サプライチェーンロジスティクス研究会保高英児今回からバリューチェーンのプレーヤー各論編をスタートさせる。初回は製薬企業を論じてみたい。もはや製薬産業は変革の奔流である医療保険制度改革や薬価制度抜本改革の荒波に晒されている。一方で近年上市される各社の主力品をみても、抗体医薬やバイオ製剤が収益源の中心となり、新たな創薬技術を持つバイオベンチャーの争奪戦にも発展している。数量シェア80%時代を迎える後発薬企業のビジネスもグローバル化やヘルスケア領域への進出なども活発化してきた。製薬各社の収益構造の変化は、これまでのＭＲ活動にも従来路線とは異なる変革を強いている。生活習慣病薬で一時代を築き上げたジェネラルＭＲはすでに急減し始め、新たに領域特化型の専門領域ＭＲや地域包括ケアシステムの台頭を睨んだKAM...