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明治HD・21年度上期 医薬品セグメントの営業利益70%増 新型コロナワクチンの受託収入で

公開日時 2021/11/10 04:50
明治ホールディングスは11月9日、2021年度第2四半期の医薬品セグメントの営業利益が112億円となり、前年同期比70.6%増となったと発表した。明治グループのKMバイオロジクスやMeiji Seika ファルマは、アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチン「バキスゼブリア筋注」の国内での製剤化や、保管・配送・安全性情報の収集業務を受託しており、この受託収入が医薬品セグメントの大幅増益につながった。

21年度上期の医薬品セグメントの売上は921億円だった。新会計基準の適用による影響を除外した場合、21年度上期は9.2%の増収となる。

医薬品セグメントの事業別の業績は、旧会計基準ベースで、「国内医薬品」は売上452億円(前年同期比9.6%増)、営業利益17億円(前年同期は4億円の営業損失)――、「ヒト用ワクチン」は売上240億円(同15.6%増)、営業利益86億円(同70.2%増)――だった。

新型コロナワクチン「バキスゼブリア」は日本で、JCRファーマが原液を製造し、KMバイオと第一三共がバイアルへの充填や包装などの製剤化は担当している。Meiji Seikaは保管・配送・安全性情報の収集業務を担う。

明治HDによると、21年度上期はKMバイオのコロナワクチンの製剤化に係る受託収入が「ヒト用ワクチン」事業の売上に計上され、この増収影響などで大幅な営業増益となった。下期はMeiji Seikaの保管・配送・情報収集の受託収入が「国内医薬品」事業の売上に反映される予定だとしている。なお、具体的な受託収入額は開示していない。

◎抗菌薬メイアクトは42%増収 前期の受診抑制の反動で

コロナワクチン以外では、21年度上期は抗菌薬メイアクトなどが増収となった。ただ、前年同期はコロナ禍による受診控えが大きく起こり、特に小児科や耳鼻咽喉科の市場は大きく縮小した。21年度上期の同剤の増収は、前年同期の受診控えの反動となる。明治HDは抗菌薬市場について、「コロナ前と比べると、市場は完全に戻っていない。(コロナ禍以前の)7~8割の戻り」としている。

明治HDは今年度から個別製品の売上の公表をやめた。このため増減率のみの開示となる。同社によると、メイアクト(後発品含む)の売上は前年同期比42%増、抗アレルギー薬ビラノアは同3%増、統合失調症薬シクレストは同2%増、抗うつ薬リフレックス(後発品含む)は同10%減――だった。

◎後発品事業 Meiji Seika分は減収、小林化工問題で 代替需要取り込みのMeファルマ分は増収

後発品の売上は、Meiji Seikaグループとしては前年並みとした。しかし、内訳は、Meiji Seika分は減収、MeijiSeika子会社で生活習慣病などの後発品を扱うMeファルマ分は増収だった。両社とも4月の薬価改定影響を大きく受けたが、これに加えてMeiji Seikaは小林化工との共同開発品の減収が響いた。Meファルマは後発品の供給不安に伴う代替需要を取り込み、増収とした。
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