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中外製薬 アクテムラでCOVID-19肺炎の適応拡大を申請

公開日時 2021/12/14 04:49
中外製薬は12月13日、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体・アクテムラ点滴静注用 80mg、同200mg、同400mg(一般名:トシリズマブ)について、日本で新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎(以下、COVID-19肺炎)の適応追加を申請したと発表した。同社によると、特例承認を求めた申請ではない。

同社の奥田修社長CEOは、「重症化する場合は症状が急速に悪化し、生命にかかわる重篤な肺炎を起こしうることが知られている」とした上で、「アクテムラをCOVID-19肺炎の患者さんに1日でも早くお届けできるよう、規制当局と緊密に協働していく」とコメントしている。

今回の申請は、COVID-19入院患者を対象とした医師主導の海外ランダム化非盲検プラットフォーム試験(RECOVERY試験)のアクテムラコホートの成績、ロシュが実施した3つの海外第3相プラセボ対照ランダム化二重盲検多施設共同試験(COVACTA試験、EMPACTA試験、REMDACTA 試験)、国内第3相単群多施設共同試験(J-COVACTA試験)などの成績に基づく。

このうちRECOVERY試験のアクテムラコホートでは、低酸素症及び全身性の炎症を特徴とするCOVID-19入院成人患者4116例を対象に、アクテムラと標準治療の投与(アクテムラ治療群)と、標準治療のみの投与(標準治療群)の有効性・安全性を比較した。

アクテムラ治療群は標準治療群と比較して、主要評価項目の28日目までの死亡割合を有意に低下させることが示された(アクテムラ治療群:31%、標準治療群:35%、率比:0.85、95%信頼区間:0.76-0.94、p=0.0028)。また、28 日目までに退院した患者の割合も、アクテムラ治療群で高いことが示された(アクテムラ治療群:57%、標準治療群:50%、率比:1.22、95%信頼区間:1.12-1.33、p<0.0001)。

安全性は、アクテムラ治療群がCOVID-19以外の感染症による死亡や、その他の原因による死亡を増加させたエビデンスはなく、アクテムラとの因果関係が否定できない重篤な副作用は3件(外耳炎、黄色ブドウ球菌血症、肺膿瘍)だった。アクテムラ治療による新たな安全性シグナルは認められなかったとしている。
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