新型コロナウイルスの対応で確認された日本医療の積弊
新型コロナ後の医療提供体制をめぐる一考察
公開日時 2020/05/31 00:00
テクノロジーの積極活用と広域化で平時・有事に耐えうる基盤つくれ5月中旬になって新型コロナウイルス感染症の感染拡大の勢いは衰えつつあるが、東京など一部で“医療崩壊”が危惧されるなど、わが国の医療体制は大きく揺さぶられた。欧米並みに感染者数が増えた場合、現在の体制で持ちこたえられるのか、そもそも地域医療構想による地域医療再編の方向性はこうした有事に対応できるものなのか、といった疑問も湧いてくる。新型コロナウイルスの感染拡大で明らかになった日本の医療の歪みを明らかにし、事例等を踏まえ、今後の医療提供体制のあり方を考えてみたい。キーワードはテクノロジーの活用と広域化だ。(富井和司)一時は“医療崩壊”を危惧医療資源の分散が課題厚生労働省は3月から4月初め...