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武田薬品 短腸症候群治療薬テデュグルチドを承認申請 希少疾病用医薬品

公開日時 2020/10/28 04:50
武田薬品は10月27日、短腸症候群治療薬・テデュグルチド(遺伝子組換え)(一般名、開発コード:TAK-633)を日本で承認申請したと発表した。厚労省の医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での協議を踏まえて開発したもので、厚労省から今回の効能・効果で希少疾病用医薬品に指定されている。

テデュグルチドは天然型ヒトGLP-2の新規遺伝子組換えアナログで、腸管吸収機能の改善を促す。33個のアミノ酸からなるペプチドでGLP-2と同様の機序を介して作用する。また、GLP-2と同一の受容体に結合することで、同程度の効力および選択性を示すという。海外では短腸症候群(以下、SBS)の適応症で欧米30カ国以上で承認されている。

SBSは極めてまれで重篤な慢性疾患。食事から十分な水分や栄養を吸収できず、生命を維持するために静脈栄養が必要となる。外傷やクローン病、塞栓症のような血管合併症などによる小腸の大量切除や先天性の欠損をはじめとするさまざまな原疾患によってSBSに至り、病態も多岐にわたる。多くの患者で腸管機能が順応していくが、なかには生涯にわたり静脈栄養が必要となる患者もいる。

静脈栄養は生命維持に不可欠である一方、SBSの病態や静脈栄養への依存は患者のQOLを低下させ、感染症、敗血症、血栓症、腸管不全関連肝障害などの重篤な合併症につながるおそれがある。また、SBS患者は栄養失調、脱水、下痢、疲労、脱力などの多くの症状を抱えながら生活している。

同社の日本開発センター廣田直美所長は、テデュグルチドによって、「管理の難しい長期的な経静脈サポートからの離脱、軽減をはかり、SBS患者さんや介護される方の生活の質の向上を目指す」とし、「本剤が日本のSBS患者さんに対する新たな治療オプションとなることを期待している」とコメントした。
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