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AZの前立腺がん治療薬ジボテンタン フェーズ3中止

公開日時 2011/02/14 04:02

アストラゼネカ(AZ)日本法人は2月10日、転移巣のない去勢療法抵抗性前立腺がん(CRPC)の治療薬として開発していたジボテンタン単剤療法による国際共同フェーズ3(ENTHUSE Study15)を中止したと発表した。日本も参加していた。今後英本社は、転移巣のあるCRPC患者を対象にしたジボテンタンと標準化学療法(ドセタキセル)の併用と標準化学療法を比較するフェーズ3(ENTHUSE Study33)に注力し、日本法人も同試験への参加を検討する。

ENTHUSE Study15は、39カ国で1421人の被験者を対象に行われ、日本からも132人が登録されていた。ジボテンタン単剤をプラセボ対照で比較したところ、主要評価項目である無増悪生存期間、全生存期間も達成する可能性が低いと判断し、英本社は中止を決定した。10年9月には、転移巣のあるCRPC患者を対象に標準療法にジボテンタンを追加し、評価するフェーズ3(ENTHUSE Study14)でも全生存期間で有意な改善を示さなかったことから、Study15について早期段階で評価することにしていた。

今後注力することになるStudy33の詳細な結果は11年下期には得られる予定だとしている。

ジボテンタンは、CRPCの増殖・転移に関与するエンドセリン系作用に着目した薬剤。エンドセリンA受容体上でエンドセリンに拮抗作用を示すことで、増殖・転移を遅らせると考えられている。

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