武田薬品 多発性骨髄腫の新規経口プロテアソーム阻害薬 国内P3を開始
公開日時 2013/11/25 03:50
武田薬品は11月19日、再発・難治性の多発性骨髄腫の治療薬として開発中の経口プロテアソーム阻害薬ixazomib citrate(開発コード:MLN9708)について、進行中の国際フェーズ3(TOURMALINE-MN1)を日本でも開始すると発表した。国内ではP1が12年4月から開始されており、その中間解析結果に基づき国際P3への参加を決めた。14年6月に主要評価項目のデータが揃う見込みで、副次評価項目も含めた試験終了は19年2月を予定している。
国際P3はランダム化二重盲検試験として12年6月に欧州や北米などで開始された。主要評価項目は無増悪生存期間、副次評価項目が全生存期間やハイリスク患者での全生存期間など。治験プロトコルは、免疫調整薬レナリドミドと副腎皮質ホルモンデキサメタゾンを併用したうえで、ixazomib citrateまたはプラセボ薬を投与するというもの。
Ixazomib citrateは多くの蛋白質の分解を阻害し、細胞内のシグナル伝達経路に影響を及ぼすプロテアソーム阻害薬で、経口剤として最も早く開発が進んでいる。基礎実験では様々ながん種へのプロテアソーム阻害による効果が確認された。海外では未治療の多発性骨髄腫や再発・難治性のALアミロイド―シスを対象としたP3も進行中。