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サブグループ解析 ラクナ梗塞患者 SBP130mmHg未満へのコントロールを約7割以上が達成

公開日時 2012/10/05 04:00

ラクナ梗塞患者における脳卒中の再発予防を検討するSPS3試験から、収縮期血圧(SBP)を130mmHg未満に下げることが実現可能かどうかをサブ解析で調べた結果、約7割以上の被験者が130mmHg未満に達していることがわかった。カナダUniversity of CalgaryのN. Asdaghi氏が、5月24日、Oral Session「Acute cerebrovascular events(ACE):TIA and minor stroke」で報告した。同氏は、130mmHg未満にSBPを下げることは可能であるとし、安全で良好な忍容性を示したと結論した。

 

今回報告されたサブ解析では、ラクナ梗塞患者においてSBP130mmHg未満に達することが実現可能かどうか検討した。


血圧コントロール試験は現在も継続されており、2012年4月現在、平均SBPは標準群が138mmHgに対して強化群が125mmHgとなっている。


これらの被験者のうち、130mmHg未満に達し、目標血圧を達成群は652例。同群の平均SBPは122mmHgで、ベースラインから29mmHg低下した。平均追跡期間は4.3年間。一方で、130mmHg未満に達していない非達成群では138mmHgで、17mmHg低下した。なお、平均追跡期間3.7年だった。


達成群と非達成群との、ベースラインでの患者背景では、試験参加時の平均SBPが非達成群では有意に高く(151mmHg vs 155mmHg、p=0.0007)、黒人は非達成の割合が高い一方で、ヒスパニックは逆に達成割合が高いなど、人種間による有意差も認められた(p=0.003)。また、非達成群では高血圧(97% vs 100%、p=0.006)と糖尿病(30% vs 46%、p<0.001)、虚血性心疾患の既往歴のある割合が有意に高く虚血性心疾患(7% vs 12%、p=0.02)、発作後の回復の度合いが有意に低かった(modified Rankine Scale(mRS)>1:29% vs 37%、p=0.03)。


投与薬剤数も、試験参加時および最新追跡時において非達成群が有意に多かった(参加時:p<0.0001、最新:p<0.0001)。また血圧低下による、めまいや失神といった副作用が原因の診療の割合も、非達成群が多かったが(0.40 vs 0.47、p=0.003)、起立性症候群による診療については両群に差はなかった。MRI画像所見では両群に有意差はみられなかった。


多変量解析の結果、非達成と最も関連していた因子は、糖尿病(オッズ比(OR);0.58、95%CI:0.41-0.81)、β遮断薬の使用(OR:0.62、95%CI:0.39-0.98)、mRS(OR:0.74、95%CI:0.53-1.05)だった。

 

 

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