16年度・大手卸5社決算分析 バブル去り市場シュリンクも
公開日時 2017/06/30 00:00
利益構造の変化顕著売上減を上回り粗利が大幅減!サプライチェーンロジスティクス研究会保高英児医薬品市場は乱調だ。財政抑制のしわが薬剤費に集中、画期的新薬による市場拡大とのせめぎ合いは一段落した。医薬品大手卸5社の売上は、2015年3月期▲2.82%、2016年3月期+8.22%、そして2017年3月期は▲3.46%と大きく波打つ。過去から続いた2~4%の安定成長時代終焉のはじまりだ。2017年3月期の卸決算の営業利益率は平均0.96%と、マイナス成長の中では手堅いと言えるが、シュリンク幅は前々年のバブルの4割ほどに収まった。とはいえ、利益構造には大きな変化が見える。後発医薬品80%時代、薬価の毎年改定、パテントクリフに伴う市場シュリンクの本番はこれからだ。多角化奏功、平均利益率1%台を確保医薬...