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頭頸部がんに初の分子標的薬承認 アービタックスに適応追加

公開日時 2012/12/25 04:02

メルクセローノは12月21日、抗がん剤アービタックス注射液(一般名:セツキシマブ遺伝子組換え)の効能・効果に頭頸部がんを追加する承認を取得したと発表した。同剤は、腫瘍細胞が持ち、増殖に関与するEGFR(上皮増殖因子受容体)に結合して、増殖を抑える作用を持つ分子標的薬で、同薬の頭頸部がん治療薬は初めて。

承認は、局所進行扁平上皮頭頸部がん(LA-SCCHN)と再発転移性扁平上皮頭頸部がん(R/M SCCHN)に対する海外で実施した2つのフェーズ3試験と、日本で実施したフェーズ2試験の結果に基づいて判断された。

LA-SCCHNを対象にしたアービタックスと放射線療法の併用を検証した「Bonner試験」では、放射線療法単独と比べて全生存期間(OS)が約20カ月延長 (中央値:49.0カ月 放射線単独群29.3ヵ月)。R/M SCCHNを対象にしたアービタックスと化学療法の併用を検証した「EXTREME試験」では、 化学療法単独と比べてOSは約3カ月延長(中央値10.1 カ月 化学療法単独)した。これら結果に基づき12年3月に承認申請し、優先審査指定も受け、今回の承認に至った。

同剤に対する頭頸部がん適応の追加については、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で医療上の必要性が認められ、厚労省が開発を要請していた。
 

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