今年2月に希少疾病医薬品の開発・製品化に特化した独立ユニットを新設した英グラクソ・スミスクライン(GSK)は、既に日本ケミカルリサーチなどと希少疾病医薬品に関する戦略的提携を行っているが、同ユニットでは今後、日本でこの分野に関する積極的な提携を模索していく方針だ。
同ユニットのトップを兼任するGSKアジア・パシフィックプレジデントで日本法人会長のマーク・デュノワイエ氏は3月29日付の英ファイナンシャル・タイムズ紙に掲載されたインタビューでこの方針について「私たちは日本の中小規模メーカーに注目している。買収ではなく、互いに相互補完的な関係を構築していく」と説明している。
日本ではベンチャー・キャピタル市場が脆弱なため、バイオベンチャーは事業継続に難があるのが現状。同社は有力な開発品を有する日本の中小企業と提携関係を締結して共同開発を行い、上市の際はグローバルの販売網を提供していく考えだ。提携分野では希少疾病分野、とりわけバイオ医薬品に焦点を当てていくものの、必ずしもこの分野に限定するつもりはないとしている。