一般社団法人サードパス代表理事大屋亜希子今回は、健康を守るための予防の取り組みと、実現のための情報伝達のあり方をご紹介します。生活者や異業種を巻き込んだ様々な試みの実例から、そのポイントを探ります。新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、ある意味、必要に迫られてではありますが、これまで医療や公衆衛生に関心の薄かった人も、そのあり方を考えざるを得ないような状況が続いています。その中で、疾病の「治療」だけでなく、「予防」のための行動の重要性が実感として理解され始めました。しかし、予防のために望ましい行動変容を促すには、コミュニケーションのあり方・情報の発信に十分な工夫と配慮が必要であり、伝え方を間違えると誤った行動や健康上の不利益にも繋がってしまいます。連載最終回となる今回は、サードパスの実施して...