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AZ SGLT2阻害薬フォシーガ 慢性腎臓病治療薬として優先審査品目に指定

公開日時 2021/01/29 04:50
アストラゼネカは1月28日、SGLT2阻害薬フォシーガ(一般名::ダパグリフロジンプロピレングリコール)について、厚生労働省から慢性腎臓病治療薬として優先審査品目に指定されたと発表した。AZは20年12月に同剤の慢性腎臓病の適応追加を申請した。慢性腎臓病は重篤な疾病にもかかわらず治療薬は現在ない。このような中で当局は、同剤の適応追加申請に用いられた臨床試験で有効性が医療上明らかに優れていると認め、今回の優先審査の指定に至った。

優先審査品目に指定されるには、▽希少疾病用医薬品▽先駆け審査指定医薬品▽重篤な疾病であり、かつ既存治療と比較して有効性または安全性が医療上明らかに優れていると認められた医薬品――のいずれかに該当する必要がある。

フォシーガの慢性腎臓病の適応追加申請に用いた第3相DAPA-CKD試験は、日本人を含む2型糖尿病合併の有無を問わない慢性腎臓病患者を対象とした、SGLT2阻害薬で初めての腎アウトカム試験。同試験でフォシーガは、腎機能の悪化もしくは死亡(eGFRの50%以上の持続的低下、末期腎不全への進行、心血管死、腎不全による死亡)のいずれかの発生による主要複合評価項目の発現リスクを39%低下させた(p<0.0001)。絶対リスク減少率(ARR)は、中央値2.4年の試験において5.3%だった。また、プラセボと比較して全死亡のリスクを有意に31%低下する(ARR=2.1%、p=0.0035)など、全ての副次的評価項目を達成した。

同社の大津智子・研究開発本部長は、「慢性腎臓病は透析のリスク要因であるだけでなく、心不全をはじめとした心血管疾患の発症リスクを増加させることから、早期の診断および治療により、その進行を抑制することが重要だが、現在国内で慢性腎臓病を効能・効果とする薬剤はない」と指摘。フォシーガはDAPA-CKD試験で、2型糖尿病の合併の有無に関わらず、慢性腎臓病に対する有効性を示したことから優先審査品目に指定されたと紹介した上で、「当社は引き続き当局と協力し、1日も早く日本の慢性腎臓病患者さんに届けられるよう尽力する」とコメントした。
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