アステラス 経口の腎性貧血治療薬ASP1517 国内フェーズ3開始
公開日時 2016/07/27 03:51
アステラス製薬は7月26日、米FibroGen社(本社:カリフォルニア州サンフランシスコ)から導入した経口の腎性貧血治療薬「ASP1517」(一般名:ロキサデュスタット)の国内フェーズ3を、慢性腎臓病(CKD)患者を対象に開始したと発表した。
同剤は、低酸素誘導因子(HIF)プロリン水酸化酵素を阻害することで、赤血球産生に関与するHIFを増やし、赤血球の産生を高めて、貧血で低下していた酸素運搬を改善するという新しい作用を持つ。腎性貧血に標準的に用いられるエリスロポエチン製剤は皮下注製剤だが、ASP1517は経口投与であり、鉄注射剤の併用せずに、ヘモグロビン値を改善・維持するとされるのも特徴の一つ。
フェーズ3の試験計画の概要や承認申請時期は開示していない。フェーズ2では保存期、透析期CKD患者を対象に行い、「良好な結果が得られた」としている。