医師・医療従事者向けサービスサイトを運営するケアネットは３月13日、「MRディーリング活動に関する実態調査」の結果を発表した。６年前の同調査結果に比べ、訪問規制などによりディテーリングが難しくなっていると指摘。１日の訪問医師数は6.4人減り11.6人で、その中で実際に面談に至った（１分以上）医師数は１日あたり2.9人だった。理由としては施設側の訪問規制以外に約９割のMRは「医師が多忙である」ことを挙げ、７割のMRが今後も「面談時間はいっそう減少する」との認識であることが分かった。

調査は11年10月24日～31日まで行い、352人のMRから回答を得た。全体では2.9人との結果が出た１日の面談医師数（１分以上）は施設によってばらつきがあり、大学病院で1.7人（訪問人数14.7人）、大学病院以外の大病院は2.3人（同11.5人）、中小病院及び一般診療所4.6人（同9.1人）。訪問に対し面談に至った割合は、それぞれ11.6％、20.0％、50.5％だった。

その理由として大学病院では約４人に１人、大学病院以外の大病院では約３人に１人では訪問規制を挙げた。それ以外の理由として88.9％のMRが「医師が多忙である」を挙げ、「忙しいから会ってもらえないだろう」との意識がうかがえた。そのほか「自社品の取引がなかった」（35.2％）、「ターゲットの医師が競合他社との付き合いが深い」（27.8％）が挙がり、「学術知識に自信がないので気が引ける」も10.2％いた。

今後の面談機会は減ると見るMRは、施設の規模に関係なく７割に上り、面談時間は平均で現在より３割程度減るとの結果となった。同社は「医師とMRとの関わり方や情報提供のあり方が新しい時代に入ったことがうかがえる」としている。