PDUFA上院通過でPhRMAが歓迎の声明
公開日時 2012/05/31 04:00
米上院は5月24日、「処方せん薬ユーザーフィー法改正案」(PDUFA)および「ジェネリック医薬品ユーザーフィー法」(GDUFA)を含む「FDA安全・イノベーション法」(The Food and Drug Administration Safety and Innovation Act:FDASIA)を96-1の票決で可決した。
米国研究製薬工業協会(PhRMA)のMatthew Benett上級副会長は、同日、この可決を受けて、PDUFA改正を歓迎するとの声明を発表した。
同上級副会長は、「超党派でFDASIAを通過させたことは、議会がPDUFA改定の重要性を認識している証し」と評価したうえで、「議会は、FDAが科学に基づいた審査における一貫性と効率性を増して、患者の安全確保とイノベーションを推進することが出来るように、FDAに対して必要なリソースと管理のツールを与える方向に重要な一歩を踏み出した」と歓迎した。
さらに、小児用薬開発を促進・支援のための時限立法「小児最善医薬品法」(The Best Pharmaceuticals for Children Act: BPCA)および「小児薬研究公平法」(The Pediatric Research Equity Act: PREA)が上院で恒久化されることが可決されたことに関して、「小児用薬開発研究での大きな進歩を促すと同時に小児臨床試験を実施する企業にとっては、資金面などで(開発見通しの)確実性を与えることになる」と評価した。
一方、米国ジェネリック医薬品協会(GPhA)のRalph G・Neas会長兼CEOは、同日、GDUFA議会通過を歓迎する声明を発表した。
同会長は、「GDUFAは、米国人に低価格で高品質のジェネリック医薬品が入手できるようにする法律で、議会通過はその重要な第1歩だ。下院には超党派で同法案を通過させることを望む」とコメントした。
GPhA は、GDUFAがFDAに適切かつ迅速にジェネリック医薬品を審査するリソースを提供するとして歓迎している。
GDUFAでは、2012年10月1日からユーザーフィーの徴収を開始、ジェネリック医薬品業界に今後5年間、毎年、2億9900万ドルを要求することになっている。FDAは、同ユーザーフィーを審査官の人件費やジェネリック企業の査察経費などに充当する。
なお、議会下院は、5月28日からの週に下院案とは詳細が異なるFDASIAを通過させる予定という。