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アビガンの受託生産に乗り出す企業続々 増産目指し原薬製造や製造工程で協力

公開日時 2020/05/20 04:50
製薬企業各社が、新型コロナウイルス感染症向けに増産体制が敷かれている抗インフルエンザ薬・アビガン(一般名:ファビピラビル)の受託生産に相次いで乗り出している。

5月19日には、三谷産業(本社:石川県金沢市)の子会社で、医薬品原薬の開発・製造を手がけるアクティブファーマ(東京都千代田区)が、原薬製造を7月に開始すると発表。ニプロファーマ(大阪市中央区)も9月からの生産を予定していると発表した。いずれも数量や生産体制は非開示。

同剤をめぐっては、日本政府が緊急経済対策の1つとして、備蓄量を200万人分まで拡大することを決定。20年度末までに備蓄量の用意を目指すことに伴い、製造販売元の富士フイルム富山化学が生産体制を拡大し、増産を開始している。

同社では、グループ会社の富士フイルム和光純薬で医薬品中間体の生産設備を増強するほか、原薬や原料の製造や製剤の工程に、国内外15社程度が協力し、同剤の増産を推進するとしていた。アクティブファーマやニプロファーマのほか、すでに医薬品開発支援機関(CRO)のシミックホールディングスや日医工(本誌既報)などが、受託生産を開始すると明らかにしている。

協力体制の広がりにより、生産を再開した3月上旬時点で月4万人分強だった生産量は、7月に約2.5倍の約10万人分、9月には約7倍の約30万人分に引き上げられる予定となっている。




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