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BMS 京都大学に55億円を寄付 本庶佑氏がセンター長の「がん免疫総合研究センター本部棟」建設資金に
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BMS 京都大学に55億円を寄付 本庶佑氏がセンター長の「がん免疫総合研究センター本部棟」建設資金に
公開日時 2021/01/26 04:52
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ブリストル マイヤーズ スクイブのジャン=クリストフ・バルラン代表取締役社長は本誌取材に応じ、京都大学に総額55億円を寄付する方針を明らかにした。寄付金は、ノーベル賞受賞者の本庶佑・京都大学⾼等研究院特別教授がセンター長を務める「がん免疫総合研究センター」の本部棟の建設資金として使用される。バルラン社長は55億円の寄付金について、「BMSとして歴史上最高額の寄付になる」と強調。「BMSにとって日本が一番重要度の高い国であるということ。日本の高度なサイエンスに対する重要性を如実に表している」と述べた。
◎名称は「がん免疫総合研究センターBristol Myers Squibb棟」
本部棟の名称は「がん免疫総合研究センターBristol Myers Squibb棟」(写真・完成イメージ図)となる。本部棟の設計は京都大学と安藤忠雄氏の設計事務所が協力して行う。建設は2021 年に開始し、2023年の完成を目指す。本部棟の延べ床面積は概ね9500㎡、地上5階、地下1階、鉄筋コンクリート造の研究施設として、京都大学のメインキャンパス内に新設される。
がん免疫総合研究センターは、2020 年4月に京都大学大学院医学研究科の附属教育研究施設として設置された。初代センター長は抗PD-1抗体・オプジーボ点滴静注を開発した本庶佑氏。がん免疫療法の研究を専門とする日本初の研究機関として、次世代のがん治療に向けてがん免疫療法の科学的な発展に取り組む国内外の研究者が結集するハブとしての役割を担う。
◎総額55億円の寄付「BMSにとって歴史上最高額ということになる」
バルラン社長は本誌取材に対し、「我々はオプジーボを始めとする様々な医薬品の開発を通じ、本庶センター長と長年にわたり素晴らしい関係を構築してきた」と強調。2019年9月には米国ニュージャージー州プリンストンのBMS本社を本庶センター長が訪問し、がん免疫療法に関する講演を行ったことを明かしてくれた。バルラン社長は、「京都大学や本庶センター長とも長年強固なものとしてパートナーシップを組んできた。特にがん免疫療法の領域については、その関係が強い」と述べ、「こうした寄付や活動を通じ、がんの医薬品の創薬から開発、販売に至るまで貢献していきたいと考えている」と強調した。
◎「大切なのは、BMSにとって日本が一番重要度の高い国であるということ」
寄付の目的についてバルラン社長は、「本庶センター長が主導するがん免疫療法研究の支援を目的とするもので、本部棟の建設資金に使用される。これにより、がん免疫療法の様々な課題への対応や、次世代のがん免疫療法の研究と治療法の開発が促進されると確信している」と強調した。また、「大切なのは、BMSにとって日本が一番重要度の高い国であるということ。日本の高度なサイエンスに対する重要性を如実に表している」と述べ、今回の寄付金の総額が「グローバルのBMSにとって歴史上最高額の寄付ということになる」と明かしてくれた。
◎新生BMS 業界のゲームチェンジャーとして患者に貢献したい
旧BMSと旧セルジーンとの統合に絡めながら、「我々は新生BMSとして生まれ変わる。これによりビッグファーマとして非常に幅広い活動が可能となる」と述べ、「業界のゲームチェンジャーとして、日本の患者により大きな貢献ができるような企業になることが望まれている。もちろん、今回の寄付を通じて、日本でのリサーチの評価や魅力はますます高まると思う」と強調した。
◎“強固な基盤を作り、未来に備える”ためのもの
バルラン社長はまた、「我々は常に科学的なソリューションを求めている。その中で、京都大学は本当に素晴らしい。特に、近年のがん免疫療法の発見に至っては先駆者として非常に素晴らしい立場にある」と述べた。その上で、「我々BMSも高度なサイエンスを有しているが、直面する課題の大きさを考えると、単独ではなく、周囲との協業がどうしても必要だ。その意味で近年パートナーシップの重要性が高まっている」と指摘。「今回の寄付も“強固な基盤を作り、未来に備える”ためのものと捉えている。今回の取り組みを通じて、がんに苦しむ患者や家族に希望を届け、サイエンスの力を高めてよりよい結果を見いだせるように取り組んでいきたい」と強い意欲を示した。
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