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薬食審・第一部会 新薬など9成分を審議、承認了承

公開日時 2011/06/02 04:02

厚労省の薬食審医薬品第一部会は6月1日、新薬など9成分を審議し、承認を了承した。アステラス製薬の新規過活動膀胱治療薬ベタニス錠、同社と小野薬品の月1回投与の骨粗鬆治療薬、日本ベーリンガーインゲルハイムのDPP-4阻害薬トラゼンタ錠などが認められた。1カ月内に正式承認される見通し。

承認が了承されたのは次のとおり
【審議品目】
▽ベタニス錠25mg、同50mg(一般名:ミラベグロン、アステラス製薬)「過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁」を効能・効果とする新規有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
選択的β3アドレナリン受容体作動薬という新規作用により、膀胱平滑筋の弛緩させ、症状を改善する。
海外承認はなし。

▽ホストイン静注750mg(ホスフェニトインナトリウム水和物、ノーベルファーマ):「てんかん重積状態、脳外科手術または意識障害(頭部外傷等)時のてんかん発作の発現抑制、フェニトインを経口投与しているてんかん患者における一時的な代替療法」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
海外24カ国・地域で承認済み。この適応は、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」(未承認薬検討会議)で開発要請されていた。

▽コアベータ静注用12.5mg(ランジオロール塩酸塩、小野薬品):「コンピュータ断層撮影による冠動脈造影における高心拍数時の冠動脈抽出能の改善」を効能・効果とする新効能、新用量、剤形追加に係る医薬品。再審査期間4年。
心房細動などの緊急処置に用いるオノアクトと同じ成分で、心拍数の減少作用により造影時のブレを抑える。オノアクトは50mg製剤だが、コアベータは12.5mg製剤。海外承認なし。

▽ラミクタール錠25mg、同100mg(ラモトリギン、グラクソ・スミスクライン):「双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制」の効能・効果を追加する新効能、新用量医薬品。再審査期間は残余期間(平成28年10月15日)。
海外84カ国・地域で承認済み。同剤は日本では抗てんかん剤として使用されている。

▽トラゼンタ錠5mg(リナグリプチン、日本ベーリンガーインゲルハイム):「2型糖尿病(ただし、食事療法・運動療法のみで十分な効果が得られない場合に限る)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
DPP-4阻害薬という新規作用の糖尿病薬で、日本で同系統の薬剤の承認は5社目。海外では米国で承認済み。

▽リカルボン錠50mg(ミノドロン酸水和物、小野薬品)、ボノテオ錠50mg(同、アステラス製薬):「骨粗鬆症」を効能・効果とする新用量、剤形追加に係る医薬品。再審査期間は残余期間(平成29年1月20日まで)。
現在は毎日投与の1mg製剤が販売されているが、これは4週に1回で効果を発揮する。現行製剤では服用後30分以内は横になったり制限があり、それが連日だとコンプラインアンスに影響するとして、今回4周に1回の服用で済むことで、その負担を軽減する改良製剤となった。海外承認なし。

▽ガバペンシロップ5% ガバペン錠200mg、同300mg、同400mg(ガバペンチン、ファイザー):てんかんの小児用量の追加。再審査期間4年。
錠剤に小児適応を追加するとともに、シロップも追加。未承認薬検討会議で開発要請されていた。海外では61カ国・地域で承認済み。

▽ペガシス皮下注90μg (ペグインターフェロンα-2a、中外製薬)、コペガス錠200mg(リバビリン、中外製薬):「C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」の効能・効果を追加する新効能、新用量医薬品。再審査期間4年。
他にも肝硬変の適応を持つ薬剤はあるが「セログループ1の血中HCVRNA量が高い場合を除く」といった制限があったのに対し、この薬剤は制限なく使える。海外では110カ国以上で承認済み。

▽ジトリペンタートカル静注1000mg(ペンテト酸カルシウム三ナトリウム、日本メジフィジックス)、アエントリペンタート静注1055mg(ペンテト酸亜鉛ナトリウム、同):「超ウラン元素(プルトニウム、アメリシウム、キュリウム)による体内汚染の軽減」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
原発事故などで浴びた放射性物質を尿中排泄する作用がある。同省によると、今回の承認了承は3月の東日本大震災による原発事故とは関係なく、手続き上、この時期となった。海外では米独仏で承認済み。未承認薬検討会議で開発要請されていた。
日本には、放射性セシウムの体内汚染の軽減を図るラディオガルダーゼカプセル(日本メジフィジックス)はあった。

【報告品目】
▽デパケン錠100、同200mg、同細粒20%、同細粒40%、同R錠100、同R錠200、同シロップ5%(バルプロ酸ナトリウム、協和発酵キリン):「片頭痛発作の発症抑制」の効能・効果を追加する新効能、新用量医薬品。
未承認薬検討会議で開発要請され、公知申請されていた。

▽セレニカR顆粒40%、同R錠200mg、同R錠400mg(バルプロ酸ナトリウム、興和):「片頭痛発作の発症抑制」の効能・効果を追加する新効能、新用量医薬品。
未承認薬検討会議で開発要請はされていないかったが、デパケンの効能追加に合わせ、公知申請された。

 

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