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英NICE 最終ガイダンスで新型コロナ治療薬3剤を推奨

公開日時 2023/02/28 04:49
英国立医療技術評価機構(NICE)は2月21日、新型コロナ治療薬3剤について、NHS(国民保健サービス)において新型コロナ重症化リスクの高い成人患者に対する投与を推奨する最終ガイダンス案を発表した。

3剤は、Paxlovid(ニルマトレルビル/リトナビル、ファイザー社、日本製品名:パキロビッドパック)、Xevudy(ソトロビマブ、グラクソスミスクライン社、日本製品名:ゼビュディ)、RoActemra(トシリズマブ、ロシュ社、日本製品名:アクテムラ)。重症化リスクの高い患者を化学療法や臓器移植を受けた免疫抑制下の患者、心疾患、呼吸器疾患、糖尿病あるいは神経疾患を有する患者などと想定している。なお、3剤とも在宅あるいは病院内での投与が可能としている。

NICEは3剤について、NICEの独立委員会は、オミクロン株出現前に実施された臨床試験データをベースに臨床エビデンスを検討したが、エビデンスは3剤が治療に有効であることを示唆しており、かつ費用対効果があると認めた。

Paxlovidは、酸素補給を必要とせず、英保健福祉省(DHS)の関係委員会の定義による重症化リスクのある成人患者に対して推奨としている。Xevudyは、同患者群でPaxlovidが禁忌あるいは不適切な患者への推奨、RoActemraは、全身ステロイド療法を受療中で、酸素補給あるいは人工呼吸器を必要とする成人患者への推奨となっている。

NICEのHelen Knight医薬品評価部長は、「NICEは、パンデミック中に薬剤の適応外使用で新型コロナ治療薬としての臨床的効果および費用対効果に注目した世界で最初の医療技術評価機関である」としたうえで、Paxlovidを服用できない患者にXevudyを推奨できることを評価した。さらに、「これら(3剤)を推奨できることによって、我々は、パンデミックから抜け出すときに、NHSが納税者に最大の価値を提供し続けられるよう薬剤の効果と公的資金の最良の使用法とを両立させることができた」とコメントした。

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