中外製薬は11月21日、開発から市販後までの各ステージにおけるセイフティサイエンス機能を強化することを目的とした医薬安全性本部の組織再編を発表した。セイフティサイエンス部を分割・再編し、24年1月1日付でセイフティサイエンス第一部、セイフティサイエンス第二部を新設するというもの。一方、1月1日付人事では、新たな営業本部長に高野淳一オンコロジーマーケティング部長が就任する。営業本部長を務めた日高伸二上席執行役員は営業統括を継続する。

この日発表された組織再編は、開発から市販後までのセイフティサイエンス機能の強化を目的とするもの。トランスレーショナルリサーチ（ＴＲ）に必要なセイフティサイエンスhe力とデータサイエンス力を強化することで、ＴＲおよび早期開発フェーズにおける安全対策立案の高度化・早期化を実施。PoC（Proof of Concept）取得の成功確率を向上させる。

また、医療現場情報や顧客ニーズを集約し、それに応える安全性ダイレクトコミュニケーション機能や安全対策立案・実行機能を融合強化し、PoC取得後から上市以降まで一貫した製品価値最大化を図る。今回の組織再編に伴い、セイフティサイエンス部と安全性コミュニケーション部は廃止する。

このほかESG（環境・社会・ガバナンス）推進機能を統合する。具体的には、①総務部の名称をESG推進部に変更、②人事部の環境推進機能をESG推進部に移管、③メディカルアフェアーズ企画部の研究・教育啓発、患者団体の活動支援に関する実務機能をESG推進部に移管－する。これにより、持続的成長と中長期の企業価値向上を支える事業基盤の強化を実現する。

◎新たな営業本部長に高野淳一オンコロジーマーケティング部長が就任

この日は24年1月1日付の人事も発令した。営業関係では、上席執行役員の日高伸二営業統括が務めた営業本部長を高野淳一営業本部オンコロジーマーケティング部長が継ぐ。オンコロジーマーケティング部長には小澤慶太営業本部オンコロジーマーケティング部（がん領域グループ担当）統括マネジャーが就任する。また、営業本部営業業務部長に近藤竜営業本部中国・四国統括支店長が、その後任には牧田俊一営業本部中国・四国統括支店中国第二支店長が就任する。