月26日、軽度から中等度のアルツハイマー病の治療を目的とした「GAMMAGARD LIQUID 10%」(液状・静注用人免疫グロブリン)の2つ目のフェーズ3を第1四半期(3月まで)に開始する予定と発表した。免疫グロブリン療法と呼ばれるもので、病状の進行を遅らせる可能性がある。北米、欧州、オーストラリアとともに日本も参加する国際共同治験として行われ、成果が得られれば、日本でも承認申請する予定だ。
試験は約80施設で約400人の被験者の登録を予定。標準的治療と投与18カ月間の認知機能などの影響などを比較し、有効性を検証する。試験終了までは約3年かかる見通し。米国、カナダで行われているもう一つのプラセボ対照のフェーズ3の被験者(360人)登録が11年6月に終了し、データ安全性監視委員会が試験の継続が可能と判断したことを受け、今回の試験を実施することになった。
日本法人によると、同剤のアルツハイマー型認知症に対する正確な作用機序は分かっていないが、同剤に含まれる抗体が発症原因物質とされるβアミロイドに何らかの形で作用しているとのではないかと考えられている。
日本では、免疫グロブリン製剤ガンマガード静注用2.5gが販売されているが、今回の治験薬は剤型が異なり、承認されていない。