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SGLT2阻害薬 5月の処方患者数シェア 経口血糖降下薬市場の3%にとどまる JMIRIまとめ

公開日時 2015/07/31 03:52

調剤レセプトベースで実際の処方状況を把握・分析する医療情報総合研究所(通称JMIRI)によると、新規の経口血糖降下薬であるSGLT2阻害薬の15年5月時点の処方患者数ベースのシェアが経口血糖降下薬市場の3%にとどまることがわかった。シェアトップはDPP-4阻害薬で69%、次いでSU薬の36%だった。SGLT2阻害薬はファースト・イン・クラス薬のスーグラが14年4月に発売したことを皮切りに、すでに6成分7製品がしのぎをけずり、同阻害薬の登場当初は大型市場になると予想された。今回、スーグラの15年5月の長期処方解禁を機に市場動向を検証したが、現時点でSGLT2阻害薬はあまり浸透していないといえそうだ。

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JMIRIによると、スーグラは5月の長期処方解禁により、解禁前月(4月)と比較して処方患者数は3割強増えた。ただ、DPP-4阻害薬のファースト・イン・クラス薬のジャヌビア/グラクティブの時は、処方患者数は解禁前月から各5割程度増えたという。加えて、長期処方の解禁前月における処方患者数が、ジャヌビア/グラクティブの方がスーグラより約10倍多く、伸び率の印象以上にジャヌビア/グラクティブは処方患者数が大きく増え、スーグラはそれほど伸びていないと分析できる。

スーグラに限らずSGLT2阻害薬はその作用機序により、体重減少が見込まれ、さらに多尿による脱水に特に注意を要することから、若年・肥満傾向の患者への処方が推奨されている。高齢患者中心の糖尿病において処方対象が極めて限定的ということが、SGLT2阻害薬の浸透が進まない要因と思われる。

なお、SGLT2阻害薬の併用状況をみると、単剤処方が14%で、最も多いのが3剤併用の32%だった。DPP-4阻害薬は単剤処方が最も多く36%、次いで2剤併用の35%だった。SGLT2阻害薬は処方対象が限定的であることを裏付けるデータと分析でき、また、血糖コントロール不良時にようやくSGLT2阻害薬を上乗せするという医師の手探り状態も見受けられる。

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