本業大減益で存在感増す卸の多角化戦略 事業利益着実に増加中
公開日時 2009/10/30 00:00
●メディパル・アルフレッサ、OTC+新業態卸で水平型SCM●スズケン・東邦、医薬品製造・調剤薬局で垂直型SCM大手卸の多角化事業が、本業の不振で存在感を増す。利益構造は異なるが、メディパルHDのPaltac事業とスズケンの医薬品製造・医療関連サービスが好調で、各々80億円近い営業利益を稼ぐ。米国卸の個性的ビジネスモデルに比し、日本の大手卸は同一路線をひた走る感もあった。しかし09年3月期の本業の最悪決算の中、水面下から顔を出した多角化事業は、卸ごとの多様さも覗かせた。各社の多角化事業の実態と、卸経営への影響を分析する。(本報告では09年3月期データを用いたが、今期に商号が変わった2社は新商号で統一記述した。)米3大卸の戦略、際立つ個性化本業特化・多角化・情報武装化米国3大卸のビジネスモデルは...