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バイエル薬品 イグザレルトの患者調査 12例で副作用報告遅延 重篤症例7例含む

公開日時 2017/05/26 19:05

バイエル薬品は5月26日、MRなどの不適切なカルテ閲覧に端を発した抗凝固薬・イグザレルトのアンケート調査をめぐり、12例について副作用報告遅延があったと発表した。同社から報告を受けた厚労省医薬・生活衛生局安全対策課は、12例中7例が重篤症例であったことを明らかにした。安全対策課は、医薬品医療機器等法68条違反に該当する可能性があるとみて、同社に対し徹底した調査の実施を指示する方針。


アンケート調査は、2012~13年に宮崎県内の診療所、えとう循環器科・内科で行われたもの。当該アンケート調査票において、「鼻血や皮下出血が起こりやすい」、「胃腸の症状が起こる(痛い、熱い、むかむかするなど)」、「湿疹など皮膚症状が出る」の選択肢や自由記載での回答を求めた。今回問題になった遅延副作用症例は、ここに記載された一部。同社は、当該問題に関して外部専門家を交えた調査過程で副作用症例を確認し、5月24日までに医薬品医療機器総合機構(PMDA)と厚労省に報告した。


◎説明会で副作用事例を紹介 競合品の状況も


本誌が入手した社内資料(説明会資料 コピー・配布厳禁)によると、えとう循環器科・内科の江藤琢磨医師は、同社が主催する説明会の中で、「抗凝固療法中の心房細動患者における服用方法の嗜好性とアドヒアランスへの影響」と題して、副作用データについても紹介している。


それによると、「鼻血や皮下出血が起こりやすい」が4例、「胸焼けが起こる」が1例、「胃腸の症状が起こる(痛い、熱い、むかむかするなど)」が5例、「湿疹などの皮膚症状が出る」が1例、「頭が痛くなる」が2例の計13例だった。MRだけでなく、同社マーケティング部などもこの状況を把握していたとみられる。また、製品名は伏せられているものの、ワルファリンやプラザキサなどの競合品についても同様に調査結果を示していることも明らかになった。


◎再発防止に向け原因究明へ


同社は、「今回の事態を真摯に受け止め、他に未報告の副作用症例がないか改めて他の製品も含めて調査を実施し、その結果等を速やかに当局に報告する予定」としている。また、「このような副作用報告遅延が起きないよう原因の究明を行い、再発防止に取り組んでまいります」とコメントしている。
 


 

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